PK (講談社文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 講談社 (2014年11月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062779654

PK (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • おもしろかったです!
    今までにあまりなかったSF要素に???となる部分もありましたが…

    「PK」「超人」「密使」。短編のようで長編。
    いつものようにちらつく伏線とパラレルワールドの関係。

    小説家の父親の「次郎君」のお話。伊坂さんのこういうセンスが大好きです。

    「臆病は伝染する。しかし、勇気も伝染する」
    見えない力と闘う父親。赤ちゃんを助けた大臣。サッカー選手。戦隊ヒーロー。
    誰かの勇気が誰かに勇気を与える。ヒーローとは?正義とは?
    得体のしれない不安感が漂う作品でありながら、なぜか勇気をもらえる不思議な作品でした。

    解説に書かれてあった、伊坂さんの仮面ライダーのお話がとてもよかった。

  • 長くなる旅にはだいたい2冊以上の文庫本を持って往く。一昨年時間があるから読めるだろうと思い、孫文評論集などという読みこなすのに時間がかかる本を持っていったら、見事に1ページも開かないで旅が終わったことがあったので、今回は軽めの本をリュックサックに入れることにした。

    と、思っていたのだ。ところが、あとで知ったのだが、この本は伊坂には珍しく「群像」という文芸書と「NOVA5」というSF専門誌に寄稿した短編がベースなのである。伊坂にしてはかなり重めの作品だったのである。

    私は旅の間に最初の短編「PK」しか読めなかった。それ程に読み応えのある短編だった。しかも読み終えたのは、旅の終わりの飛行機の上である。そこで、私はキンキンと鳴る耳から一生懸命空気を抜いて減圧しながら、この旅で幾つもあった選択の機会に試されていたはずの「私の勇気」のことを考えていたのである。

    いい小説に出会った。私は満足した。

    と、思っていたのだ。ところが、「超人」という次の短編を読んで、私の感じた「感想」が覆され混乱した想いを抱くようになる。マア最後の最後で、何となく救われたりはするのだが。

    むつかしい小説に出会った。「PK」と重なりながら、少しづつずれている世界が「超人」の世界である。これはパラレルワールドかな、と思っていた。

    と、思っていたら、何ということか、次の「密使」は、まさにそのパラレルワールドを説明しながらも、パラレルワールドにならないようにしようという青木豊さんという計測技師長が登場する。

    私はかなり混乱したのだが、世の中にはかなり頭の良い人がいて、巻末の解説で一応の説明をつけていってくれている。

    と、思っていた。ところが‥‥。
    2015年1月7日読了

  • 結局のところ何がどうなのかよくわからないままのふわっとした結末だけど、そこがまた良い。いつもの伊坂ワールド、心地良い読書体験をくれる。

  • 伊坂幸太郎さんの「PK」読了。「人は時折、勇気を試される」なんとも興味をそそられる文章。PK、超人、密使の3編からなる物語。一つ一つの物語は面白い。ただ、残念ながら、私には読み終わった後、話の関連性のすごさに驚くということには至らなかった。これは何度か読んで味わう作品なんだなと思った。推理小説が好きな人には、もっと楽しめるのかなと。また、今度、読んでみたい。

  • 読み終わった時、「誰かと語り合いたい!!」と強く思った。

    「勇気は伝染する」というメッセージが心に響いた第1話「PK」。小津は2002年ワールドカップ出場がかかった最終予選のPKの場面で、脅しに屈して外すか、信念を通して決めるかの岐路に立つ。
    …かなり感動した。果たして自分は勇気を奮えるか、と自問自答しながら読んだ。

    そしたら第3話「密使」で、第1話の「大臣の父親の浮気相手が電話してきた時、ゴキブリが出たため妻が2階に避難していて電話に出られず浮気の事実が露見されなかった」ところのゴキブリが未来人(に依頼された「僕」)によって奪われ、そこが分岐点となって成立したのが第2話「超人」の世界ってことでしょ。そこでは第1話でフランスだった2002年ワールドカップの開催地が日韓共催に「軌道修正」されてるじゃん…。

    え、ってことは、ゴキブリの有無の分岐点のせいで、あんなに感動した第1話の世界は無かったことになったってこと??
    あんなにイイ話をこうも潔く幻にしちゃうー??

    っていう私の魂の叫びを、誰かと共有したかったです…。

    正直、まだいろいろ良く分かってないんだけど、多分大臣は将来的に菌が蔓延する原因となる人で(意図せずボタンを押しちゃうとか、サインした法案が元になってとか)、その阻止のために、さまざまな時点の未来人がさまざまな時点の分岐点で、軌道を変えようとしてる話なんだと思った。
    第1話で小津達を脅したのも、作家に原稿を修正させようとしたのも、その時点を分岐点と判断した未来人(ただし大臣を脅したのは単なる政治的悪人だと思ってる)、秘書の次郎くんも未来人、第2話で毬夫が変なメール読めるようにしたのも未来人、毬夫の暴漢も助けてくれたのもどっちも未来人。
    ヒトの人生は外からの計り知れない力で左右されるものなのよ…。

    (第1話の作家=大臣の弟説にはかなり納得したんだけど、それがホントならもう少し示唆的な描写があってもいいのに、とも思う)

  • 自分の理解力が衰え過ぎて、全貌を掴み切れてない。
    世界の分岐点は些細な所にあるということは良くわかった。わかったんだけどもどういう事か誰か説明してえええええ。

  • 突然思い立って久しぶりに手に取ったけど
    やっぱり大好き伊坂さん。めっちゃ細かく
    て誰にも共感得られないとは思うんだけど、
    複数人が連なって話すときの会話文の文字
    数を合わせて文末の位置を並べるところが
    自分的に地味にツボで仕事でよく真似して
    使って1人悦に浸ってたりします最近。

  • あー、うん、まぁ、そういうことね・・・・
    なんとか分かったわ・・・

    と最後でようやく追いつける感じの、非常にトリッキーで仕掛けの多い構成でした。かなり難しいですよ、話のつながり理解するの。
    正直1度だけでは完全にはわからないので、2週目が必要なんだと思う。

    まぁ、そういう叙述トリック的仕掛けを解きほぐすのを楽しんで読むには、かなり手ごたえのある内容だと思います。

    ただ、少なくとも僕の場合は、そちらに振り回されてしまうので、テーマであるだろう、勇気は伝染する、ことの大切さをいまいち飲み込めないまま終わってしまいました。

    伊坂さんの作品は独特の空気がありますね、ほんとに!

  • 人は皆、ヒーローを待ち望んでいるもの。子供だけじゃなくて大人だって。それは赤いマントを翻す青いタイツの人かもしれないし、全身緑の戦隊ヒーローかもしれない。あるいは見た目普通の青年かもしれないし、もしかしたら1匹の「せせらぎ」かもしれない。この複雑で閉塞した世の中、そんな単純明快なヒーローがいてくれたらいいのに。

  • 「勇気とは、勇気を持っている人間からしか学ぶことができない。」
    誰かの勇気の行動が誰かを救う事がある。
    救われた誰かがまた誰かを救う、そういう事がある。

    一人のストライカーが獲得したPK。
    勇気を試される。
    一本のPKが、一人のPKが救う。
    対象は一つのチーム、あるいは世界。

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彼は信じている。時を超えて、勇気は伝染する、と――人は時折、勇気を試される。落下する子供を、間一髪で抱きとめた男。その姿に鼓舞された少年は、年月を経て、今度は自分が試される場面に立つ。勇気と臆病が連鎖し、絡み合って歴史は作られ、小さな決断がドミノを倒すきっかけをつくる。三つの物語を繋ぐものは何か。読み解いた先に、ある世界が浮かび上がる。

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