許永中 日本の闇を背負い続けた男 (講談社+α文庫)

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著者 : 森功
  • 講談社 (2010年10月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062813938

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許永中 日本の闇を背負い続けた男 (講談社+α文庫)の感想・レビュー・書評

  • 恐慌が生んだベストセラー!
    日本で最も恐れられ愛された男の悲劇

    ●封印され続けてきた原稿が語る驚愕の真実!
    ●「裏社会の帝王」「最後の黒幕」「謎の日韓大物ロビイスト」の素顔
    ●獄中の許永中との60通を超える往復書簡が語る悲劇
    ●「朝鮮部落」と呼ばれた被差別部落の不条理
    ●政財界と裏社会をつなぐ「闇の伝達人」の役割

    出版社から忌避され、封印され続けた原稿は、ベストセラーに――そして待望の文庫化!! 大阪・中津からスタートし、数多くのバブル企業家、政治家、ヤクザ、企業舎弟、フィクサーたちを取材して得られた許永中の実像は、「稀代の詐欺師」などではなかった! 「バブルの申し子」は何を守り、何を実現しようとしていたのか!?

  • 大阪市の在日韓国人地区に生まれた彼がいかにして「日本のフィクサー」としてバブル時代の日本を表社会と裏社会を自由に行き来し、その『思い』を実現していったのか?それが丁寧な取材で明かされております。

    思えば彼もバブルの時代に咲いた『徒花』の一人だったのかも知れないのかな、とそんな思いを抱きながら最後のページを閉じました。 許永中。日本のフィクサーの一人とも言われ、表社会と裏社会を自由に行き来しながら巨額の金を動かす男。本書を読む前の彼に関する知識はそんなところで、確か、実話系の雑誌で本社が原作の漫画が連載されていたかと思うのですが、詳しいことはよくわかりません。

    在日韓国人として大阪に生を受けた彼は、その腕っ節の強さでたちまち不良グループのリーダーとなります。大学を中退後、ある不動産会社社長の運転手兼秘書として働きながら、経営というものを学んでいったのだそうです。後に、フィクサーとして当時世の中を騒がせていた事件に数多くかかわり、ここの中に記されている話でも相当の修羅場を潜り抜けてきたんだな、ということと、やり取りされる天文学的な現金に、活字を追いながら『これがバブルか…』と何回もうなってしまいました。

    しかし、そんな時代も終わりを告げようとした平成初期に起こったいわゆる『イトマン事件』から彼の運命は徐々に暗転して行くのです。長きに渡る逃亡生活の末、司直の手に落ちた彼はイトマン事件と石橋産業事件の判決により、服役を余儀なくされるのです。筆者と面会した許が『トンネルの出口は断崖絶壁だった』ともらしていたことが非常に印象的で、一人の人間として、彼の人生は多くの毀誉褒貶をもたらすものではあったにせよ。禍々しくも強烈な光を放っているのではあるまいかと。読み終えてそんなことを考えておりました。

  • イトマン事件という戦後最大の不正経理事件、石橋産業事件という手形詐欺、政治家への賄賂が絡んだ事件で、現在服役中の許永中の半生を追った本である。

    大阪の中津で在日の貧しい家庭で育ち、暴力団員、建設会社の経営者、大阪国際フェリーの立ち上げ、、様々な大企業のトラブル処理、大物フィクサーとして暗躍と、その経歴がダークな「わらしべ長者」のようだ。で、暴力団人脈、同和事業人脈、在日の人脈を駆使し、竹下登、亀井静香ら政治家とも渡りあうほどの顔となっていく様は、こう言っては、なんだが、痛快さを覚えてしまう。

    ここで描かれている許永中は、荒っぽくて胡散臭い山師だが、徒手空虚な人間の強さ、育ちが悪い人間のたくましさを感じ俺には、魅力的に映った。ハッタリと腕っぷし、度胸であくどい事しながら駆け上がって行った一方で、今もなお戦災の後遺症に苦しみ、顔に火傷の跡が残る姉や、ホテルのマッサージ師、屋台のおばちゃんに優しく接したりと意外な一面もありと、また親しみを感じてしまうのだ。

    まあ、この様な人物は誉めるべきではないかもしれない。が、良かれ悪しかれ、裸一貫から登りつめた人間は、カッコいいし、特にダークな人物に惹かれてしまう、この本でダークな読書にまた磨きがかかっちまいそうだ。わかっちゃいるけど、やめられん。

  • 何故こんなことが起こるのだろう。まさしく日本の闇。

  • 目次
    プロローグ
    第一章 差別とスラムからの脱出
     接見室
     すり鉢の底のような街
     忘れられない中津の原風景
     母親のドブロクづくり
     戦後生まれの戦時体験
     朝鮮半島の代理対決
     高度経済成長期の影響
     暴力団人脈
     短大生との結婚
    第二章 アンダーグラウンドの世界
     フィクサーとの出会い
     「日本国の抱える宿痾」
     同和人脈と裏社会への進出
     「世界タイトルマッチ」の仕掛け
     関西の大立て物との出会い
     凄惨な報復リンチ
    第三章 政商との出会い
     経済界進出への足掛かり
     資金的なバックボーン
     KBS京都を乗っ取る
     「闇社会の帝王」と呼ばれて
     手形乱発事件とホテルニュージャパン
     壮大な北朝鮮開発計画
     竹下登の名代
    第四章 大物フィクサーとして
     絶頂、大阪韓国青年商工会の旗揚げ
     大阪国際フェリーとバブル
     京都の黒幕
     堤清二との株取引
     京都銀行との貸し借り
     家一軒分を賭ける三ラウンドのゴルフ
     元山口組系組長対元警視総監
     人脈を引き寄せる吸引力
     金丸信の口利き
     河原町二条での暗躍
     金丸事務所へ運んだ十四億円
    第五章 竹下登とイトマン事件
     イトマン事件「中興の祖」
     ワンマン社長の告白
     山口組ナンバーツーの個人オフィス
     「住銀天皇」の愛娘のため
     絵画担当課長の失踪劇
     スケジュール帳が記す真実
    第六章 逃亡
     判決後の失神
     命取りになった向島の会合
     紙袋の三〇〇〇万円
     「殿様と足軽」
     謎の失踪
     亀井が利用した映画
     映画製作費の資金操作
    第七章 日本の宿痾
     大阪国際フェリー設立の真相
     追い続けた甘美な夢の裏側
     イトマン事件の核心
     押収されなかった録音テープ
     住友グループ「守護神」の役割
     判決が触れなかった政界工作資金
    エピローグ

  • 主人公の出自からたどれる点で、水谷功事件を題材とした「泥のカネ」よりおもしろい。まるで「血と骨」のアナザーワールドを辿るような物語というべきであろうか。「血と骨」の主人公はまるで魅入られたように朝鮮総連に全財産を寄付し、北の果てに消えていく。この主人公はフェリー会社の新設に出自の夢を抱いていたのか?カネを操り、操られた彼らは今何を思うのか?

  • 12番乗り。有隣堂書店たまプラーザテラス店にて購入。未読。つい買ってしまうのだが、思ったより登録者が多くて驚き。どんな層なのか見てみたい。(2010/12/15)

  • 単行本で既読。

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許永中 日本の闇を背負い続けた男 (講談社+α文庫)の作品紹介

大阪・中津からスタートし、数多くのバブル企業家、政治家、ヤクザ、企業舎弟、フィクサーたちを取材して得られた許永中の実像は、「稀代の詐欺師」などではなかった!「バブルの申し子」は何を守り、何を実現しようとしていたのか。

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