消えた駅名 駅名改称の裏に隠された謎と秘密 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062814072

作品紹介・あらすじ

鉄道界のカリスマが読み解く、駅名の改称に秘められた歴史と社会の縮図!

●明大前(旧・火薬庫前)……元は陸軍の火薬庫
●北新横浜(旧・新横浜北)……新横浜との勘違い続出
●汐入(旧・横須賀軍港)……防諜のため駅名変更
●河内永和(旧・人ノ道)……宗教弾圧のため即改称
●松山市(旧・外側)……国鉄に名前を奪われる

駅名の改称の理由は実に様々である。太平洋戦争前の軍施設を名乗る駅を地元の地名に変えた「防諜型」。高度成長期に目立った、著名観光地の名をつけその玄関地であることを印象づける「アピール型」。墓地など名称として縁起の悪い駅名を避ける「忌避型」……。駅名の変更には社会情勢が反映され、世の価値観が滲みでている。鉄道同士の競争、市町村の思惑、地名に関する住民の意識、掘り下げれば掘り下げるほど面白い、駅と鉄道に秘められた不思議。

※本書は2004年8月に刊行された『消えた駅名 駅名改称の裏に隠された謎と秘密』(東京堂出版)を文庫化にあたり、加筆・修正したものです。

感想・レビュー・書評

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  • この書籍は、同名書籍の文庫化で加筆修正されています。

  • 恐らくテツの方が書いた、駅名の変遷についてをまとめた内容。自分に普通の人よりは、テツ分が高い方だと思うけど、この手の本は余り好きじゃないかな。

    テツの中でも何かコツコツと調べる活動をしている方は、その結果を世間に発表したい傾向にあるのかな。

    まぁ、書店のブックカバーが欲しくて買った本だったので、こんな程度でもOK。

  • 駅名が改称される場合、おほむね改悪であることが多いと感じます。無論個人的な意見ですが。
    改称の理由として多いのは、観光客目当てに有名観光地の名を付す場合と、自治体の地名に駅名を合はせる場合が大半を占めるのではないでせうか。
    前者は、「○○温泉」への改称駅がその主流であります。しかし「陸中川尻」が「ほっとゆだ」に変つた時は仰天したものです。
    後者は「加久藤」→「えびの」や、「平」→「いわき」など。我が愛知県では「古知野」→「江南」、「阿野」→「豊明」などがあります。

    知名度をあげやうとして改称する場合もあります。「弟子屈」→「摩周」とか。大横綱大鵬を輩出した土地なのだから、堂堂と弟子屈を名乗つて欲しかつたと思ふのはわたくしだけでせうか。ああ、さうですか。
    わたくしの住む豊田市の「挙母」→「豊田市」も少し恥づかしい。固有の地名といふものに鈍感な土地柄なのか...

    今尾恵介著『消えた駅名』には、さういふ改称されて消滅した駅名を、全国をブロック分けして北から紹介してゐます。
    欲張つて二百数十もの駅を取り上げてゐるため、一駅一頁といふコムパクト編集となつてゐます。勢ひ一駅ごとの掘り下げは浅く、内容としても単調な印象なのが残念であります。
    網羅的な編集よりも、もう少し駅数をしぼつて読み物に徹した方が好いのでは。

    とは言へ、初めて知る事項も多く、何よりも真面目で実直な語り口が好いですな。手引書として割り切つてしまへば特に不満もありますまい...

    http://ameblo.jp/genjigawa/entry-11419409743.html

  • 立ち読み:2011/2/20

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著者プロフィール

今尾 恵介(いまお・けいすけ):1959年横浜市生まれ。地図研究家、エッセイスト、フリーライター。中学生の頃から国土地理院の地形図に親しみ、時刻表を愛読する。音楽出版社勤務を経てフリーライターとして独立、イラストマップ作成や地図・鉄道関連の著作に携わってきた。著書に『日本の地名おもしろ探訪記』『日本地図のたのしみ』『ふしぎ地名巡り』(以上ちくま文庫)、『地名の楽しみ』(ちくまプリマー新書)ほか著書多数。

「2023年 『ふらり珍地名の旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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