エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)

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  • 講談社 (2011年3月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062814195

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エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)の感想・レビュー・書評

  • お金がないと不安な生活から脱出したい。お金の奴隷から解放するには、まずは、想像力と少しの勇気が必要だと思った。だってお金は「ほんとうはいないはずのものなんだ」から。

  • 資本主義社会が当たり前になっている今日、今一度立ち止まって考えてみる良いきっかけとなった。歴史の土壌に埋められてしまった地域貨幣システムは終わりのない利潤の追求、それによって広がる貧富の差といった問題を解決する処方箋となりうる。現在(2002年)世界には2000もの地域通貨があると言われているが、それらの中でとゲゼルの思想を基に実施し、結果的に恐慌を回避したり、小さな町の財政を立て直したりといった実績を上げた。アベノミクスでも思った働き方改革が出来なかった2017年現在、会社の財布の紐を解かせるためにもこういった地域通貨を吟味し、利点と欠点を合わせて考えてみる価値はあるのではないだろうか。

  • 今議論されている内部留保課税は貯蓄税の法人版みたいなものだが、貯蓄税に対する世間の風当たりの強さを考えると実現可能性は如何許りのものか。利子は現時点で自由に使用できる貨幣の制限に対する補償金として誕生したものだが、この利子が諸悪の根源なのだそうな。政府がどれほど財政健全化のために努力しても破綻は避けられないという悲観的な結論しか見出せなかった。この本を読むと消費税より貯蓄税のほうが好ましく思えるが、個人的には賛成しかねる。消費しないという防衛策が取れないため。

  • 「モモ」の作者であるミヒャエル・エンデへのインタビューをもとに、「お金」の本質について考えるもの。貨幣の基本機能は「交換・保存・尺度」であるが、その信用の裏付けとなる「資源(以前であれば金=goldなど)」は有限なのに、貨幣は無限に膨張する。また、資源は減価していくのに貨幣はむしろ利息が付くことで価値が上がる。上がった分の裏付けは「信用」ということなのだが、「国家」の信用が揺らげばこれは砂上の楼閣ということになる。過去に試みられた共同通貨・地域通貨や、最近の仮想通貨など、もう少し勉強したいテーマ。

  • 一部の地域で流通している地域通貨「交換リング」や「減価するお金」のお話し。

    作品中でも解説されているが、いま流通している通貨に変わる仕組みというよりも、現行の金融制度を補完し、コミュニティを活性化するような意味合いであれば、かなり効果的な手段ではないかと思った。

    しかしこのような仕組みが、世界中に広がるイメージがイマイチ想像ができないのは、自分が現在の資本主義体制に慣れ過ぎてしまったせいなのか、それともそんな仕組み自体が、エンデやゲゼルが創造した一流のファンタジーだからなのか。

  • P11,13 お金は商品になっている

    P15 ゲゼル、シュタイナー

    P16 オーストリア ヴェーゲル 第二のお金

    P19 第三次世界大戦

    P28 演劇→映画→約束の発見、儀式、舞台と客=精神世界

    P39 標準ドイツ語

    P131 フロイト ユング 他人に適用できると思ったところに間違いが

    P133 ドライ「夢をつくる」マレー半島 セノイ族
    P136 「明恵 夢を生きる」河合はやお
    P145 外的な時間は人間を死なせる

  • 「交換のための道具」として地域コミュニティで作られ、流通している地域通貨はとても魅力的。地域の絆を深め、一種の互助会的に機能しているんだと思う。地域コミュニティの中でお互い支え合うことができ、老後の生活に不安がなくなれば、お金を溜め込んでおく必要はなく、マイナス金利の通貨の方が世の中上手く回るのではないか。ただ、身の丈にあった、慎ましい生活を営むことになっていくんだろうな。
    2000年に出版された本だが、リーマンショックを経て金融システムへの不信感が増大し、先進国・新興国における貧富の差が拡大している現在、本書の問題提起はま益々重要性を増していると思う。
    なお、ゲゼルのスタンプ代用貨幣について、スタンプ期日が近づいた貨幣は受け取らなくなったり、額面通りに取引されなくなったりしないのだろうか?少し疑問に思った。

  • 暴走する「お金」の正体
    『モモ』の作者が遺した、お金の常識を破る思想。リーマンショックを予言した奇跡の書

    『モモ』『はてしない物語』などで知られるファンタジー作家ミヒャエル・エンデが日本人への遺言として残した一本のテープ。これをもとに制作されたドキュメンタリー番組(1999年放送/NHK)から生まれたベストセラー書籍がついに文庫化。忘れられた思想家シルビオ・ゲゼルによる「老化するお金」「時とともに減価するお金」など、現代のお金の常識を破る考え方や、欧米に広がる地域通貨の試みの数々をレポートする。

    ●人間がつくったお金は、変えることができるはず
    ●どうすれば「お金の支配」から自由になれるのか
    ●「老化するお金」「時とともに減価するお金」とは
    ●「地域通貨」を生み出す「共生の思想」
    ●ベストセラー『モモ』には、お金への問題意識が込められていた

  • 面白かった。戦争よりも人を殺しているのはお金だよ、というメッセージは強い。
    お金がお金を生む金融技術と、貨幣鋳造権を国家に持たせた政治技術がお金をモンスターに仕立て上げたのかな、と仮説を立てる。
    お金がないと生活できない暮らしにどっぷりなので、お金がない世界をイメージするには想像力がたっぷり必要だ。
    地域通貨はほんとにコミュニティを活性化させるのか気になるところ。

  • 2015/02/28のMMで話題になった「老化貨幣」の本

  • うーむ。数珠繋ぎ的に読んだ本でしたが、同じような話が延々と続いてとても退屈でした。
    しかしながら、それが意味のない主張ではないことはわかります。
    過剰になりすぎた資本主義社会のことについて、いろいろ考えてたミヒャエルエンデが参考にしてた経済学者の話。タイトルがやや釣りぎみかな。

  • 逗子図書館にあり

  • 持ってると価値が減っていく地域貨幣などは世界では結構導入実績があるんだね。
    ドイツなどでは結構成功してるようだけど、日本でこういう貨幣システムを導入するのは制度的にも意識的にもすごく難しそうだなぁと感じた。
    でもいずれこういう大転換が必要になってくるんだろうなと思う。
    国が破産した後かもしれないが。
    そのときのための心の準備は必要だと思う。
    本当に生活に必要なものはお金ではなく何なのか?ということについて自分なりに答えを見つけたい。

  • エンデの遺言~お金について根源から問いなおすこと~

    この本は素晴らしい本です。人によってはバカバカしいと思うかもしれない。正しいけど黙殺したいと思ったり、正しいけど実現性がないと思ったりするかもしれない。でも、お金を使って生活しているすべての人に読んでもらいたいと思った。私の知らないことがたくさん書いてあった。読んでいる間中、ずっと感動して、この本に書いてあることについて考えずにはいられなかった。
    読み終わってしまって、ちょっと寂しく、放心しています。

    ミヒャエル・エンデについては、「モモ」と「ネバー・エンディング・ストーリー」の作者、ということくらいしか知らなかったけど、彼は「自明のことを自明にしない」というスタンスを大切にし、お金についても根源的に考え、様々な提案を残してくれていました。
    エンデの亡くなる5年ほど前から、NHKのスタッフが取材をし、お金についてエンデが語ったテープを元に「エンデの遺言」というテレビ番組が作られたそうで、それを書籍化したのがこの本です。

    エンデは、現在のお金の在り方に警鐘を鳴らしていました。
    そして、お金は人が創りだしたものなのだから、お金の在り方についても人が変えることができる、と主張していました。

    現在のお金の在り方についてのいろいろは、本を読んでもらえばいいと思うのだけど、私なりに「おお!」と思ったところを書いておきます。

    ・お金は元々、財と財の交換手段として生まれたのに、お金として持っておくと価値を減ずることなく保存することができ、いつでも必要な時に必要なものに変えることができる、というプレミアムな機能を持ったことで、お金それ自体が価値を持つようになり、誰もが欲しがるものになった。
    ・自然界のものは時が経つと価値を減ずるのに(木材、食料など何でも…)、お金は時が経つと価値が増える(利子)。利子の増え方は指数的。そのような増え方をするものは、自然界にはがん細胞など、破滅に向かうものでしか有り得ない。お金がお金を産むようになり、そのため、お金をたくさん持っている人が権力を持つようになる。
    ・利子はお金を借りた人だけが払っているのではない。すべてお金で買うものに、利子の分が含まれている。例えば、お米をお金で買った時、そこにはそのお米を作った人がローンを組んで買った農機具の利子が含まれている。価格に占める利子の割合は、いまは25%とも言われている。
    ・利子のある社会は成長を強制する。なぜなら、利子の存在のために、お金の需要と供給のバランスがいつも悪いから。常に成長し続けないと、つじつまが合わなくなる。
    ・今の社会は、椅子取りゲームのようなもの。誰かの犠牲の上に成り立っている。今は椅子に座れている人もいつか座れなくなる。

    そこで、どうしたら良いかは、本書にいろいろと事例も引き合いに出しながら書かれているので、興味を持った方はぜひ読んでみて頂きたいなと思います。
    私も、この本から始めて、関連する本を読んでみたいと思いました。

  • 地域内での交換を促進し、域内経済を活性化させるために導入する地域通貨。実際に、通常の通貨(日本の場合は円)に比べ域内流通にどれほど有利なのか。また利子の問題についても語られているけれど、地域通貨はその問題解決につながらないように思う。

  • もともとはNHKのドキュメンタリー番組のようです。
    ミヒャエル・エンデが「お金のあり方」に並々ならぬ関心を持っていた、というのは知りませんでした。

    お金の話。

    お金ってそもそもなんだっけ?
    なんで今の仕組みなの?
    他のやり方はないんだっけ?

    当たり前のものを当たり前にしない。

    そんなこんなに興味のある人には非常に面白い本かと思います。
    具体的には、地域通貨の話とかね。

    地域コミュニティとの関連で考えるとやっぱり地域通貨が面白いんだけど、
    ゲゼルの「減価」という観点は他の文脈に取り込んでも面白いような気がする。

    電子マネーとか、(企業)ポイントシステムとか、
    そういう新しい(くもないか)文脈に思い切ってぶち込んでみても楽しそう。

    寄付やクラウドファンディング、
    そして技術の発達による新たな決済手段が次々と発達しそうな今日このごろ。
    お金ってなんだっけ?っていうそもそものところに立ち返って考えてみるのも良いと思います。

  • お金について根本から考えさせられます。

  • 確かに資本主義は錬金術ですね。金が金を生むんですから。逆に金を持たないということがいかに資本主義の波に乗れてないかということです。嗜好品は金を生まない。昔金持ち父さんで読んだ気がします。

  • 「お金には神が持つ特質がすべて備わっている。人を結びつけも、引き離しもする。石をパンに変えることも、パンを石に変えることもできる。増殖という奇跡を起こす。そして不滅である。」

    「貨幣と神は幾分、相似ている。両者とも我々がそれを信頼するがゆえに、ただそのゆえにのみ存在する」

    ミヒャエル・エンデはファンタジー小説を書いたが、それらは決して現実から目を背けて逃げ込むためのものではなく、ファンタジーの世界を通して我々の生きる世界を見直すためのものだった。
    児童文学史に残る彼の傑作「モモ」の中には、彼の現代の金融システムへの疑問、その打開への糸口が込められていた。

    現在の資本主義が世界にもたらしている混乱、格差、不幸を考えるためには、「お金とは何か」という根源的な問いから始めなければならない。
    貸したお金には、利子が発生する。当たり前で自明のことのように思えるが、利子が利子を生み無限に増殖する現代の経済の仕組みこそが世界に救われない不平等を引き起こす元凶だという。

    持続可能な未来を切り拓くため、”忘れられた思想家”シルビオ・ゲゼルの「お金は、自然物と同じく老化すべきである」という経済思想をひもとく。ゲゼルの理論に基づいて生まれた様々な新しいお金、負の利子を持つお金、形を持たない地域通貨「交換リング」といった、オルタナティブな選択肢が地域経済に光明をもたらす事例を紹介。

    「人々はお金を変えられないと考えていますが、そうではありません。お金は変えられます。人間が作ったのですから」

    「お金」という仕組みをもう一度問い直すことで、現在のお金を相対的なものとしてとらえ、経済の新しい可能性に目を開くきっかけとなる一冊。

    かなり面白かったけど、ぶっちゃけエンデの本じゃなくてほぼゲゼルの本です。

  • モモの作者 エンデが資本主義社会へ問いかけた経済論書

    資本主義社会では貨幣が商品価値を持つ
    =手段としての貨幣ではなくモノとしての貨幣

    本来減価するのがモノの本質だが、貨幣の特質上
    貨幣が貨幣を生むという異常な事態に

    貨幣にヒトが従属する結果、資産としての資本の側面より
    貨幣が資本としてどんどん蓄えられることに

    結果、富の集中化が進み現代社会に大きな歪を生じさせている


    この状況をエンデは
    貨幣が減価することで解決できないかと提言する。

    実際の地域通貨の例を紹介するなど、資本主義でもなく社会主義でもない第3の経済体制を説くところに新しさがある。

    事実、マイナス金利が市場にて起こっていることを考えると
    リアルなものとして感じ取ることができる。

  • 前に読んだはずなのに全然内容憶えてなかった。またすぐ忘れる予感。

  • 前半は、まずまず。後半は、エンデの主張というより、著者らの解釈を押し付けられているように感じ、途中で読むことをやめました。

  • (目次より)

    ◆プロローグ「エンデの遺言」その深い衝撃
    マネーが地域を踏みつぶす/「格差」を衝いて自己増殖するマネー/「地域通貨」を生みだす共生の思想

    ◆第一章 エンデが考えてきたこと
    1. 残された一本のテープ
    問題の根源は「お金」にある/内世界から外世界を変革する/自明のことを自明にしない/父の絵がかけられたエンデ家の居間で
    2. エンデが日本人に残した言葉
    人類はこの惑星上で今後も生存できるか/いま金融システムを問い直すとき
    3. お金への思索は『モモ』から始まっていた
    エンデの生涯を貫いたテーマ/熱烈な支持を受けた『モモ』/『モモ』にお金への問題意識が込められていた/オンケンの「経済学者のための『モモ』」

    ◆第二章 エンデの蔵書から見た思索のあと
    1. ハンス=クリストフ・ビンズヴァンガー―利子が利子を生むお金の錬金術
    お金の錬金術/未来を食いつぶすお金の正体/エンデの遺稿「ビンの中の悪魔」
    2. マルグリット・ケネディ―現在のお金のシステムがもたらしたもの
    建築家が書いたお金の本/一枚の金貨の2000年後の利子/安定したお金のシステムとは/死と貧困を生みだす貨幣システム
    3. ルドルフ・シュタイナー―エンデに大きなヒントを与えたもう一つの経済観
    座右にあったシュタイナー全集/社会全体を問い直すシュタイナー思想/ゲゼルとシュタイナーの"エイジング・マネー"/友愛による経済とは/利子を自分で決める銀行

    ◆第三章 忘れられた思想家シルビオ・ゲゼル
           ―老化するお金の理論とその実践の歩み
    1. 新たなミレニアムを前にして
    2. なぜお金は減価しなければならないか
    3. よみがえる補完通貨の経済史
    FFF運動/運動の発展/補完通貨の実践/シュヴァーネンキルヘンの奇跡/ヴェルグルの実験/地下世界へ、そして復活

    ◆第四章 貨幣の未来が始まった
    1. 米国の地域通貨イサカアワー
    2. ヨーロッパに広がる交換リング
    3. 銀行の国スイスで生まれたヴィア銀行

    ◆第五章 お金の常識を疑う
    お金―見えて見えないもの/物々交換の不都合とお金の特権/問題はお金の循環の停滞/生活や実体経済に打撃を与えるお金/金融システムの手品/プラス利子のお金の仕組みがすべてではない

    ◆エピローグ 日本でも「お金」を問い直す気運高まる
    幻に終わった東京会議/チロル山荘での小さな会議/お金は新しい関係をつくりだす道具である

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エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)の作品紹介

『モモ』『はてしない物語』などで知られるファンタジー作家ミヒャエル・エンデが日本人への遺言として残した一本のテープ。これをもとに制作されたドキュメンタリー番組(1999年放送/NHK)から生まれたベストセラー書籍がついに文庫化。忘れられた思想家シルビオ・ゲゼルによる「老化するお金」「時とともに減価するお金」など、現代のお金の常識を破る考え方や、欧米に広がる地域通貨の試みの数々をレポートする。

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