ドラッカーの遺言 (講談社BIZ)

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制作 : 窪田 恭子 
  • 講談社 (2006年1月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062820004

ドラッカーの遺言 (講談社BIZ)の感想・レビュー・書評

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  • 混迷した世界の中で、新しい秩序へと向かう重要な役割を果たす国2つ。一つは英国で、もう一つが日本。英国が大西洋を挟んでヨーロッパと米国を、日本は太平洋をはさんで米国とアジアを結ぶ「橋」となることが求められると、私たち日本人に残したメッセージがコンパクトに分かりやすく書かれています。
    日本の強みとしては、「日本ほど見事に西洋化した国は他に例がなく、一方で非常にメンタリティの異なる中国ともうまく折り合っていける、きわめてユニークな特長を持っている」で、「日本が獲得してきた国際社会でのポジション」を上手に活用できるかが成否を分ける要因と指摘。
    その中で、知識労働者の生産性を高めるために、個の能力だけでなく集団として機能することが大事だとしています。しかもドラッカーは、集団のことを”グループ”ではなく、”チーム”という言葉を使っている。1+1が2ではなく、3にも4にもなる、相乗効果が働かせることができるかが肝ですね。そのために集団学習の必要性が益々高まっています。ワークショップやファシリテーションがどれだけ世の中に浸透するでしょうか。

  • 「いま何を捨て、何を選択し、自己を高めるために何を学ぶべきか。絶えずこう問い続ける姿勢こそ、個人のイノベーションを促進するものである」
    「どんな職業であれ、有能な人間は自分の得意・不得意を熟知している。そしてそれを知り抜いているがために、生じた変化に柔軟に対応することができるのだ」

  • 約10年ぶりに読み返した。やっぱりドラッカーは自分事として響きまくる。特に第4章「日本が進むべき道」
    「情報経済が主軸となる新時代の世界経済のもとで、最も苦労する国は日本である。つねにイノベートを追求し、新しい価値を生み出すことでしか、日本が生き残る道はない(p99)」

  • 20世紀最大の経営思想家にしてビジネス界のカリスマ、ピーター・ドラッカー。これから世界はどこへ向かうのか、日本企業は今後どう進むべきか等々、氏が語った最後のメッセージを紹介する。


    第1章 世界はどこへ向かっているのか
    第2章 日本の“いま”
    第3章 “仕事”に起こった変化
    第4章 日本が進むべき道
    第5章 経営とは?リーダーとは?
    第6章 個人のイノベーション

  • (2006/11/13)

    はてはて,多分最も新しい,本なのでしょう.なんせ,遺言なんですから.

    2005年にドラッカーはなくなりましたが,その前にいっていたこと.

    特に日本人記者の質問に答えるインタヴューてきなものをまとめた物になっている.

    来るべき時代と日本のこれからについて語っています.

    あいかわらずの洞察と不確かな予言は避ける謙虚さ.

    日本はアメリカと中国(もしくはアジア文化圏)の架け橋たれ,と語っています.

    ちなみに,アジアの未来として中国を中心としてまとまる形か,それ以外であるかどちらかだと語り,

    後者の方になるべきだと語っています.

    中国中心になったばあいは,中国によるアジア支配を意味すると.

    後者になるように頑張りましょう,日本人

    ASEANやインドとの関係がキーかな.

    ドラッカーはホントに博識です.

    「日本と中国ほど民族性の異なる国は無い」

    んだそーです.やっぱりそういう意味でも,アジアは中国を中心にではなく,EUみたいに多極的な形でまとまれるようにならなきゃね.

    そして,やっぱりドラッカーならではの主張

    「これからは資本を持つことが強みにはならない.知識労働者をいかにマネジメントできるかが重要」

    との事が再度説かれていました.

    「徹底的に情報技術で遅れている日本.それを何とか逆転しないと未来は険しい.」

    基本ソフトでも応用ソフトでも,輸入品ばかり使っている日本.

    しかも,日本語対応化されていて,一般人は輸入品を使っていることに気付いていない.

    どうしたら,逆転できるんだろうか?

  • ・経営トップに問われる必須条件 
     多数の知識労働者を管理・監督する力。
     個々の知識労働者のもつ専門知識に精通し、彼らを映し出すプロジェクターとなること。こらが問われる
    ・起業グループがグループ内の起業家を支援し、出資する伝統は明治期にまでさかのぼる。
    ・経営の本質とは何かと問われた際に聞く質問
    ①あなたの事業は何か。何を達成しようとしているのか。何が他の事業と異なるところなのか?
    ②あなたの事業の成果をいかに定義するか?
    ③あなたのコアコンピタンスは何か?
    ・上記を一言でいえば「成果を得るために、どんな強みを活かして、何をしなければならないのか。」「どんな長所を活かし、何をすることで、どれだけの成果を挙げるのか。」
    ・有能なリーダーに共通する習慣 何をすべきかを考え抜いた後に、どれが自分の仕事なのかを問う。なすべきことのうち、「何が自分に適しているか」あるいは「何が自分に適していないか」を突き詰める作業を行う。自分が何を得意としているかを的確に把握しており、同時に何が不得手なのかも熟知している。
    ・期待をし、実行し、確認する。一連の繰り返しから始めて将来を見通す力が養われてくる。優秀なリーダーはこの限られた期間で自分ができる仕事は何か。何に集中すべきか、それは本当に重要なのか、部下や上司、同僚に理解されているかを確認する。優先順位づけができると決断を下す機会が自然と少なくなり、精度も高まる。
    ・不得手なことはすべきでない。弱み=すべきでないことを知ることは自らを井野辺ーとしていく際の第一歩
    ・成果を上げ売るには、スキルを更新する教育を何度も繰り返し受けることが必要。教育に立ち返る姿勢が個人のイノベーションを促進する。再教育が自己責任であることを認識すること。今何をすて、何を選択肢、自己を高めるために何をすべきかを絶えず問い続ける必要がある。

  • 何をしたいか、ではなくすべきか。
    自分の短所より長所を探り、確立し、発展させる。知のイノベーションを続ける。

  • 1ページ5~6行の簡潔な言葉。簡潔で判り易い言葉なので、読みやすくどんどん読み進みますが、気になった箇所は自分の頭で考えきらないと何も残りません。

    ■中国を軸に据えたアジアの再編は間違いです。アジアは中国に支配されるでしょう。各国それぞれが個別に革新していく姿が望ましいです。
    ■英語力と情報技術知識とローコスト労働力を持つインド、大量のローコスト労働力と大量の消費者を持つ中国は今後もっと台頭するでしょう。
    ■日本が直面しているのは危機ではなく、時代の変わり目です。
    ■時代が変わったことを認め官僚制度、保護政策を捨て、意識改革に取組むべきです。
    ■西洋と東洋のバランスを上手に取り、両者の架け橋になることが日本の役割であり、強みです。
    ■アジアとアメリカを結ぶ日本、ヨーロッパとアメリカを結ぶイギリス、この2国がメインパワーを保ち続ける鍵。
    ■知識つまり戦略の生産性向上が国際競争力になります。
    ■問題重視型思考に囚われるな。機会重視型の発想を持て。
    ■カリスマ性に不快感を抱け。リーダーの登場を恐れよ。不世出の存在など迷信だ。ヒトラー、ムッソリーニ然り。
    ■重要なのは、個々人が革新し自らの未来を啓くことです。
    ■経営は飽くまで組織の一器官にしか過ぎません。政治も然りです。
    ■有能なリーダーは先頭に立つ必要はありません。何をやりたいかでなく、何をする必要があるかを問い続ける姿勢が重要です。
    ■自分の得手、不得手を熟知し、不得手なことは恥じずに認め自ら手掛けないことです。
    ■個人のイノベーション促進には、欠点克服に時間をかけるより長所を伸ばすことが近道です。
    ■海外に目を向け、視野を大きく広げてください。

  • われわれ日本人へのエール。

    2005年。ドラッカーが亡くなった年の貴重なインタビュー集。我々日本に託したメッセージが多く、日本人へのエールとして受け取りたい。情報化がもたらすもの。世界、アジアの向かう先。知的労働の将来。個人のイノベーション。ページ数は少ないがメッセージのひとつひとつはとてつもなく重い。

  • 私たちはいま転換期に生きています。ところが、多くの人々はそのことを理解していません。変化は予測できず、理解することも困難です。

    絶えざるスキルアップを達成するために最も重要となるのは、自分の強みを把握することです。自分が何を得意とするのかを知り、磨きをかけていく。弱点の克服は限界があり、結局は時間の無駄となってしまうことが多い。 

    日本の若い世代の人たちは20代から遅くとも30代前半までに少なくとも2-3年は日本を離れて他国で働く経験を積むことをお勧めする。

    歴史はルーズベルトをたたえ、トルーマンを過小評価するきらいがあるが、実際の序列は反対にすべきである。トルーマンはやりたいことへの誘惑に打ち勝ち、国難を切り抜けるべく、やるべきことをすることを決断した。

    2005年、ドラッカー。

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