その前提が間違いです。 (講談社BIZ)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062820530

感想・レビュー・書評

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  • すごい面白かった!!!
    あっという間に読み終わった。

    確かに…問題が起きたときに起点とするところが誤ると会話にならないね。
    聞こえのいい言葉で…上司や先輩が言うことで「わかったようでわからないようで…」ってことあるよね…それは癖だしね。
    「前提だからこそ、明示的に話されない」ということも、よくあるね。あるある。。。



    何気に著者のジャイアントのび太への愛を感じられたところが好き。(笑)

  • 図書館で借りた。反対わかる人少ない

  • 前提を間違えないようにするには?

    →数多くの因果関係の連鎖のなかでどの起点を選ぶかというのが前提
    部門間には、利害や考え方の対立があって当たり前
    明確なビジョンとは言葉が明確なことではなく、他社との差別化が明確なこと
    1.前提を忘れて無意識に因果関係でつなげてしまう
    2.ツールやコンセプトを状況に関係なく当てはめてしまう
    3.ないがしろにしている
    結果、スピード、戦略、合理性重視が起点、前提の軽視につながりやすい

  • CDIを経て学術の世界に転身した著者による、
    経営に関する諸テーマの「前提の問い直し」の
    重要性を主張する一冊。

    本書を通じて一貫して感じるのは、
    「ヒト」
    の話が非常に重要である、ということ。

    組織は図に描いたとおりに動くものじゃない。経営者の心を社員は映す。
    戦略は絵を描いてあとは実行するだけじゃない。現場と本社が本音で向き合う。
    人が大事だ人財だと美辞麗句を言うだけでは人の強みは発揮されない。


    著者は3つの理由を前提の間違う理由としてあげる(p.219)。
    「言葉同士の相性がよいため、前提を忘れて無意識に因果関係でつなげる」
    「有名なツールやコンセプトを状況に関係なく当てはめてしまう」
    「前提を所与としており、そもそも誰も話さない」
    なるほど、である。

    ともすると、経営戦略はコンセプトで分析に書けて、
    そっから出てきたものでオッケー、なんて数式的に
    思い込みたくなることがある。

    なんでだろう。
    きっと、私がすべて今まで論理性なんてものナシに考えてきて、
    それで行き詰って、
    そのタイミングで出会った「論理性」「コンセプト」が
    とてつもない武器に思えてしまってのだ。
    これを使えば、なんでもバッサリ斬れるという思い込み。
    武器を手にしたら使ってみたい気持ち。

    でも、どっこい、現実を動かしているのは人だ。感情だ。思いだ。
    だから、バッサリ斬って、大事な宝物まで一緒に真っ二つにして
    しまうようなことになっては、絶対に「結果」「理念の実現」なんて
    ところには到達しないのだ。
    それに気づくのに、また、相当に時間がかかった(笑)。

    ビジョンを胸に刻み、燃やし続ける情熱と、
    冷静な論理を組み立てる知。
    そして、それを相手に理解してもらえる伝える力。

    これらを兼ね備えた人からなる組織が、ビジョナリーと呼ばれるような
    リーダーに率いられたら、
    きっととんでもないデッカイことが達成されるのだろう!


    以下抜粋。

    p.215
    自分の会社の社員に「何をしているか」と聞いてみると
    いいかもしれません。(略)
    その答えこそが、経営トップの「人へのコミットメント」の度合いを
    よく反映しているのではないでしょうか。

    p.227
    合理的で、論理的であることは重要ですが、人間、そして人間の集まりである
    組織とは合理性だけで測れないこともまた忘れてはならない「前提」だと思いま
    す。

    ----------------------------------------------------

    【目次】
    第1章 「前提」が変われば「行動」が変わる(ジャイアンの論理/論理の「起
    点」「前提」を考える重要性)
    第2章 組織を考える「前提」(組織を考える/制度を考える/役割を考える)
    第3章 戦略を考える「前提」(経営ビジョンを考える/戦略意思決定を考える
    /戦略実行を考える)
    第4章 人を考える「前提」(人の採用を考える/人の活かし方を考える)
    第5章 「起点」「前提」を間違えないために(「前提」こそが結論を支配する
    /なぜ「前提」を軽視してしまうのか/経営を考える十大前提)

  • KBS清水先生の著。個人的には3冊目。

    数多くある因果関係の連鎖の中で、どの起点を選ぶかが「前提」と定義。
    「前提」が変われば、結論が変わる位重要なものと位置づけ、
    誤った前提からスタートしない考え方・ポイントを述べた本。

    組織・戦略・人と3つの章立てで記述されており、大変理解しやすい。
    各章でよく耳にする問題をケースとして複数挙げ、
    正しいものの見方から、前提の再定義を行っている。

    分かっていても出来ないもの、気づいてもいないものもあり、
    どれも大変共感でき、新しく再定義された前提にも納得感が高い。

    著者も述べているが、本書に出てくる以外の問題も出てくるであろう。
    本書を読み、前提をまず疑ってみる癖を付け、
    見るべきポイントを押さえていけば、結論を誤ることは減りそうだ。

    自身の所属する企業や業界の常識を疑うことも必要だと感じる。

  • ロジカルシンキング、クリティカルシンキングを行う上で前提の重要性を議論しています。問題解決を行う上で前提について深く議論することなく解決策を探すことは本来議論すべき論点からずれているため、本来の問題を解決するための解決策はみつかりません。これらの議論を前提を間違ったまま議論している事例を交えながら分かりやすく示しています。とてもベーシックですが、社会の中で常に忘れてはならないこととして胸にしまっておくべきものが多く含まれています。
    著者の"戦略の原点"と合わせて読むとより理解が深められると思います。

  • 著者の経歴は、
    東大ーダートマスMBAーテキサスA&M大学経営学博士ーCDI8年ー学術の世界
    現在はテキサス大学准教授というような感じ。

    結論から言うとこの本は、非常に良い。
    コンサルに限らず、あらゆる意味でのアイデア、つまり思考力を売り物に
    している人にとって、刺激を与えてくれると思う。

    読んだ後は、この事を意識すると、それって本当に意味あるのか?
    と考えだす。そして、それを日常の業務で使えば、世間で最近はやっている?
    (個人的には流行とかではなく、本質的にもっとも重要な事だと思うが)
    イシュー、課題設定、論点思考等の力が身につけられると思う。

    で、全部重要だが、あえて本書のポイントをあげるなら以下の3つある。

    1.前提(問題の捉え方、起点)によって、物事の捉え方は変わる
    2.正しくかつ重要な前提をとらえる事が重要
    3.よって、前提を一度立ち止まって考える事が重要
    (並列ではないがw)

    しかし、自分の思考を多面的に捉える事って、意外と難しい。
    恐らくというか、感覚的には一旦自分の思考を突き放して、
    こう、第三者的に見る感じ、冷静に批判する感じか。

    今後、自分の思考力を鍛える上で、何事にもすぐ取り組むのではなく、
    本当にこれって意味があるのか?そして、それを実行する方法、手段はこれでいいいのか?
    と一段深く考えていきたいと思う。

    おすすめ出来る。

    以上

  • ロジカルシンキングを行うまえに、発想や議論の始点ともいうべき「前提」の捉え方が重要と説く筆者によって経営戦略がわかりやすくまとめられた良書です。読みながら自分や自分の属する組織について、考えることができ、コンパクトな内容の割になかなか前にすすむことができないほど、充実した内容でした。この筆者の著作は他にも読んでみたいと思えます。自分が知らなかっただけでしょうが、この分野では人に奨めたい1冊です。
    この出版社だったらやむを得ないのですが、内容にもっと合った装丁、デザインだったらもっと話題になっただろうと思える1冊です。それだけが残念です。

  • 視点を変えてみるといった具体的なトレーニング、参考書を探している人にはお勧めです。

    前提を変えると何が違うのかといったことをわかりやすく説明してあります。

    思考方法のトレーニングから、実際の自分の業務、生活に落とし込んでいくといままで気づかなかったこと、もの、方法が見えてくるし、行動選択範囲が広がるのではないかと思います。

    図書館で借りた本だったので、前に借りた人が鉛筆で線をひきまくってあり、読む気力が半減しました。

    その分、評価が低くなったのかもしれませんる

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著者プロフィール

清水 勝彦(シミズ カツヒコ)
慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授
1986年東京大学法学部卒業、86~96年株式会社コーポレイトディレクション(CDI)にて戦略コンサルタント。同社プリンシパルを経て、研究者に転身。94年ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、2000年テキサス大学A&M大学経営学博士(Ph.D.)。テキサス大学サンアントニオ校准教授(テニュア取得)を経て、2010年より現職。2012年より仏エクス・マルセイユ大学経営大学院でも教鞭を執る。専門は、組織変革、 戦略実行 、M&A。Strategic Management Journal、Journal of Management Studiesなどの編集委員を務める。著書に『あなたの会社が理不尽な理由』『戦略と実行』『戦略の原点』『リーダーの基準』(いずれも日経BP社)などのほか、学会のトップジャーナルに英語論文も多数発表している。 金融、メーカー、商社、エネルギー関係など 大手企業の幹部研修や講演も多い。

「2018年 『機会損失 「見えない」リスクと可能性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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