- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062837095
作品紹介・あらすじ
ゼロ年代の“終焉と再生”の物語。
直径20センチほどの透明な球状のディスプレイにシミュレーションされた「宇宙モデル」。かつて世間で流行し、今はすっかり廃れてしまった[それ]の開発に携わっていた“僕”は、様々なことに絶望し、会社も辞めた。そして、初めて作った「宇宙モデル」を捨てようとした時、“僕”の前に1人の少女が現れた――。
第2回講談社BOX新人賞・流水大賞で優秀賞を受賞し、あの乙一、滝本竜彦から絶賛を浴びたデビュー作『エレGY』から約1年。泉和良が、ゼロ年代の“終焉と再生”を渾身の力で書き上げる!
感想・レビュー・書評
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宇宙モデル作家が主人公の泉式ヒューマンドラマ。
泉さんの物語には、
大抵、どこか変わったヒロインが登場する気がする。
表面はひねくれても中身は真っ直ぐな子が魅力的だった。
宇宙モデルが欲しくなった方は、
是非、泉和良ことジスカルドさんのフリーゲームサイト「まおうせい」を、のぞいてみて欲しい☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小さな銀河が、僕の方を見上げている。
ぶるぶると震えながら怖がっているのかと思ったら、その小さな銀河は、全然怖がってなんかいなくて、それどころか、ビー玉みたいな無垢な目で、何の不安もない目で、まるで僕の全部を信じ切っているみたいに、僕の顔をそっと見上げている。
その小さな銀河は、僕が吸い込んでしまったと思っていた、ジュンだったのだ。
(P.387) -
作者様のサイトをよく見ていました。はっきりいってちょっと変です。
その系統かと思えば、期待を裏切り至極まともなお話です。
無職になった男と女の子の、宇宙スフィアという綺麗なアイテムの出る、ほんのりした雰囲気のお話です。 -
何処かにいる一人のプーな男の人と
スフィアと
純粋でおかしな女の子と
いきなりやってきた女の人の話・・・ -
▼初めてBOXの装丁が効いてると思った第二弾。これも期待できそうな匂いがする・・・
▼序盤から、すごい何かやってくれそうな空気が出ている。これはヤバイ、久々の当たりか・・・!?
▼二ヶ月もかかったけど、読了。んー。あんまりねえ、大きな展開がないので、吸引力はないんだけど、だからと言ってつまらないとも言い切れない感じ。これはこれでよいのだと思った。
▼あまたの問題に解決されず、全部放置で終るけど、そのへんが妙にリアルなんだよね。人生ってこんな感じかもと思った。
▼終盤はスゴい。でも、個人的な好みで言えば、そこをもっと生かしてグワーって感じが欲しかった。まさかここは宇宙モデルの中なのか!?くらいな感じで。
▼一番面白かったのは、他人のボトルメールを読むシーン。結構俗悪な内容のものがあるのに、それもみんな飲み込むブラックホールみたいなイメージが、なんだかすごいなーと思った。(09/7/21読了)