丸太町ルヴォワール (講談社BOX)

著者 :
  • 講談社
3.73
  • (36)
  • (40)
  • (47)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 335
感想 : 68
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062837316

作品紹介・あらすじ

消えた初恋の女(ひと)は殺人者?
真相をめぐる、めくるめく論客たちとの対決!

こころを狂おしくまどわせる――美しすぎる謎とはじめての恋

祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語(しろさかろんご)は、変幻自在の論客が丁々発止の応酬を繰り広げる私的裁判“双龍会”の被告となる……容疑を解くためではなく、事件当日、屋敷の一室で2人きりの甘く濃密な時間を過ごした謎の女性“ルージュ”と再会する、ただそれだけのために……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2020/08/31読了
    #このミス作品44冊目

    祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語。
    双龍会という私的裁判を中心に話が進む。
    トリックはとても巧みだが
    ちょっと物語の世界観についていけず
    かなり読むのがしんどかった。

  • 残念ながらノれませんでした。

    仕掛けとしては結構すごい事をいろいろやっていて、途中「あっ」と驚かされたり、ページを遡って読み返したりという事が何度もありました。変格的な法廷もので好きな雰囲気ではあるので、途中で興奮する事もしばしばあったのですが、結局ノりきれず...

    「美人」「頭がいい」「名家」等の言葉でガチガチに組み上げられたキャラクター達の言動と展開は、先走りすぎたり独りよがりだったりと、読んでいる身には実感が伴わず、作者が描きたかったであろう物語は伝わってきませんでした。
    なんだか、知識はあって頭はいいけど経験が追いついていない人の文章を読んでいるような気分。このプロットで他の人が書いてくれたらなぁ、なんて思いました(中西智明の『消失!』を読んだ時もそう思いました)。

    なんかすごく偉そうな事を書いてしまいましたが、単に自分に合わなかっただけで、とても熱量のある作品です。なので、はまる人には面白い作品であると思います。

    ※あとで知ったのですが、最近発売された文庫版では大幅に加筆修正がされているようで、作者インタビューを読む限りでは御本人もその辺りを意識されているようです。文庫版も読んでみたいと思います。それくらい求心力のある作品である事は確かです。

  • 祖父殺しの嫌疑をかけられた少年・論語を巡っての私家版法定小説。
    京都特有の怪しげな空気が立ち込めているが中身は論理爆発のロジックミステリ。

    終盤のドンデン返しの連続をどう捉えるかが評価の別れるところだねー。
    あれを成立させた作者の力業には脱帽するものの、それぞれの着地点には違和感アリアリで、カタルシスは50点かな。

    要はそこに到るまでのすべてが叙述トリックの伏線なわけで、読み返すのも一苦労、って読み返してないけど(笑)

    次作も買ってあるので期待を込めての70点(100点満点)

  • 論理ずくの大合戦!
    でもとてつもなくアンフェア!
    ヒントあったっけ?というようなどんでん返しの連続なので素直な人向けのお話かも。
    作者との推理合戦はできないです。

  • とにかく展開がめまぐるしく、何度ページを戻ったことか。
    あらゆる技法やネタがこれでもかというほど詰まっていて楽しい読書でした。
    独特の会話文にマニアックなネタなど読み手を選ぶかもしれませんが、それを差し引いても一読の価値はあるかと思います。

  • 作品の雰囲気にとっつきにくさを感じて、中盤まで読み進めるのに苦労した。裁判のような双龍会が始まったあたりからは怒涛の展開になり、どちらが勝つのだろうかという好奇心で読み進めた。全く予想のできない展開で、登場人物の発言ひとつで、証拠や事実のとらえ方が目まぐるしく展開していくのは面白かった。作者を含め登場人物の思考が早すぎて置いてけぼりになりかけたが、ぎりぎりでついていける程度に速度を緩めてくれるので真相まで理解することができた。

  • 15年くらい前だったら、すごい好きだったかも。
    あるあるこういうの、そうそうこういう感じ、ファウスト系っぽいやつ、的な既視感。
    西尾とかあの辺に傾倒してたら、絶対楽しいだろうな。
    いまの自分は、そこらへんとは距離があるので、分かるよーうんうん、止まりだなあ。

  • みかがみつるがカッコイイ❗️
    好きな世界観…

  • 私的裁判で未解決事件を裁く。なかなか面白い設定で登場人物もなかなかと思ったが、、、。最後の大どんでん返し?の繰り返しはかえって興ざめ。トリック?についてもアンフェアだと思う。ただ主人公は面白そうなのでシリーズを読んでみようかな。

  • 日本版ペリー・メイスン。裁判中のどんでん返しミステリは日本を舞台にするのは無理だと思ってましたが、こんな形を創造した作者に脱帽です。弁護側と検察側の斬り合いのようなやりとりや、言葉遊び、叙述トリックなど盛りだくさんに楽しめる作品。

全68件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ミステリ作家。1983年、奈良県生まれ。2009年に『丸太町ルヴォワール』で講談社BOXからデビュー。同作から始まる〈ルヴォワール〉シリーズ(講談社)のほか、著作に『キングレオの冒険』(文藝春秋)、『シャーロック・ノート』(新潮文庫nex)など。

「2022年 『円居挽のミステリ塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

円居挽の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×