猫物語 (白) (講談社BOX)

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  • 講談社
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本棚登録 : 4687
感想 : 313
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062837583

感想・レビュー・書評

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  •  後書きによると,ここからがセカンドシーズン。初めて暦ではない人物が語り手となる物語。主に羽川さん。たまに別の羽川さん。つかみ所が無く得体の知れないバサ姉の本質がどんなものであるかがようやくわかる。そして彼女が彼女になる物語。羽川さんが恋敵のひたぎと仲良くできることが常々疑問だったけれど,それは説明されていたけれど,やっぱり心から理解はできなかった。誰かと誰かを同じくらいものすごく好きになるということを私は体験したことがないのかもしれない。別に羽川さんが好きってわけではないし,ひたぎが嫌いってわけでもないけれど,どうしても戦場ヶ原ひたぎがカムアウトしなければ,羽川さんは阿良々木くんと幸せになれた可能性があったのにという気持ちを捨てきれない。まぁきっとなれなかっただろうけれど。
     ひたぎは随分と変わったように見えるけれど,これも本来の彼女なのだろうと思った。彼女は常に突拍子もなく,私だったら近くに来ないで欲しいと思う人物だったのだが,今回は随分と共感できる台詞が多かった。
     「嫌いなものがあるっていうのは、好きなものがあるっていうのと同じくらい大切なことじゃない」
     「闇に鈍いだけだわ。それじゃあ……野生として落第よ」
     道理。
     俺は頭が悪いにゃんのブラック羽川さん,羽川さんの長い手紙を読むの大変だったのでは。
     語り手が羽川さんだったため,暦が持っている歯切れ良いテンポはなく,文章は随分と真面目で知的。暦の文章はどんな絶望的状況であっても不思議と読んでいて楽しいのだが,羽川さんの物語は一本の筋のように最初から最後まで切なくて悲しかった。

  • 一人称が変わると、雰囲気も大きく変わる。この変化はよかった。
    アララギ君のあの登場は、かっこよすぎる。

  • いままでよりもなんか社会的なメッセージがあると思った。作者が意図したのかはわからない。羽川があんな風なのは間違いなく家庭環境が影響している。いままではなかなか現実味が無い怪異の原因だったしかし、今回は家庭環境っていういままでに無い理由である。そういう意味では考えさせられる内容である。

  • 羽川さんの手を引いて物陰に連れて行く戦場ヶ原さん、蕩れ。
    二人の間に入りたい。美少女に挟まれて、右を見てうっとり、左を見てもうっとりしたい。虎耳が生えていないかさりげなく確認する羽川さん、もぐもぐしながら、『なるほどなるほど』と言う戦場ヶ原さん、『しゃきーん』と言いながら中国拳法の構えをとる戦場ヶ原さん、が最高に良かった。それと何より、阿良々木くんの登場シーンがかっこよすぎる。少しほろりときたよ。

  • 羽川さんが さらに魅力的になってしまった。
    前作もそーでしたが月火ちゃんが恋心語ってるのがなんとも良い。
    なんとゆー中学生。

  • つばさタイガー
    阿良々木くん出てこないなーと思ったら、すげーいいところで出てきた、、かっこよすぎるぜ
    「そんなことねーぞ、羽川」

    「何も言わなくても助けてくれるからって、何も言わなくてもいいということにはならないと思うのよ」

  • 前回とは変わって、なんだかすごく考えてしまった…。
    うん。
    ひたぎちゃんがやっぱりすごく綺麗だ。

  • わーすごいわかる。

  • 今までが補完するような形の物語であったが、猫物語(白)からはそこから進んだお話。

    語り手が羽川になり、「すごい」「つよい」「こわい」とシリーズを重ねてくうちに移り変わっていった羽川のイメージが「おもしろかわいい」へ。
    映像化とかされてないけれど、CVの堀江由衣さんの声で脳内再生余裕でした。

    以前の作中でも「更生された」という戦場ヶ原もこの巻で初めて更生後で登場。
    直接暦と対面してる描写は無いが、だいぶ丸くなってるね。
    神原のあの性格の元凶になっている部分も垣間見えるがw

    怪異よりも怪異らしかった羽川が一人の女の子として第一歩を踏み出した。
    一区切りしたとはいえ、今後も暦相手にあれこれするんだろうなぁ・・・

  • 私的には委員長ちゃんとしてしか存在しえなかった委員長ちゃんというキャラが、初めて羽川翼ちゃんになったなぁという感じ。よもやこのシリーズで目頭を熱くすることになろうとは、著者には失礼ながら思ってもおりませんでした。(って著者にも初めそんな物語にするつもりはなかったのか。)

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著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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