終物語 (上) (講談社BOX)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062838573

感想・レビュー・書評

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  •  休日に上・中・下巻一気読みしました。さすがにもう西尾節はおなかいっぱい。

     「終」と銘打つだけあって、これまでの伏線を回収しまくり、「あの時あの人は何してたの?」的な疑問を解決し、これまで隠そうともしないラスボス臭を放っていた忍野扇の正体がようやく分かる満足な内容でした。
     
     しかし、なにぶん最初の『化物語』が出てから10年経っているので、私の記憶力では伏線があったことすらあやふやだし、結構時系列ばらばらで語られるシリーズなので、つじつまの合ってないことを書かれても気づかずに納得しそうな気がします。
     
     3冊の中では上巻が一番面白かったです。単に後になるほど集中力が落ちただけかもしれませんがw
     久しぶりに西尾維新のミステリが読めたし、「読者への挑戦」を入れてくる辺りも、乗せられてるとは思いながらもミステリ好きの端くれとしてはにやりとしてしまいました。それにしても羽川さんはどんどんハイスペックになってしまって、もはや人間じゃないですね。

  • 過去に暦に起こった忘れていた記憶を思い出す物語。
    後半はミステリー要素があって面白かった。
    が、忍野扇があまり好きではないので、暦が扇に甘かったり、暦の言葉でありもしない約束をしていたと思ったり、少し、もやもやした。
    羽川は相変わらず鋭く、扇を警戒している。
    アニメも始まったし、図書館の予約待ちだけどこの先なにが起こるかドキドキする。

  • 評価:☆4.5


    阿良々木くんと扇ちゃんがあるはずのない教室に閉じ込めらるところから始まり、老倉育というキャラと阿良々木くんとの深い深い因縁が徐々に明らかとなる。
    この老倉の過去が壮絶過ぎて読んでて辛かった・・・忘れてる阿良々木くんにも全く非がないわけではないが、この物語は誰が悪いというわけでもないんだよな。それ故にやりきれない。
    最後に書かれていた言葉は「私はお前のことが嫌い」的な文なのかな。

    ミステリーちっくな巻で楽しめましたが、やはり物語シリーズとしては怪異が絡んできて欲しかったかなというところ。

    にしても扇ちゃんの不気味さが半端じゃないな。
    阿良々木くんを誘導していたように思えるが、真意は一体どこにあるのやら・・・

    「幸せを過大評価するな――あらゆる幸せは、お前にとってちょうどいいんだ」

  • 期待通り

  • プロットの穴が大きすぎる。

  • ”終物語(上)”西尾維新著 講談社BOX(2013/10発売)

    ・・・何かの制裁を受けるかのように、じりじりと追い詰められてきた阿良々木暦。そのカギを握る謎の少女・忍野扇との出会い、そして、阿良々木暦自身の隠された過去に迫る!(公式サイトより)

    ・・・主人公阿良々木暦が”友達は作らない”というスタンスをとるに至った理由になる事件等、
    阿良々木の過去に迫る三編を収録。
    一話目の”犯人捜しの学級会”が出色。
    二話目”数学の楽しさを教える少女の目的は”、三話目”引きこもっていた母親の失踪先は”
    もぼちぼち。
    あと、無駄話がほぼないので話が引き締まる感じがしましたね。

  • 下巻まで読み終わってから書こうと思っていたのだが、結果としてはあまりその必要無かったなと。
    上中下巻の繋がりが薄いというより、よく考えたらこれ全てがシリーズの一環で、それらとの繋がりと大差無かった感じ。

    まぁそんな訳であからさまに終わりに向かっているこの『終物語』の一冊目だが、終わりだって言っているのに新キャラが出る。
    しかもかつてなかった様なミステリ展開が三本だ。それぞれ中々どうして面白い。真ん中がちょっと弱いかな。

    時系列的には二学期に暦の過去を回想するという形。気になる過去がここで。
    1つ目、オチは最近某作品で同類のを読んだばかりだったので個人的にはちょっとアレだったが、そして読みながら考えるには面倒な作業が必要になるので割愛。しかし作りは面白かった。
    3つ目が一番美しかったかな。

  • 最後に上巻。突っ込みどころいっぱいだった。。。
    「忘れていた」ってことで、はじめ(オチ?)られていても、「そんなことあるか~」って。高校三年生にとって、高一、中一、小学生のことはある程度覚えてるよね。
    最後の謎もちょっと。。。普通周りの人、腐乱臭に気づくと思うし。
    そもそも、担任もそんな会議やらせんと思うよ。それも進学校の。
    で、転校していくのもちょっと。。。
    扇ちゃんの巻だよね。
    でもまあ、いろんな要素楽しめたから、4つけてしまった。

  • 忍野メメの姪『扇』との出逢いから広がるストーリー。
    サブタイは、扇フォーミュラ、そだちリドル、そだちロストと対象者は老倉育。

    学級裁判の犯人探し、数学に偏重した訳、母親失踪の謎。
    怪異が絡まりようもなくミステリになってはいるが面白い。
    起きた過去の因果を解明するだけだが、最後がリドルになっていたから『そだちリドル』が適しているのかもしれない。

    『人間強度が下がるから』の因果も掘り下げられる。
    忘却と謎を主題にした話は面白かった。

    NHKのアブダクション話思い出す。
    自己暗示から入る偽の記憶を真実の記憶としてしまう物語を。
    記憶なんて捏造されることはしばしばあるものだが、聞かされる方にとって矛盾を聞いた日には堪らないこともある。
    偽の記憶というより嘘だと思わざるを得ない事柄。

    過去の話というのは過大に話がちだから気を付けてはいるが、オレ自身の側面でしか捉えていない真実もある。

    この話でもあった。
    過去への責任に囚われ続けることで未来に得られるものはあるかと。
    向き合ってこそ未来が拓かれると。

    森見登美彦を引用すれば...
    『ただでさえ三つ子の魂百までと言うのに、当年とって二十と一つ、やがてこの世に生をうけて四半世紀になんなんとする立派な青年が、いまさら己の人格を変貌させようとむくつけき努力を重ねたところで何となろう。
    すでにこちこちになって虚空に屹立している人格を無理にねじ曲げようとすれば、ぼっぎり折れるのが関の山だ。』

    粉々に折れ曲がってるけどw
    新しい人格育てるしかないのかな…ペルソナ。

  • 阿良々木暦の昔語り。今の阿良々木暦を形作るエピソード。
    数学が好きになるきっかけが載っている。
    夏休みの間ずっと勉強会を開いた相手を忘れているってのは信じられない。

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著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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