愚物語 (講談社BOX)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1272
感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062838894

作品紹介・あらすじ

阿良々木暦を監視する式神童女・斧乃木余接。死体の付喪神である彼女が挑む、命がけの死闘とは!? は育ち、走りつづけて燃え盛る!
これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!
青春は、いたみと平和のくりかえし。

感想・レビュー・書評

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  • いつもの西尾維新感はあまり無かったけど、小説としてとても面白かったと思います。
    ただ、いつもの西尾維新やラノベを好んでいる人からすれば読みにくいかなというのはあります。
    特に老倉さんの話は、彼女の性格が出ている文章なので読むのがしんどいかも知れません。
    私は今まで老倉さんが好きではなかったのですが、この物語を読んで印象が変わりました。
    老倉さんも自分の事が嫌いなりに真っ当になりたいと思っているんだなぁと。

    個人的にはとても好きな作品です!

    あとがきの『天才と愚者』の話しが1番のお気に入りです笑

  • 短編集(中編+短編かな?)とは思っておらず、斧乃木ちゃんの話だと思ってたので、育の話がメインで長くて驚いた。
    表紙に偽りあり、の気分(笑)。
    まぁ、物語シリーズの表紙って往々にしてそーゆーとこあるけど。

    それぞれに愚かしい少女達の物語。
    阿良々木君が語り手でないのが新鮮な感じです(花物語もそうだったけど)。
    そだちフィアスコが割と重めだったので、するがボーンヘッド、つきひアンドゥの順にコメディ色が強くなっていって良かったです。
    育にはもっと幸せになってほしいものですが…。

    神原と扇ちゃん(男ver.)のコンビもなかなか良いですね。
    その後の続きが気になるのはするがボーンヘッド、お話として一番好きなのはつきひアンドゥです。

  • オイラーは、飛ばし読み。
    神原は、扇との掛け合いが面白い。ノリツッコミ専用になる。

    よつぎに対する月火の行動が半端ないw
    結局は八九寺に手柄を取られる。

  • 老倉育の章
    ストーリーがなかなか進まなくて読むのがしんどかった…。
    神原駿河の章
    ふすまをバラすシーンがあるけど、ふすまって障子じゃないから骨組みだけじゃなくてベニヤ板見たいのも張ってあると思うんだけどどうやってバラしたんだろう?
    斧乃木余接の章
    この本の中でいちばん面白かった。

  •  目次:『そだちフィアスコ』 『するがボーンヘッド』 『つきひアンドゥ』

     ……まあ、読者の予想の裏をかくことにかけては妙に熱心な西尾維新だからね。素直に余接が語り部になるとは思ってなかったよ。「阿良々木暦がいなくてもこのように世界は、物語は進んでいくのです」と暗に言いたいのか。
     あ、でもまさか「育ち、走り続けて燃え盛る!」がヒントになってたとは。三人それぞれの特徴を暗示、つーか明示してるあたり、読者に対してフェア……なのかなぁ?

    『そだちフィアスコ』(fiasco:大失敗)
     直訳するなら「育の大失敗」か。文字通り老倉育が転校先で失敗を繰り返しながら「あること」を解決していく中編青春小説。……なんか、彼女が関わるエピソードって重い話しかなくね?
     幸せになろうと努めれば努めるほど空回り、おまけに性根がひねくれすぎて自分でも制御しきれない。めんどくせぇな。でも実際問題、これぐらいひねくれたキャラでないと、こういう問題の解決って難しいのかも。
     そしてクライマックス。どんなに彼女が否定しようと、彼女の内に占める阿良々木暦の割合の多さがよくわかりました。

    『するがボーンヘッド』(bonehead:ばか、まぬけ、とんま)
     直訳するなら「駿河の愚か者」。神原駿河がなぜか忍野扇と共に、自室から出てきた暗号文の謎解きをすることに。扇ちゃん、全ての真相は明らかになったのに闇っぽさというか底のしれなさキャラは相変わらず。もう魅力の一部と化している。

    『つきひアンドゥ』(undo:取り消す、元に戻す、台無しにする)
     直訳するなら「台無し月火ちゃん」かな? 阿良々木月火の世にも恐ろし過ぎる一面を、斧乃木余接の視点から解説している。……というか、ここでまさかの余接が語り部。
     確かに過去作でも何度も見事に物語をかき回してくれたけど、しかし、このトラブルメーカーっぷりは果たして怪異に因るものなのか、月火本人の性格に因るものなのか。まあどちらにしても、何があってもリセットされるだけだから更生は不可能だろうけど。

  • 老倉育、神原駿河、阿良々木月火(斧乃木余接)の物語。
    育ちゃん、薄々気づいてはいたけれど、けっこうイカれてる。阿良々木くんのこと好きやん。こじらせてる。最近はこじらせ恋愛流行ってるからなんかそういう見方をしたら少しだけ可愛く見えてきた。
    神原と阿良々木くんが喧嘩したのが気になる。そのストーリーも読みたいなぁ。扇ちゃん、もとい扇くんのことだんだん好きになってきた。阿良々木くんにちょっかいかけてる扇ちゃんは好きじゃないけど、神原にちょっかいかける扇くんは好きだなんて、なんだろうやっぱりパートナーってのは大事だよねと思う。
    斧乃木ちゃん可愛い。ひとりでやるほうが楽だけど、完全に月火ちゃんにしてやられてて、人は一人で生きてるわけじゃなくて、だからこそ思ってもみないことが起こってしまって、大変だけどそれのおかげで助かったりもして。
    予想が出来ないから人生は面白いよね。
    個人的になでこの「甘くない世界がうれしい」の言葉がとても胸にギューって来ました。そうなんだよね。向こうにその気がなくても、自然と見た目で判断されて、許されたり少しだけ贔屓されたり、そういうのが苦しくてたまらない。
    撫子はちゃんと、前を向けている。勇気をもらいました。

  • よつぎちゃん好きにはたまらない、月日との掛け合いとぶっ飛んだスケールの話があった。自分でどんどんことを大きくしてく死体人形、アホ可愛くて大好き。笑

  • 愚物語/西尾維新 #読了 10/8
    老倉、神原、余接による語り
    3人の愚かな少女たちの話
    花物語でも思ったことだが神原が語り部になるとほんとにちゃんと考えてるんだなって思う
    老倉の話が1番強烈だけど、何派?と聞かれた時の阿良々木派は鳥肌級の返しだった

  • ・そだちフィアスコ→おいくらさんが転校した先での出来事。・するがボーンヘッドかんばるの部屋で扇ちゃんと喋る。・つきひアンドゥつきひにおののきちゃんの正体がばれそうになる話。

  • 5年近く積んでた本を遂に読了。
    語り部老倉、神原、余接。
    物語シリーズはマンネリ感があった会話劇に苦手意識を覚えて今迄本を積んでけど、全3話のバランスが良くかなり不快無く楽しめる1冊。
    個人的に老倉語り部が良過ぎて『俺が好きな西尾維新コレ!コレ〜!!!』となる。
    その後に続く神原×扇の話が、老倉の話を緩和材となるように会話劇がありつつも、不快な会話劇でなく、キャラが生きてるのを感じる。
    神原の語り部は花物語の時も感じたが、暦と絡まないとき意外と色んなこと考えていて慎重であり反省をする性格が『あぁ。語り部になると好き。』と想われる。
    老倉回良過ぎ、神原回いいねぇ、ときての余接回。
    これもかなり良い。
    余接が自分で起こしたハプニングを自分でなんとかしようとする話だが、そこに対して真剣に向き合う姿勢がリアルさと、余接ちゃんらしさみたいなのが出て良い。
    そんな余接ちゃんの茶番の短編で終わるかと思いきや、月火ちゃんについての深い話に絡んで来たのはお見事西尾維新場面。
    暗い話を明るい話に包むやり方は西尾維新さん得意っすねえ〜〜と思わざるを得ない3話目であり、全体を通してもそういう構成になっており、天晴れ"愚物語"と。

    なりけり。



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著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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