- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062853828
作品紹介・あらすじ
「ほんとうのしあわせって何?」--幸福の青い鳥を探すチルチルとミチルの旅路の物語を、江國香織の美しい新訳でおくります。
感想・レビュー・書評
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成人式の後、親友と行ったスナックの名前が "青い鳥" だった。
ザ・タイガースが歌った幸福を運ぶ鳥が "青い鳥" だった。
"青い鳥"ってどんな話か覚えていなかったので、青い鳥文庫で読んでみた。
チルチルとミチルが青い鳥を探しに行く。
幸せとは何かを巡る、大いなる秘密をあばきたてるのが "青い鳥"。
色が青い鳥は沢山いるけど、本物の "青い鳥" は一匹しかいない。
いろんな所を探し回ったが見つけられない。
なぜなら、いつもいるのにさっぱり見えていなかった家の中にいたから。
青い鳥って、物事の本質がわからない人には見つけられない。
多くの人達は「贅沢」が「幸福」だと勘違いしてしまう。
幸福の館で贅沢三昧の人達の描写が出てくる場面では「贅沢」に酔いしれている人達が「不幸」に見えた。
この本を読んで、私も小さな "青い鳥" を見つけました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『青い鳥』って、とっても簡易バージョンしか読んだことなくて、なんとなくの流れは知っている程度、と自分で思っていたら、全然知らなかったことに気がつきました。こんなに深いおはなしだったのね〜! とドキドキ。高野文子さんと江國香織さんという大すきなふたりが関わっていなかったら読まなかったと思うので、読めて良かった! すきな児童文学がまた増えました♡
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子供の頃は読んだことなくて、大人になってから読んだら、
思った以上に深い内容。
自分を振り返ってドキッとすることも。
身近な幸せに感謝して生きていこうと思います。 -
青い鳥の存在に、気づけるように。
日常に転がる小さな幸せの種に、気づけるように。 -
『青い鳥』ってそういえば読んだことないなと思ったので読むのです。チルチルとミチルという兄妹が幸せの青い鳥を探す話だというのは知ってる。オチもなんとなく知ってる。
という状態で読んだわけですけど、こんな話だったんですね~。
ただ漫然と旅するだけじゃなくて、敵対する勢力(?)がいるのが面白かった。(この作者、猫嫌いなんだろうか…と思った)
ちょいちょい皮肉なところがあるのも面白いし、兄妹が訪れる世界も幻想的で綺麗。
私は夜とその城が印象に残りました。 -
古典名作は読みたいと思いつつ、ついつい後回しになってしまいます。内容を知っている作品ならなおのこと。
これも子どもの頃に読んでいるのですが、江國新訳を楽しみたいと手にしました。半分以上内容を忘れていましたね。幸せな読書時間でした。 -
・オリジナルの戯曲を、子供向けの物語として翻案したもの。
・大正14年発行の近代劇体系第十巻に収められた楠山正雄氏訳の戯曲も読んだが、翻案の物語は良く出来ていると感じた。大正14年の本は、読めない漢字が少しあった。 -
こういう話だったのか。深い。青い鳥を探しながら訪れたどの場所での出来事も考えさせられることばかりだった。夜の城では悪について、幸福の館では贅沢と喜びについて、未来の国では生まれる使命について…。人は盲目。自分の目の前にある幸せには気がつかないんだな。ないものを求めて苦しむんじゃなくてあるものに満足して喜べばいい。江國さんの訳文も素敵だった。