皇軍兵士の日常生活 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879828

作品紹介・あらすじ

軍隊という格差社会をどう生きたのか?徴兵・手当・食事から死亡通知まで。

感想・レビュー・書評

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  • 「丸山真男をひっぱたきたい」に代表される「戦争が社会を公平化する」というテーゼへの反論の書。これは目線をどこに置くかで見方は変わるだろう。大雑把に言えば、ある程度恵まれた人が現代的価値観で過去を見れば否定したくなるだろうし、そうでなければ肯定するのかもしれない。という価値判断を抜きにして、純粋に歴史史料として読む方が、興味深い内容に思えるような気もする。

  • もっと兵営での生活のことが書いてあるのかな~と思って読んだけど、軍事研究ではなくて歴史研究だったのでちょっとアテが外れたかな。
    日中戦争以降の資料からの内容が多いので、あくまで「戦時の兵士の生活」の話が中心。平時の話はあまり書いていない。

  • 特定の思想の人々に美化されがちな「皇軍」の実態はどうだったのか、資料を元に検証したもの。現実は学歴差別もあるし、位が低いとメシも食えないし、教育と称してぶん殴られるし、戦地へ行けば偉いやつだけいいもの食って、死んだって遺骨もまともに扱ってもらえないのである。

  • 戦前、まだ階級差の有る時代に、当時の人には軍に入れば平等に扱ってくれるという感覚が有った。そんな旧日本軍の中の平等と不平等を一つのテーマとして資料を元に組織の中での扱われ方を紹介している。

  • レベル低いなぁ、ページ数のせい?

    何が言いたいんだろう。
    皇軍が~とか軍が~って、日本人の国民性なんじゃないのってことがたくさんある。

    不公平、不公平って。
    それは戦時下で特別なことじゃないし、戦後も特別なことじゃない。
    世界を見ても。

    ~と思うとか、想像の記述が多いし。
    研究ってそういうものなのかなと感じてしまった。

  • やはり戦争は物量作戦なのだろう。

    →戦争の同質化理論
    =戦争が格差を縮減する方向に機能する
    *中小企業間格差、応召の負担。

  • 視点がフラット。一次資料の読み解きが丁寧。著者の今後に期待。

  • 徴兵制が話題となる昨今。嘗ての日本帝国軍隊の兵士がどういう扱いを受けていたか、どういう資質の兵士だったか。そして、彼らは時代によってどう変わっていたのか。

  • 淡々と積み上げられたデータを使って皇軍兵士の日常を提示して、戦争で徴兵制度により社会がリセットされるこう思考(あるいは嗜好)を丁寧にひっくり返してくれる。社会の構造って戦前から変わってないorz

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著者プロフィール

一ノ瀬 俊也(いちのせ・としや) 1971年福岡県生まれ。九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程中途退学。専門は、日本近現代史。博士(比較社会文化)。現在埼玉大学教養学部教授。著書に、『近代日本の徴兵制と社会』(吉川弘文館、2004)、『銃後の社会史』(吉川弘文館、2005)、『皇軍兵士の日常生活』(講談社現代新書、2009)、『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」』(文藝春秋、2012)、『日本軍と日本兵 米国報告書は語る』(講談社現代新書、2014)、『戦艦大和講義』(人文書院、2015)、『戦艦武蔵』(中公新書、2016)、『飛行機の戦争 1914-1945』(講談社現代新書、2017)など多数。

「2018年 『昭和戦争史講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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