- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062879941
感想・レビュー・書評
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流し読み。建物(寺院など)の配置もマンダラであると言ってしまうとは・・・。そしてアジャンタも!?行ったときはそこまで意識せず「すげぇな」としか思わなかった。。。反省。
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新書文庫
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曼荼羅を初めて理解した気になった本。道教展を観たのとどちらが先だったか、という頃に読了。いくら2次元の曼荼羅見てもわからなかったことが、感覚に入ってきた感じでした。このあたりから、立川武蔵を読み始めます。一応、親戚にお寺さんいるんですけど、身近でないので、なかなか。情報は自分との関連が言葉にできるようにならないと、なかなかとっかかりが掴めないので、新しい世界を知りたいと思いつつ、その世界の構造を感覚で把握するところまで無心に歩き回る、という希望が遂げられないのです。もっと情報処理能力高かったらなあ。
それはそうと、巻末でちょっと紹介される、藤沢方面の洞窟。ものすごいので必見、ですが、有名になって混雑するようになるのは嫌だなああ。 -
マンダラとは平面上の絵画や文字を通して仏教を理解するためのツールと思っていたのだが、洞窟や建造物の配置にまでその思想が生かされていることが新しい発見であった。大陸では位置、中心に重きを置いていたが日本は島国であることから”中心”への希求がそれほど強くなく、オリジナルのマンダラの配置をとっていることが興味深かった。空海の時代から、内田樹氏の「日本辺境論」で述べられているような国民性が既に出来上がっていたことに驚きを感じた。
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密教・大日経の成立|伝来以前に,空間としてのマンダラがあり,現存のマンダラ図絵はその写像である,という指摘は面白い.
また,金剛界・胎蔵 (界) マンダラは本来は別の成立経緯があり,中国ではじめて両界曼茶羅としてセット化されたのだという主張も腑に落ちる.
しかし,高野山や東寺が空海の構想を十全に実現していない上に,マンダラが本来持っていた高度な中心性・抽象性が日本では好かれなかったってのは面白いなぁ.これは建築家ぽい着眼点だな. -
密教の難解な教義から入るのではなく、まず空間モデルを明示したうえでマンダラを論じているので非常に分かりやすく、また本質を突いている。
空間としてのマンダラからさまざまな教義が生まれたという指摘に賛否はあるだろうが、マンダラに関心を持つ人にとってこの本は必読だと思う。
少なくとも原点に返って考えるスプリングボードになっている。-
大変長期間経過しまして失礼しました。コメントありがとうございます。マンダラ手帳、ってご存知でしょうか。ビジネスマンで結構使っている方が多いん...大変長期間経過しまして失礼しました。コメントありがとうございます。マンダラ手帳、ってご存知でしょうか。ビジネスマンで結構使っている方が多いんですが。2010/10/09
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石窟などもマンダラと解釈する著者の立場が学界でどの程度認められているのかわかりませんが、着眼としては面白く、図版も豊富なので理解しやすいです。ただ、時々差し挟まれるつぶやきのような文章(丁寧に前後一行空きで書体まで変えてます)が不要。というか邪魔くさくて、せっかくの本文の面白さを殺してしまっていると思います。
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塔は瞑想の中でイメージされていた宇宙を具現化したもの。
回るという導体的な行為が瞑想するという静態的な行為に転換されるとき、瞑想の中に回る動きが入ってくる。
マンダラ界が自然に連続するという発想はインドにはない。日本だけのもの。素晴らしい。