- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062880046
感想・レビュー・書評
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途
論理学の初歩から、分かりやすい言葉で教えてくれます。 -
素晴らしい本。ヴィトゲンシュタインの思想が良く理解出来た。言語ゲームという視点から人生を楽しむ事が出来そうだ。生まれてからエイリアンの哲学をしていた自分にも気付けたw 人間とはなにか?自分は人間なのかどうか?みたいなことを考えてしまう人間に送りたい。著者の橋爪氏に心から感謝したい。もちろんヴィトゲンシュタインにも感謝。
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息子が大学図書館で借りてきた。
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逗子図書館で読む。興味深い本でした。哲学関係の本であるにかかわらず、読みやすい本でした。この哲学者の論理性は、工学出身のせいだと思っていました。しかし、この本によると、工学とは無縁だったようです。また、代々のブルジョワジーではないんですね。一代の成り上がりなんですね。名門一族というのは嘘であり、成金なんですんね。本体はもう一度読んでみたいと思います。それだけです。
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ヴィトケンシュタインの話。禅問答に近い印象
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ヴィトゲンシュタインを題材に、言語ゲームという考え方を紹介している。ゲームという名前にだまされそうだが、遊ぶゲームとは関係ない。
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言語ゲームというものを初めて知るという立場からすると何となくのイメージはつかめるが、詳しいところは良くわからない。
論考の概略説明も、元々が難解なのは仕方ないにしても、単純化しすぎの様に思う。対角線法の説明は1ページ割かれている程度だが、これだけ見ても自分には理解できないと思う(事前の知識があったから何とかわかる)。
ヴィトゲンシュタインが生きた時代背景を交えて、思想的な側面をさらうことができたのは良かった。 -
ヴィトゲンシュタイン(この本の表記では「ヴィ」となっていました。一般的には「ウィ」のような気がします)の、伝記と、前期『論理哲学論考』 ・後期『哲学探究』 の哲学の解説が前半で、後半に「言語ゲーム」の応用が載っています。
とても良い、役に立つ、読んで損のない本だと思います。
★★★
「言語ゲーム:規則(ルール)に従った、人びとのふるまい」本書によると、言葉が通じる理由について、ヴィトゲンシュタイン前期では、世界(出来事の集まり)と言語(命題の集まり)は1対1対応しているからと考えていたそうです。
しかし、同じ言葉でも、石工がその助手に向かって「ブロック」と怒鳴れば、助手はブロックを持っていき、「柱」と怒鳴れば柱を持っていくことから分かるように、石工と助手との間では「ブロック」という言葉は「ブロックと言う物体」を意味しているのではなく、「ブロックを持って来い」という意味で使っていて、しかも、お互い不自由していないわけです。
これは、「建築材料の名前を怒鳴ったらそれを持っていく」という規則(ルール)が石工と助手の間で成立しているから言葉が通じていると考えることができます。
つまり、ある世界(ここでは石工と助手の世界)を理解したかったら、じっと彼らの「ふるまい(の一致)」を観察して、彼らがどのような「ルール」にしたがっているかを理解することが大切ということになります。
筆者は、
異なった歴史と伝統をもち、異なった価値や意味を支えている人びとが、この同じ地球上に生きている。そして、共存の道をさぐっている。
共存は可能か。異なるグループの異なる価値観が、衝突するとすればどういう場合か。その原因を理解し、どう調整し、どう解決すればよいのか。……。
地球上に生きるすべての人びとが、平和にまた豊かに生きていける、その条件とはなにか。そして、そのためにいま、何をすればよいのか。……。
そうした現代の課題を考えるのに役立つのが、言語ゲームである。
*
まずやるべきなのは、異なった伝統、異なった文明に属する人びとがどうやって生きているか、そのアウトラインを記述することである。
言語ゲームには、人びとのふるまいの一致である。その背後には、ルールがある。ルールを記述し、ルールとルールの関係(ゲームとゲームの関係)を記述していく。
つぎにやるべきなのは、異なった伝統、異なった文明に属する人びとの従うゲームのルールを、互いに比較することである。そして、矛盾や衝突がないか、調べることである。
あるゲーム(たとえば、民主主義)が、ある文明から別の文明に(たとえば、アメリカから日本に)移植されると、もととは違った性質をもつことがある。それはなぜかも、解明しなければならない。
その次にやるべきなのは、それらをよりよくつくり変えていく提案をすることだ。そして、実際に、人びとが新しい(前よりもちょっとだけ違った)ゲームを生きはじめることだ。
そうやって、世界がいくぶんか生きやすくなったなら、言語ゲームの考え方が人びとの役に立ったことになる。
といいます。
今、私は、テストの仲間たちと、智美塾で、各種テスト技法を並べ整理し、比較し、それらを現場で有効に適用してもらうための土台をつくるということをしています。
そのような方法論(実際には、方法論を作るための方法の整理や、方法論を自分の課題に適用するための方法ですが)の確立には言語ゲームの考え方の理解が役に立つのではないかと思いました。