デフレと超円高 (講談社現代新書)

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著者 : 岩田規久男
  • 講談社 (2011年2月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062880916

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デフレと超円高 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

  • 日銀副総裁としてインフレ・ターゲット政策を推進する著者が、これまでの日銀の金融政策を批判し、デフレ脱却へ向けてのシナリオを描いた本です。

    「緊急出版」ということで、もう少しポレミカルな内容を予想していたのですが、中身はデフレと円高の関係について、著者自身の理論的立場に基づいて、ていねいに解説している本という印象です。

  • 2015.2.19
    為替は、インフレ率と金利差が指標となる。デフレが進行すれば、その通貨での購買力が高まり、需要が高まるため、通貨高となる。
    デフレがなぜ悪いのか。デフレだとモノが売れず、企業の業績悪化。給料下落の悪循環。また円高で、空洞化。
    マネタリーベースとそれに対するインフレ予想率期待値が、デフレの原因。その市場予想により、プロ投資家が株を買い、株価が上がる。それで庶民のマネーも、流入する。

    財政規律の問題は、国債を購入しようとしまいと解決しなくてはならない問題。デフレ脱却で、景気よくして、税収上げると、いいじゃんってこと。

    まさにアベノミクスであり、税収も増えてるし、原油も下がってるからね。これで、原発動かせば、もっていいんだけどね。

  • 今の日銀の動きに対しての裏付け理論が書かれている本。
    日米の金利差が小さければ、円安になる。
    でも、やはり最後にいつまでも日銀が国債の引き受けをするのではなく、安定期に入ったら財政健全化に向けたプランを策定しなくてはならないが。

    読んでなかなかに勉強になった。
    やっぱり、1年前に考えたことと同じことが起こっているが。

  • 偶然、日銀副総裁の本あった。
    すげー名著。災害リスクとかなければ確かに
    デフレ脱却できるわ。実体経済も
    この理屈でいけばうまくいくよ。あとはイノベーションとか
    起業しやすい社会制度作りだね。

    「貨幣の供給」と「貨幣の需要」の理解が深まりました。

    本から抜粋
    --------------------
    ■インフレ目標政策によるデフレ脱却のメカニズム
      日銀がインフレ目標の中期的達成のコミット
               ↓
      長期国債買いオペによるマネタリー・ベースの持続的拡大
               ↓
      予想インフレ率の拡大→予想実質金利の低下→投資と消費の増加→*へ
                     株価の大幅上昇  
               ↓          ↑
      円ドルレート、実質実効為替本場の低下
                   ↓
      輸出増加、輸入競争産業に対する需要増加
                          ↓
                       総需要の持続的増加(*)
                          ↓
                       デフレ脱却

  • 消費増税が叫ばれる中、いま日本が置かれている状況を知るために読んでみた。

    デフレを止め、景気を回復させるには、
    ①単純に供給する貨幣を増やせばよいというのは誤解で、
    ②世の中にインフレ予想を形成させることが重要であり、
    ③そのためには中央銀行である日銀の「金融政策レジーム転換」が必要、
    というロジックはなるほどと思った。

    ただ、日銀批判が前面に出て論調が極端なこと、グラフの見せ方に恣意性を感じることから、星は3つで。

    今度はこの対論となる本も読んでみよう。

  • 2012年2月からの日銀によるインフレ予想への誘導が、本書の内容を実証しつつあると感じる。

  •  岩田規久男節炸裂。日銀批判が強いのは、それだけ日銀が政策責任者だということを自覚していないこと
     20年程にもわたるデフレ放置が日銀によって続くこと
     デフレによる弊害、平均賃金の低落が続き、それによって、消費量が減り
    国民所得が減り、企業間競争が必要以上に苛烈になり、雇用も満足に確保できず、比較的体力のある企業は投資先が見つからず内部留保に邁進し続けること、株価の上昇もなく、年金運用も旨く行かなくなることなど
     ・・・クルーグマンが10年以上前から言っていることがマクロ経済として日本で起きているんだよねぇ。
     その辺も推察してやらなければ、著者を指弾することに躍起となるのもどうかと思う・・・。
     

  •  本書の著者は「インフレ・ターゲット派の総帥」だそうであるが、本書はそれにふさわしい迫力と説得力があると感じた。
     超円高や失業増の原因などの日本経済の諸悪の根源は「デフレ」であるとの詳細な論理的主張は説得力があるし、「デフレでは財政再建は不可能」との主張もわかりやすい。また、その「デフレ」を放置している「日本銀行」への攻撃も強い説得力がある。
     確かに本書で指摘しているとおり、日本経済の「長期経済停滞はバブルつぶしの金融政策から始まった」し、「日本以外はなぜデフレではないのか」の主張ももっともであるとは思うし、「デフレと円高で得をする特権階層」もあるとは思うし、「インフレもデフレも貨幣的現象である」ならば、大きな責任が「日本銀行」にあるのは間違いがないとは思うが、はたしてすべてが「日銀」のみの責任なのだろうか。
     本書は、解決法として「インフレ目標でデフレも円高もとめられる」と主張している。
     現実の昨今の日銀の政策目標も、本書の主張どおりに進行しているように思えることから、本書の主張が正しいものなのかどうかは現在検証されているかのように思える。
     本書は日本経済の現状と進行について、こういうことなのかと深く理解できるように思える良書であると高く評価したい。
     それにしても、どんなことを行っても日本経済が長期のデフレと経済低迷から脱却してもらいたいものだと強く思った。だれの責任であろうとも、20年近いデフレなど過去の経済史からは前例もないひどい状況なのだろうから。

  •  安達誠司『円高の正体』とほぼ同様の意図で同種の内容が書かれている。為替と物価には深い関わりがあり、現状のデフレと円高は金融政策の結果として持続されていることが示されている。
     このテーマにこれまであまり触れたことがなければ、まず『円高の正体』を薦めるが、併読すれば為替と物価の関係について一層理解が深まる。本著では日銀の金融政策の現状とその対処策としてのインフレ目標の有効性についての記載が詳しい。
     両著を読んだうえで日々の新聞報道に接すると、日米の中央銀行の政策動向が現実の為替や株価に実に鮮明に影響を及ぼしていることが感じられるだろう。

  • 長引くデフレ不況の中で企業は生産性の上昇を図ることで生き残ろうと苦労しているが、この策にも限界がある。

    このデフレ脱却を日銀によって行えるのにやらない日銀は職務怠慢なのではないか。

    日銀自身が長期国債を買い取れば、ハイパーインフレになると思いこんでいる理由はおそらく、マネタリーベースを増やしても、市場参加者が予想インフレを引き上げるのに時間がかかり、彼らが気づいた頃にはとてつもないほどのマネタリーベースになり、ハイパーインフレが起こる可能性があるかろうだが、市場参加者はそんなにバカではない。

  • 難しくて概要しか分からなかったが…この不況時にデフレなのは日本だけ。日銀には他国に課せられてる経済目標の設定、目標到達まで目標を変更しない、目標到達出来なかった時の説明責任がないと。日銀の考え方次第で長期的にインフレに出来るが、上層部は安定デフレを好むのでしない。デフレ脱却は日銀しか出来ず、長期国債購入などのお金ばらまき政策→それに期待してもインフレ率アップ→投資家株式などの購入→企業の設備投資など→世間にお金回るという流れになると書いています。理解したのはこのぐらい。2回ぐらい読まないと難しいわ。

  • 静岡本館開架5F新書 081/KO19/S2091

  • 正直、私には難しい…。経済のことがさっぱり分かってない。。

    『デフレの正体』と反対のようなことが書いてあると知って図書館で予約を入れて読んだのだけど、あちらの本と違って無知な人にもわかるようには書いていない。だから著者が説く証左みたいなものはよくわからず(うぅ…情けない。)。
    デフレが続く限り給与も減るし、生涯収入への不安→財布のひも締め→デフレへとスパイラルに陥っていく。そしてたまたま卒業時に不況だった人が正社員になれなかったとしても、日本の社会はセカンド・チャンスがほとんどない。これからの日本を担っていくはずである若者の多くが非正規で低賃金であるという事実を、どうにかしてほしい。

  • タイトルからデフレの罪悪を期待していたが、内容は日銀の金融政策がデフレ許容だから何やっても効果がないんだという感じか。
    デフレの問題点をもっと社会に伝播して、その結果打破しようという風潮を形成したほうがいいのでは・・・

    ともあれ、経済学というのは極端な仮定を限定的な状況を作ることによって語るのでなんとも説得力がない。
    数学とは思惑が絡む分だけ違うんだろうか。
    序盤は必至で理論武装していたが、途中からは結果に後付けの仮定というか。

    言いたいことには十分納得できるし、賛同するんだけど読み物としては疲れるなあ、という。

  • 難しい。。。でも辞めたくなるのを頑張って読めば具体的なデータが後から出てくるので多少は理解できる。

    素人にとっては非常に勉強にはなる。

  • 何というか、そもそも、内容が正しい正しくない以前に、こういう「自分が絶対正しい。認めないアイツ(=日銀)は愚か者である。」という論調は、大嫌いだ。

    スティグリッツの時もそう思ったけど、何で経済学者はこういう物言いになってしまう人が出てしまうんだろう。言葉に品位も感じられず、ちょっとだけ知識のあるタブロイド編集者と呼ぶのがふさわしいと思う。

    あ、裏にいっぱい支援者という名の政治家がいて、神輿のごとく担がれちゃってるのかな。だとしたら裸の王様とはこういう人のことを言うのだろう。

    正直言って可能ならば☆0個を付けたい。

    「ぼくはじゅうたくローンがあるんでインフレになるとうれしいです(棒)」

    これでいいですか?

  • こちらを読了。

    しかし、経済学が専門でもなく、かつ脳みそのキレも今ひとつよくない私の頭は少し混乱している次第。

    岩田教授の主張はこれをいわゆる「リフレ論者」というのでしょうか?インフレターゲットとマネーサプライの緩和によりデフレ脱却と円高の抑制は実現出来る、というもの。

    これまで私はこちらの論者の質のいい論に接したことが無かったこともあり、岩田教授の表現で言えば「構造デフレ論」に近い考えだったのですが、この本を読んで本当のところは分からなくなりました…

    要はポイントは、

    岩田教授の主張するように、金融政策により物価は引き上げることができ、それにより現在のような極端な円高も抑制できるとして、

    1. インフレの率をターゲットの幅の中に収めるというような、都合のいいコントロールが果たして人為的に可能なのか?

    2. 特に、マネーサプライ(マネタリーベース)の引き上げのために国債の日銀引き受け(買いオペ)を大量に行った場合、国債の暴落や金利の暴騰、ハイパーインフレの類を引き起こすリスクは大きくないのか?

    といったところが素人の私にはまだ理解出来ていないところです。

    「2」について、実際のところはどうなのでしょう…?

  • インタゲである。
    安定的なデフレを目標としている日銀に対する批判がすごい

  • 2011/07/07
    この人の論理はちょっと難しい。
    可能性を網羅してるとは言えないと思う。
    ドイツとかのハイパーインフレがどうやって終息したかは日本がそうなった時どうやって終息するかの参考になると思う。

  • デフレ、インフレは消費者物価指数の変動が原因ではなくマネタリーベースの増減による起こる予想インフレ率の変動によるものである。
    というのが主張のような気がした。

  • 2010年のベストセラー「デフレの正体」に対抗する書である。
    論調としては岩田規久男先生から政府や日銀に対する発破。
    金融ではなく構造で景気を語ることが多いけど、景気を良くするためには金融政策がいかに大切かが書かれている。金融政策次第でインフレになったり、デフレになったりするのだ。

    裏返せば、いかに日本の政府と日銀がダメなのかが判る。
    岩田規久男先生は否定するかもしれないけど、これも「構造デフレ」の一種だよね。

  • 読んだ。

    ●p25 図表1-a 円高になるケース(1)
    ●p25 図表1-b 円高になるケース(2)
    ●p26 図表2 用語の定義
    ●p28 図表3 2008年9月~09年1月の円高・ドル安
    ●p29 図表4 2010年7月から10月の円高をもたらした日米予想実質金利差の拡大
    ●p30 図表5 1995年の超円高の原因も日米予想実質金利差の拡大
    ●p33 図表6

  • 途中でやめ、再度トライ。

  • 官首相は雇用、雇用と行って、首相になった。しかし政府には雇用を増やす手段はほとんどない。なぜならば、雇用が悪化しているのはデフレと超円高のためだからである。そして超円高の原因はデフレである。
    デフレは円高を生む。デフレになると企業は価格を下げる。デフレとは物価がある期間にわたって下落し続けることをいう。物価とは消費者物価である。中国製品が大量に入ってきたからといって、日本人が貯蓄をするとは限らない。

  • デフレ、円高について、データや数字を用いて分析的な考察を加えている。そして、その問題であり、またポイントにもなっている日銀について触れ、そこから新たな活路を見出そうとしている。ただ、自身の感想を述べるならば、本書の帯に「緊急出版」とついていただけに、少し高い期待を持ったのだが、「緊急出版」というほど大それたものではないような気がした。読み始める前の期待が大きかっただけに、その反動で評価は辛口となってしまった。

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