現代中国「解体」新書 (講談社現代新書)

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著者 : 梁過
  • 講談社 (2011年6月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881081

現代中国「解体」新書 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

  • 1978年鄧小平が「改革開放」政策を掲げて以来、中国の経済が年々に急速的に発展している。鄧小平政権が掲げた「新社会主義」の下で、「新世代中国人」と呼ばれる八零後の若者たちが生まれた。筆者は1978年以降の現代中国の「貧富格差」、「地域間の格差」、「環境問題」、「注目されているニュース」、「新世代の中国人」と八零後の若者の「消費熱」、「仕事事情」、「恋と結婚」の面で、63個のキーワードで現代中国を詳しく解説した。
    筆者は中国の大学を卒業した後、留学生として東京の大学で修士課程を修了し、中国の大手マスコミに就職し、中国と日本を往復しながら記者活動を続けている。したがって、筆者は日本と中国のことについての論説は強い説得力がある。この本で、筆者は中国の事情を世界の人々に客観的に述べた。また、中国政府の急務課題と今後中国が向かっている課題について論述した。たとえば、高額な債務を抱える人々の債務超過などケースが増加という問題に対して、筆者は中国政府が内需課題だけでなく、消費者の借りすぎを抑止する施策にも同時に取り組む必要があると指摘している。そして、中国には、環境汚染や食の安全問題、社会保障の未整備や投資・ビジネス環境の悪化など、多くの問題があり、格差の課題によって、各地で富裕層を狙った犯罪も多発していると述べている。また、「資本」、「頭脳」の国外への流出が中国にとって大きな問題だと指摘されている。
    この新書は、中国と日本の相互理解を深めるために書いたものである。日中間の国民感情は、不思議な距離が保たれている。筆者は現代中国の高度経済成長がもたらしている政治、経済、生活、環境など面での新しい問題、また「新世代の中国人」の価値観と就職難問題など、さらに中国が向かっている新しい挑戦を世界に教えている。

  • まさに現代の中国をよく表している言葉をたくさん紹介してくれている。ネットに関することとかね~

  • 現代中国社会の、断片的ではあるが、世相を切り取ってみせる書である。また、基礎用語集・時事用語集の趣きである。現代中国の全体像を掴まえるには有益な書だが、深い内容とは言いがたい。よしあしについては判断に迷うが、読破目的如何か。

  • 各記事のネタ元が、いくつかのwebサイトに集中しているのが気になるが、現代中国の社会・経済の状況についてはあまり知らなかったので、読んでいて面白かった。中国特有の問題も多々あるが、日本とよく似た問題も多々あることが実感できた。

  •  政治、経済よりも市民レベルの社会問題が多く取り上げられていて他の新書より役に立つ情報を得られた。
     現在中国では八十後と呼ばれる80年代生まれの世代が就職、結婚などで問題に直面しているという。この世代は一人っ子政策の第二世代で九十後世代よりも問題が深刻になっている。女性の高学歴化、晩婚化などは日本も頭を悩ますところでその点で中国は普通の国になってきているように感じる。
     一方で日本と大きく違うのが地方と都市の様々な格差だ。地方と都市ではそもそも戸籍が別で地方戸籍の者は原則都市に住むことはできない。しかし都市部に仕事を求める農民工と呼ばれる人が増えている。彼らは保険、年金制度が適用されず苦しい生活を送っている。現在その歪みを是正する動きもあるようだが問題の根は深い。
     共産党の腐敗はよく言われることだが、最近はネット等で不正が暴かれるケースが増えてきているという。これから習金平体制、共産党の一党独裁は続くのか、国民の声に適応するのか、革命が起きるのか予測は困難。

  • とても面白かった。中国で読んだので、現地の人に状況を聞くこともでき理解が深まった。1つ4ページほどのキーワードでコンパクトにまとめられ読みやすいのもGood!

  • 現代中国を表すキーワードとその解説。中国の記者さんが書いてます。中国で出版されたものの翻訳とかではなく,日本人向けに書かれたもの。

    結構中国の文化に興味があったので(時々テレビなんかで鼠族とかもぐら族とかやってたりしますよねー)とても興味深く読みました。
    そして同時に,現代中国の問題についてあまりに自分は無知だったなーと改めて思い知りました・・・。

    聞いたことはあったんですが,あまり知らなかった「都市戸籍」と「農村戸籍」の問題。結構深刻ですね。農村出身者が都市で暮らそうと思ったら,保険も効かないし仕事も見つからないで・・・。
    確かにこの制度は現代の中国にはもうそぐわなくなってきてますね。たびたび改革の話はあったみたいですが,実際に改革されるのやら・・・。

    私が印象に残ったのは,「経済適用男」という言葉。
    ほどほどの経済力を有し,容姿も標準的で穏やかな性格の持ち主の男性を結婚相手として求める女性が増えているそうな。
    なんという日本・・・!つい最近,日本の報道番組の特集で「三平」(平穏な生活、平均的年収、平凡な容姿)の男性を求める女性が増えているっていう話題を聞いたばかり。
    日本も中国も同じ・・・世界的大不況だもんなあ。と思わず頷きました。みんな保守的な傾向になってくるよなあ。

    そんな感じで,色んなキーワードがわかってたいへん面白かったです。
    やっぱり中国は人口が12億人も居れば,かなり多種多様な人が居るんだなーと改めて思いました。
    今後も中国の動向に注目していこうと思います。

  • 現代中国のキーワードを知る題名その通りの本。
    「現代日本『解体』新書」はどのような本になるだろうか。

  • 読んでる最中、こんな事容易に考えれるだろーっとツッコミが多々あった。
    愛人とかどこの国もやってるだろ。
    中国に限ったことじゃない。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、3階開架 請求記号:302.22//L61

  • 「八〇後」「蟻族」「富二代」などのキーワードを基に、現代の中国の内情を解説していく一冊。

    著しい経済成長とは裏腹に、さらに悪化する貧富格差。
    日本国内の市場が成熟しつつあることから、中国は今後の有望な市場とみなされ、日本企業の進出が著しい。
    しかし、本書で列挙されているように、現在の中国は実に多くの問題点を抱えている。
    この「無秩序」とも言える異常な経済成長の中で、あと何年均衡を保っていられるのだろうか。

    さらっと読める割に、いろいろ考えさせられる一冊だったと思う。
    ただし、変化が激しい中国だけに、本書の内容は今年限定かもしれない。

  • 今の中国をキーワードで解析してゆく面白い趣向の中国本だ。月光族をはじめよく耳にする単語もたくさん。中国に居ても耳にしていることことは、流行っているってことだ。キーワードにはその時代の特性を表す一面もある。裸婚は不動産価格高騰で家が買えずに結婚してしまうこと。日本人は結婚前に家を買わなくてはならない風習はない訳で、文化に差を感じる単語だ。ネチズンによる面白い単語はさすが。「給力」は自分も使うくらいだし。でも日本語にすると意味が分からない。
    いずれにしても、文化を理解するにあたって、単語からのアプローチは面白いと思う。

  •  思春期を迎えた男子中学生のように力をもてあましている中国。経済成長の影で、貧富の格差などアンバランスな一面が見えるなど話題には事欠かない。そんな中国の現代を「解体」して見せているのがこの1冊。

     貧富の格差で、お金持ちの家に生まれた「富二代(フアルダイ)」、高級官僚を親に持つ「官二代(ブォンアルダイ)」と、「貧二代(ピンアルダイ)」という貧しさを受け継いだ2代目が出てきた。日本とは違って想像を絶する差がある。北京オリンピックの時に貧困層が住んでいるところを外国のメディアが取材できないようにしたり、住人を強制退去させたりしている映像を見ると本当に同じ中国とは思えなかった。まさに弱肉強食の世界が繰り広げられている。

    中国でも「婚活」があり、「婚活族」がいる。元をたどると、「婚活時代」という山田昌弘と白河桃子が書いた著書が中国語で翻訳されて出版されて、「婚活」が知られるようになったところから来ている。結婚することが目的と言う人は日中問わず多い。しかし、結婚することがゴールだとするとその後はどうなるのかとはてなマークが浮かんでくる。受験を終えて志望校に入学した学生のように燃え尽き症候群になるのではないかと心配だ。

     モクモク羊の場合「婚活」よりも、「豚活」と「シュー活」の方がいい。「豚活」はもちろん、豚肉を食べる活動で、「シュー活」はシュークリームを食べる活動だ。「婚活」よりも甘く、食べても安全だからなあ。猛女という毒にあたる確率が低い。

     中国では、愛人として囲っている妾のことをアルナイ(漢字では二奶)と呼ぶ。中国の愛人は、アルバイト感覚なのかと思ってしまう。中国の男性にとって愛人を持つことはステータスシンボルだそうだ。愛人村(アルナイツォン、漢字では二奶村)まであるとは驚き。隣近所で「あの人は何々さんの愛人よ」なんて噂話に花を咲かせているのかな。とはいっても愛人稼業も楽ではないだろうなあ。

    言葉から見えてくる現代中国。色々な事が垣間見えて面白いなあ。語学好きのモクモク羊としてはなかなか興味深い1冊であった。

  • 中国の新語をまとめた一冊。これで中国のことがよくわかるというわけではないけど、中国の文化や流行、人々の暮らしぶりの一端が垣間見える一冊です。

  • 外国生活経験者の中国人が描く、正に現在の中国事情。軽く読み進める割には、中身は充実していると…

  • 知られざる大国、中国の今を、中国国内の流行語から垣間見ようというもの。大都市のアパートの地下に共同暮らしする「鼠族」のことは最近、テレビでも取り上げられていたので知っている。でも、海外での買い物熱をを「国外掃貨」と言ったり、二代目のボンボンを「富二代」と呼んだり、住宅ローンにあえぐ人をを「房奴」と呼ぶなんてのは知らなかった。どれも、格差社会がもたらした状況に対する人々の鬱憤の表れなのだろう。
    ただ、流行語と言うことで、賞味期限付きの本かも知れない。読むなら今のうちだ。

  • もう少しの掘り下げを期待したいところですが、似たような本がある中、あたしとては、本書で初めて知った語彙が意外とあり、楽しめました。

  • 文化大革命までは孔子を学ぶことは完全なるタブーだった。
    中国には13億人の人がいる。みんなそれぞれが違うから一概には纏められない。
    中東の革命が中国にどういう影響を与えるのかが興味深い。
    中国のネットの力は怖い。人肉というのは人の力で、という意味。人の力で探し出す。ネットも何もない。怖い国だな。
    共同購入サイトが人気ある。

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