ゴダールと女たち (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881180

作品紹介・あらすじ

女に逃げられるという天才的才能。映画の革命的異端児として生きたゴダールの足跡。ジーン・セバーグ、アンナ・カリーナ、アンヌ=マリ・ミエヴィルたち女神との物語から描く、著者初めての書き下ろしゴダール論。

感想・レビュー・書評

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  • ゴダールの映画は何本観ても何回観ても難しい。
    「女たち」でフォーカスしてもまだ難しいが、少しずつゴダールの深みに入る手助けをしてくれる一冊。

  • もっとゴダールの女遍歴を赤裸々に教えてくれるのかと思いきや、ふつうにゴダールの映画評論に近い。ゴダールの思想や普段の生活から来る考えが作品に投影されていることから、女に対する思いも作品に表現されているはずという考えなのかもしれない。しかし、女にだらしないゴダールとかキザなゴダールとかを見せてく欲しかった。残念。

  • ゴダールと、彼を取り巻く女性たちから作品を語る書。

    女性から霊感を得て、(彼女たちに逃げられながらも)常に進化し続ける。そんな切り口がおもしろかった。
    読みやすく作品を概観するのにちょうど良い。
    ゴダールは好きだけど信奉者のベタ褒めや小難しい批評はちょっと、、という方におすすめ。

  • 第3章から

  • 気難しいゴダール論が多い中で、さらっと読めるゴダール論の新書。
    大島渚が
    「(自己変革が)到底不可能な女に、自己変革しろと迫るのがゴダールの趣味なのかもしれない。どうもゴダールにはそういう不可能へ寄せる情熱のようなものがある。そして美女たちは結局逃げ、ゴダール自身はそのことによって必然的に自己変革を迫られるという、ゴダール自身にとってはある意味でなかなか都合のよいシステムが出来上がっていて、だから私は、女房に逃げられるという一種の才能もこの世にあると感嘆したのである」
    と言っていたらしい。この文章を出発点として、ゴダールの奥さん又は周辺の女優について解説した本。彼女たちの詳しい経歴・人生とゴダールとの関係が主な題材。特に今の奥さんであるアンヌ・マリー・ミエヴェルについて初めて聞く情報が多く、興味深かった。名前こそよく聞くけれど、彼女の素性についてはほとんど聞いたことがない。彼女がゴダール映画において多大な貢献をしているとは聞いていたけど、彼女がどのういった経歴で何に興味を持っている人なのか、そこからゴダールが何を感じたのかについて、これまたさらっとでも詳しく書かれていて勉強になった。
    ところでジーン・セバーグはゴダールを捨てたわけではないのでは?

  • ゴダール「映画史」を見るために読んだ本。
    しかしあまりに素人過ぎて読んだことが映画鑑賞に全く活かされず。

    ただ、これくらい気軽に読めるゴダール本はもっと増えてほしいです。

  • タイトル通りの本じゃないが、まあゴダール好きは読むべし

  • 仏映画の巨人 J.L.ゴダール。膨大な作品群に欠かせない女たちを巡るゴダール論。ジーン・セバーグ、アンナ・カリーナ、アンヌ・ヴィアゼムスキーなど。帯の「女に逃げられるという天才的才能」が恰も作品を撮る為の手段のようだ。

  •  ジーン・セバーグ、アンナ・カリーナ、アンヌ・ヴィアゼムスキー、アンヌ=マリ・ミエヴィルの4人の女性の生涯を語ることで、ゴダールの作品に言及していくという試みに惹かれました。
     ゴシップ的な内容も多く、作品に対する批評も軽めでありますが、僕のような非マニアにはゴダールの作品をいったん俯瞰するにはとりあえずこれくらいでいいかと。
     あとはまぁ、岡崎京子のイラストが好いよな。しかしこれは反則気味。

  • ゴダールを巡るミューズ達の肖像を描くのだが、実は現在のパートナーであるアンヌ・マリ・ミエヴィルの存在の重要性に正当にスポットライトをあてた初めての書物かもしれない。ミエヴィル以降のゴダール作品のぶっ飛び加減は、確かに60年代の作品の比じゃないもんな。ただまあ、目を覚ましていられらたら、なんだけど。

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著者プロフィール

四方田 犬彦(よもた・いぬひこ):1953年生れ。批評家・エッセイスト・詩人。著作に『見ることの塩』(河出文庫)、翻訳に『パゾリーニ詩集』(みすず書房)がある。

「2024年 『パレスチナ詩集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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