デザインの教科書 (講談社現代新書)

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著者 : 柏木博
  • 講談社 (2011年9月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881241

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デザインの教科書 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

  • 色んな引用が出てきて興味深かった。
    受け手目線で心地よいと思うことをデザインする。

  • 大量消費時代の20世紀のデザインから、サステイナブルで心地の良いデザインへ。

  •  工学に分類してみたが、どうか?
     教科書的にデザイン論をまとめてあった。概括的に網羅しているので、トピック別に別書にあたる必要がある。建築系の話が全体的に面白かった。一方、小さめの工業製品関係は薄い。

  • ”デザイン”とは.
    自然の造形美から,人の生活に必要なもの,さらには必ずしも必要でないものまでを”デザイン”の視点から解説.自然美と数学の関係や,囚人がダンボールなどで作った棚,等の話が印象深い.

  • ○この本を一言で表すと?
     「デザイン」の種類や「デザイン」の目的などについて幅広く触れた本


    ○面白かったこと・考えたこと
    ・いろいろな分野で「デザイン」という言葉が使われていますが、私にとっては「デザイン」というと「ファッション」とか「ブランド」といったイメージを連想する言葉でした。経営学の戦略論や政治学の制度設計やシステム設計などでも使われていてこういったイメージと合わないなという感覚がありましたが、この本で「デザイン」のいろいろな目的や考え方が広く紹介されていて腑に落ちたような気がしました。

    ・デザインについての主な要因として「心地良さ」「環境・道具・装置を手なずける」「趣味と美意識」「地域・社会」が上げられていて、私がデザインという言葉で連想していた「趣味と美意識」以外の要素が説明されていて頭の中で整理されたように思いました。(第1章 デザインって何?)

    ・二〇世紀の量産を目指したフォードやレヴィット・タウンのデザインや普遍性を目指したバウハウスのユニバーサル・デザインなど、その時代が要請する必要とされるデザインのあり方が興味深いなと思いました。(第2章 二〇世紀はどのようなデザインを生んだか)

    ・「趣味と美意識」より「心地良さ」を目指したデザインの例として、日干し煉瓦と泥に家畜の血を混ぜたもので構築したアドビー建築を自分の住みやすいようにしたジョージア・オキーフの家や、狭いながらも人間の姿勢等を考慮して建てられたル・コルビュジエのカバノンが挙げられていましたが、必要なものだけがある、という心地よさは分かるような気がします。(第3章 心地良さについて)

    ・貧困を救うためのデザイン、紛争地で生きるためのデザイン、災害時の対策のためのデザイン、刑務所や拘置所で快適に過ごすための工夫のデザインなど、それらの状況で本当に役立つデザイン、それらの状況でしか役に立たないかもしれないデザインの発想の豊かさは興味深いなと思いました。(第4章 シリアスな生活環境のためのデザイン)

    ・よく使われる「環境に優しいデザイン」という言葉も、「環境に優しい素材しか使っていない」という表面的なものから、生産から廃棄までトータルで環境に優しいというシステムのデザインまで幅広いなと思いました。(第5章 デザインによる環境問題への処方)

    ・「形」以外のデザインの要素として「色彩」「素材」「ものと人との相互作用」が挙げられていました。これらの四要素同士でもそれぞれ相互に関わりがあったり、狭義のデザインが社会的階層の分離に使われるという広義のデザインへの関わりがあったりと、興味深い考え方だなと思いました。(第6章 デザインを決める具体的な要素)

    ・デザインと美意識、その美意識の定義など、哲学的な内容とデザインとの関わりについて触れられていました。(第7章 趣味とデザイン)

    ・この本で述べられている様々な意味での「デザイン」に触れられる美術館等の紹介がされていました。(第8章 デザインの百科事典)

  • デザインそのものの本質や可能性、影響力について考えさせられる。いつか読み返したい

  • デザインとは心地よさ。
    このひと言に尽きるかな。
    限りなく☆2つに近い。

  • 消費から生活のためのデザインを記した本。デザインは哲学をベースとした、意味付けでありプランを創出する活動である。とイメージしました。

  • 勉強になりました。「生き延びるためのデザイン」という発想が興味深かった。

  • デザインは聖性の存在を暗示し,更に行為(思考や感覚)や生活(社会のあるべき姿)を規定し,変化させるものである,という.デザインとはデザインする立場からではなく,使う立場から考えるべきものだ,というのは至言だし,複雑な社会的脈絡があってデザインが成立しているが故に多様な社会性の理解無しにはグローバル製品のデザインは行えないことを意味する.考えさせられる.

  • アイデンティティーとしての室内
    室内=インテリア=内面・精神を意味する→室内は生活者の精神を反映している。

    現代の私たち
    デザインにこだわるほどの豊かさの中にいる

    デザインの視点1「心地よさ」
    視線=チャールズ・レニー・マッキントッシュ「ウィロー・ティールーム」のハイバック・チェア
    使う立場から考える

    デザインの視点2「環境そして道具や装置を手なずける」
    対象物の持つ「潜在的有用性」がアフォーダンス
    それに対して人間側からの人工的働きかけを「表象行為」=デザイン

    デザインの視点3「趣味と美意識」
    人間の装飾を成立させているのは秩序の感覚
    装飾的であることを「アジアニズム」→アール・デコはこっち
    非装飾的であること「アッティシズム=ギリシャ的」→バウハウスもこちら(新古典主義的)
    どちらも装飾的秩序の意識と言える。
    等差的よりも等比的に並ぶ流れの方が均一差を感じる
    単位寸法or寸法体系=モデュール
    近代において速度は圧倒的な価値。流線型のデザインとして現れる。=バイオミミクリー的な。
    バーリントン・ゼファー

    デザインの視点4「地域・社会」
    地域性を排除したインターナショナルなスタイルをデザインしようとした。
    デザインの社会性。職業や階級を差別化するためにデザインが使われてきた歴史がある。
    社会的なシステムを可視化するための記号として使われてきた。


    近代(20世紀)のデザイン
    1.経済的計画、大量消費を前提にしたデザイン
    2.デザインによる新しい生活様式の提案
    3.ユニヴァーサルな、インターナショナルなデザインを生み出そうとした
    4.消費への欲望を喚起するデザイン

    1.
    経済的なエンジニアリングはあらゆるものづくりに反映
    ウイリアム・レヴィットのレヴィット・タウン
    一つの消費が次の消費の要因となるような過剰消費社会の時代→1950年代の「ポピュラックス」トーマス・ハイン
    2.
    生活様式に関わるデザインの制度を破ることは社会の制度を揺るがすことに
    →ヨーロッパではフランス革命以後、日本では明治維新以後に解法
    →デザインは社会的制度から市場経済のシステムに委ねられた
    規制されていた様式に変わる新しい生活様式の提案がモダンデザインに委ねられる(19C ウイリアム・モリス、バウハウス、バックミンスター・フラー「ダイマクション」)(アメリカ第一世代 レイモンド・ローウィー、第二世代 チャールズ・イームズ)
    レイモンド・ローウィ「口紅から機関車まで」
    →白い冷蔵庫をデザイン。以後「清潔の美学が過程の風景の規範となる」
    モダン・デコ
    3.
    ミースの「ユニヴァーサル・スペース」横にも縦にも箱状のスペースが連続していく
    モダン・デザインは地域性や民族性や宗教などのヴァナキュラーな条件に原理を求めるのでなく、機能や構造などの人工的な概念によって普遍的なデザインを実現しようとした。
    →屋根を切り取ってしまい箱状にすることで、地域性を持たない抽象的なデザイン(インターナショナル・デザイン)にすることができる
    グラフィック・デザインでも言える
    ハーバート・バイヤー「ユニヴァーサル・タイプ」バウハウス 1925年
    地域性を超えた普遍的なタイポグラフィ。
    4.
    消費社会の拡大
    購入する欲望>使用のための有効性
    いかに交換を活性化させるかが課題→デザインはマーケティングと分ち難く結びつく
    スクラップ・アンド・ビルドのデザイン

    課題
    市場は活性化させるが廃棄物は増大する
    世界的に見れば90%の人が貧困に苦しんでいる
    過剰消費を目指す市場原理によらないデザインを実現する=オルタナティブなデザイン
    MITメディア・ラボ ニコラス・ネグロポ... 続きを読む

  • 自然からの搾取。正確な見積もり。生産物が地域に根ざすことがなくなるという状態は、近代的な産業の特徴でもある。

    p.63 デザインは、あるときから、市場の価値を生む技術として捉えられ、マーケティングと分かちがたい実践をし始めた。もちろん、本来、マーケティングとデザインは別のものである。

    とりあえずのデザイン。ものの死滅(ボードリヤール)。

    生きのびるためのデザイン。器用仕事(ブリコラージュ)と器用人(ブリコルール)。潜在的有用性。アフォーダンス。

    技術、経済、市場に加えて、環境のエコロジー、社会的エコロジー、精神的エコロジー。三つのエコロジー(ガタリ)。

    人手を自ら調達しながら主体的に暮らす。協応構造(熊谷晋一郎)。

    ホールアースカタログ。ライセンスなしの健康管理。

  • 新書なので、教科書のように体系だってはおらずエッセイ集に近いが、デザインという視座から見る”もの”の話はとても面白く読めた。

  • なんか周辺情報を調べて並べ立てた感じもあり。

  • 非常にスタンダード。特に最後のデザインの博物館にふれているところが、「カテゴリーの網羅性」を実現する事の難しさに思いを寄せることができたのが、収穫であった。

  • 期待していた内容ではなかった。

  • この本が面白いのはデザインを色々な角度から切り取って見ているところ。普通の生活をより豊かで心地よくするのもデザインの役目である一方で、シリアスな生活環境をどうにかするためにもデザインが用いられる。観念的な話というよりか、具体的な事例が多く出ているので読みやすかったです。

  • デザインの歴史的なことや新たな動き等を入れた網羅的な説明。

  • 教科書というよりはデザイン史の本である。
    そして対象がすこし建築に偏っていると感じた。
    後半になるにしたがって、著者の気になること?のようなものをかいつまんで説明するようになる。
    あとで、もともと雑誌のエッセイを加筆修正したものであるらしいことが分かり納得。

    とはいえ、個々のエピソードにはおもしろいものがいくつかあった。
    第3章 心地良さについて が一番おもしろかった。

    20世紀は以降の日用品は短命なものが多くなった。・・・かつては、ものよりも人間が短命。
    現代社会はものの方が短命。
    もののあるべき寿命をまっとうさせることが心おだやかに感じられるのは、わたしたちの「保守性」ゆえ。
    ・・・鉛筆やティッシュペーパーのような消耗品ですら寿命をまっとうすることは心地よい。
    世代を超えてものをつかうことは多分心地よい。・・・
    まったくその通りであると思う。これからの建築はリノベーションにもっと可能性があると思う。

    また、囚人が独房の中で段ボールで飾り棚をつくるエピソードから、
    極限状況でもユーモアを欲することと、
    少ない物資で工夫すること自体に心地よさがあることが分かった。


    よって学んだこと。
    どんなデザインが優れているか頭でいろいろ考えがちだけれど、結局は心地よいものをつくればいいのです。

  • 本当に教科書でした。
    読み物ではなく。

  • どちらかといえば哲学的な本だった。連続して読む時間が取れずバラバラ読んでしまったことは残念だった。

    中でも面白かったのは
    『DESIGN FOR THE OTHER 90%』
    と言う話。少ししか書かれていなかったが心に残った。
    デザインそのものについてを考えさせる一冊でした。

  • この世の中ではあらゆる所でデザインが施されて、我々の生活を豊かにしてくれている。そんなことを気付かせてくれた。改めてデザインの力ってスゴイ。

  • デザインはマーケティングから生まれるのではない。心地よさから生まれるということ。また、一方でデザインが社会の規範を生み出すこと。すべては相互的なものであること。

  • デザインというと、何か洋服や建築など一部のアーティストの
    専門用語のように思っていた
    だけど、もっとわたしたちの身近にあるものなのだ

    「心地よく」生きていくために、デザインを選ぶ
    そして、デザインによって、わたしたちの生活は変わっていく

    時には、デザインによって文化をがらっと塗り替えることもある
    戦後、わたしたちがアメリカンライフを受け入れていったように

    単なるデザインのハウツーの本かと思ったけれど
    思った以上に哲学的な本だった

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デザインの教科書 (講談社現代新書)の作品紹介

デザインがわかれば生活はもっと豊かになる。消費のためのデザインから生活のためのデザインへ。

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