独立国家のつくりかた (講談社現代新書)

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著者 : 坂口恭平
  • 講談社 (2012年5月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881555

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独立国家のつくりかた (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

  • 思考をやめないこと、なんでもやってみること、見方を変えればどうにでもなること。著者の行動力がとにかくすごくて面白かった。

    0円ハウスに関してはあまり共感できない。0円ハウスの材料になっているのは、今のところ0円地区の外側の世界が作ったもの。ソーラーパネルやら何やらを作る技術を、0円地区の内部で持てないと意味がない。それに、やっぱり私は大きい家に住んであったかいベッドで寝たい。

  • 一貫して、自分が生み出した思想を、自分が生み出した言葉で語ろうとしているところに胸が熱くなった。要は自分のスタイル(態度)を生活のどこまでも染み込ませていく、ということだと思う。それって、「個性」が何よりも大きな基盤となるアートやファッションの世界のコンセプトでもあり、実際これらは近しいところにあるのだと思う。そのコンセプトが、社会や経済に波及していく、影響を与えていけるんだっていう可能性を感じた。

    その思想を具体的に実践されている行動力にも感動した。新しい思想が、形になっていくこの瞬間に立ち会ってることに、とってもワクワクした。まだどこにも無い新しい思想の萌芽と思う。概念が無いので、定義する言葉もまだない。不安で、でも一生懸命この新しく素晴らしい何かを伝えようとしてくれてるのが分かった。応援したい。

  •  「建てない建築家」で知られる坂口恭平。彼が何を考え、何のために活動しているかわかる。本田義孝監督の映画「モバイルハウスのつくりかた」とともに。
     家とはなにか、雨をしのぐ屋根なのか、風をしのぐ壁なのか、あるいはあたたかい家族なのか、いつも不思議に思っている。
     「自分がやりたいことをやってるんではない。自分がやらねばならないことをやっている」と言っていた。かっこいい。

  •  タイトルから想像してしまうような「反体制」な主張はない。むしろ体制に蜂起しようとすることは既にレイヤーに取り込まれていることを意味する、という主張が面白い。路上生活者の考察などの実践的レポートもまた面白いなぁ。
     しかしこりゃ、資本主義のおこぼれで成り立つ「自由な泳ぎ方」マニュアルにしか見えないので、保守的な思考の人には視点が広がり目からウロコだろうけど、きっと本当に独立国家をつくりたいような反体制な人はカチンときちゃうだろうな、とか思った。

  • 面白かったです.


    この坂口さんのような方を,私は何人か,これまでの人生の中で知っています.
    「のような」,と云うのは,正確を期していないと思う.
    というのは,その方々はみな,独自の視点,折れない信念,繊細な感性,まっすぐな態度姿勢を持っていて,
    この世に二人といないような,無視したり放っておいたりすることは出来ないような,そんな方々だからです.
    一人一人皆,違う使命や問題,状況,能力を持っています.
    共通しているのは,「自分の“生”を,最大限の力で生きている」ということです.

    人一人がなし得る事には,限りがあるかもしれません.
    現代社会における私たちが,切り離された個人であることも,アイデンティティが薄れているのも,見えない大衆主義文化に生きている事も,確かかもしれません.
    だけれど,人が社会を持続させるために「頑張る」と言う正にそのとき,意識すべきべきなのは,
    「苦しみを我慢する」「他人とうまくやっていく」事ではないのだと思います.

    人生は選択の連続です.

    坂口さんは,とても強い方だと思います.

  • 面白かった。正確にいえば著者の思考と行動の過程が面白いと感じさせるものばかりだった。なによりも大切なのは生きること。ただ生きるのではなく、自分を取り囲む枠組みやルールに素直な疑問をもつこと。思考停止状態の動物にならないこと。ルールや枠組みはそれがあると都合がよい人々が作ったものであると認識すること。今後の著者の活動にも興味を持たざるを得ない。

  • 著者坂口氏が熱弁する思想について考えてたら、つい今しがた読んだ、ツイッターのまとめサイトの記事を思い出した。
    シリアのホテルのエレベーターで、ボーイさんが仕事しながらポテチ食ってた。
    日本的感覚で言うと信じられないから、投稿者はガン見してしまった。
    その視線に気付いたボーイさんは・・・
    「Ooh!」と言ってポテチを差し出した、そうな。
    ポテチ食うのをやめるのではなく、シェアする。
    投稿者はこの行動に対して「緩さがなんかいい」と、むしろ好意的に受け取っている。
    私もそして、記事を読んだ直後ほのぼのとした気分になったものだ。
    日本の過剰サービスとやらが、疑問視されて久しいし、それでも存続され続けている現状は坂口氏が言う思考停止の1つの例としてあげられるだろう。
    24時間営業が当たり前、宅配便が指定した時間に届くのが当たり前、はよく考えたらおかしいのに、当たり前を享受するのに慣れすぎて、少しでも意に反したらクレームを入れる—

    坂口氏の独立国家—みんながみんなそれぞれ得意分野の大臣、なフラットな人間関係。インフラはゼロ円で手に入れる。だから、余ったお金や能力は私利私欲の為ではなくあくまでも公益の為に使う余裕が生まれる。ああそんな、優しさに包まれたなら〜♫な理想郷良いよね。と、概ね賛成なのである。なのであるけれど・・・
    でも待てよ。この独立国家、今ある既存の国家、政府、法律がそもそもベースにあって、それらを仮想敵にしないと成り立たないのでは無いかい。全ての人々が、この独立国家的に生きてしまったら、やはり世の中も経済も上手く回らない。(本人も言っている。改革とは今あるシステムをぶっ壊すことではなく拡げることだと。)
    だからやはり、この彼の理想や態度を具現化するという独立国家とは、彼のスタンスとは、あくまでも「芸術」なのだろう。革命家ではなく、あくまでもパフォーマーなのだろう。そう考えば合点がいく。
    ジャンルで言えば、ブルーノムナーリのファンタジアと同じ。新しい芸術論。
    しかしながら、少しでも世の中を良くして行きたいという理念はとても美しいし新しいし面白い!私はこの芸術を応援したい。


  • この本が講談社現代新書で出た、というのが、考えてみればなかなかアツい。読み終えた今となっては、表紙等の装丁はノーマル(普通の現代新書らしいもの)だけど、上からかぶせられた巨大な写真入りの帯をみて、ここも著者のこだわりかなぁと思ってしまう。

    独立国家のつくりかた、それは一言でいうなら、「疑問をもつこと」。生理的な違和感を大事にすること。問い続ける(問い直し続ける)こと。自分の思いを、あきらめないこと。――そんなところか。
    そしてまた、そんな自らの素朴な信念を大事にして、法律を調べたり、図書館で写真集を片っ端から見てみたり
    という勉強をする努力も大事。そうしてさらに、見出した姿勢についてこだわり通すことだ――神は細部に宿るのだとな。

    子供のような質問を、大切にするのだ。

  • シュタイナー本を翻訳されている高橋巌さんが、自ら希望した対談相手。その対談「アナーキズムとアート」をワタリウム美術館で拝聴してから、猛烈に坂口さんに興味をもって読んだ本。

    高橋さんが対談したい!と思われたのに納得した。

    この1冊の中に、シュタイナーが強調している言葉がどんだけ入っとるんや〜という感想。

    両者の間には同じ感覚、センスがある。

    思考、認識、意識、行動、実践、人間の体、直感、概念、無意識....

    私は、3.11あとの国(政権が変わっても)の対応に嫌気がさし「もう日本国から独立したい...」とつぶやいたひとりだが、彼は本当に独立してた。

    うん!その手があったか。


    ジョンも言ってるじゃないか

    IMAGINE〜想像してごらん〜
    ってね。

  • 全てが正しいとは思わないが、面白い考え方だと思いました。
    勉強になりました。

  • 0円ハウスを読んではまった坂口恭平の本、第二弾。
    前回より新しい本。最近の知名度向上の影響もあってか、若干読みづらく、独創的な思想を誇示しようという強さが際立つ。
    内容としての面白さ、独自レイヤーと呼ぶ筆者独自の視点からの論は面白く読めるが、やや灰汁が目立つ。

    大震災後の筆者の行動変化に対しては一読してもよいかも。

  • 建築学生としては、やっぱり引力があるから危うく感じる。モバイルハウスとか。パフォーマンスに見える。
    でもやっぱり発想の転換だったり、行動力だったりは尊敬してる。
    学校社会と放課後社会の比較はすごくわかりやすかった。

    「チェンジではなく、エクスパンド。」

  • ちらちらとは聞いていたけど正直、ゼロ円ハウスとか、この独立国家
    とかいう概念にピンとこないどころか、胡散臭ささえ感じていました。

    大いに反省。
    坂口さん、すごいよ。

    「なぜ人は試さないのか?
    自分でゼロから考えてやれば、どんなことだって出来る。
    しかも、実は社会システムですらそれを許容してくれるように
    設計されている。ただそこで生きる人間たちが勘違いしているだけ
    なのだ。」

    そうなんだ、その通りなんだ、と思えることをズバズバと指摘。
    しかもその指摘のポイントや内容が、何故今まで気付かなかったのか、
    もしくは誰も出版物なので論じなかったのか、ということばかり。

    『自分は~をしたい』ではない。
    やりたいことは無視して、自分がやらないと誰がやる、ということを
    やらないといけない。

    どんな自己啓発書よりも、有益な一冊です。

  • 何が言いたいのか分かったような、分からないような。それで2回読んだが、やはりよく分からない。特に”第4章 創造の方法論、あるいは人間機械論”

    著者の文章には読みやすい(理解しやすい)文章と読みにくい(理解しにくい)文章が混在している。加えて、レイヤー、態度、経済、交易といった一般的な単語に、著者が特有のニュアンスを持たせて用いているためかとも思う。著者の躁鬱とも関係あるのか。

    著者の言う、態度経済・交易とは、ギブ&テイクで成り立つユートピアのようなものか。
    でも、著者のいう0円社会は、好きでもない仕事をして、35年の住宅ローンを払っている人がいるから成立するのではないかな。だって、もしみんなが0円生活を始めたら誰が0円生活のインフラ(家を造るための資材や公園の水道水)を提供してくれるのだろう。そういう意味で、著者の提唱する0円生活ってズルくはないか。

    著者の感度・感受性は、普通の人と違う。
    態度とは、意識、無意識かを問わず自信の現れ。
    これらは合わせて才能とも言える。

    疑問(生存権、土地所有制度、政治システム)に思ったら、まず考えて、次に実行してみる。そうすると、意外にも出来てしまうことが多いよ。やはり一種の哲学かな。”進む電波少年”に似ている。

  • 大人が子供力を存分に発揮するとこんな事ができるのかと。ほんと天才だな。

  • この本を読むと、かなり思考のパラダイム転換が起こる。

    暮らし方、仕事、住まいについて、新しい見方ができる一冊。

  • カネがないと人間は生きていけないのか?抽象的ではなく具体的な問題としての生きるとは何か?という問いに「変化」ではなく思考転換による「拡がり」を目的とする「考える革命」や「0円戦争」を主張。レイヤー思考的には独立国家というより並列国家か?
    国家は単一レイヤーの生き方を提示し推奨してくる。その方が統治しやすいからだ。で、人はそれを主義や常識として受け入れ無意識化し疑い持たない。そして生活費必要な量とは?不安ではなく恐怖の実態とは?という事を明らかにせずに、盲目的に只管に走り続け疲弊している。確かに狂っていると思う。
    躁鬱病で自殺願望があり、その絶望感が生きる意味を問い、社会を俯瞰する力となっているとさえ解釈可能な著者の主張には過激な所はある。だから、常識的で所謂ちゃんとした人は本書を否定するだろう。が、それは思考停止して、国家に飼いならされているだけかもしれないという事に疑いを持った方がよい。

  • 独立国家建設とはなんぞや!?と最初は驚かされたが、何も途方もない現実離れしたことを著者は述べているのではなく、逆に我々が無意識のレイヤーに絡め取られており、思考を制限されていることに気づかされた。内田樹氏が述べている「市場からの逃走」現象に類する行動の一例なのかもしれない。著者のこれからの活動にも興味をもって見ていきたい。
    【2週目】
    思考せよ、日本人。
    常識というものが如何に考えさせない魔法として機能しているかを痛感する今日この頃。「常識宗教」と呼べるほどである。そう呼んでしまいたい。「長いものに巻かれる」ための思考が論理的な思考であると、平然とみなせてしまう常識人は、もはや自由度を失ってしまっている。
    目覚めよ、日本人。

  • タイトルは刺激的だが、中身は普段から不思議に思っていることばかりだった。考え方が変わる本。目からウロコな一冊。

  • 「土地の所有ってなんだ?」と私も家賃を払うことについてずっと気になっていたのだけど、坂口恭平さんはその自由な発想を自信をもって堂々と行動に移していることが素直で綺麗な生き方をしているな、と羨望の眼差しで読みました。自分が実践するかはちょっと距離を感じますが、地代についてもっと専門的に突っ込んで行ってくれると更に興味深いかな、と。

  • 雑誌で特集を見てから気になっていた人だったが、その著書は予想以上に刺激的だった。
    この人の言うレイヤーを通して物事を見るという考え方は面白い。 
    物事を全く違うフィルターを通して見てみると全く違った見え方をするという主張は目からウロコだった。
    本書で著者が主張している事は極端に思えるが、至極マトモだし荒唐無稽な訳ではなく、社会のルールをちゃんと踏まえた上で持論を展開しているのがとても頭がいいなと思った。
    何よりもこの人が発する「熱」がこの本の文章の一文一文から溢れている。 アツいし、引き込まれる。 
    自分意志による行動で、ゼロからこれだけうねりを大きくするなんてすごい。 
    本書を読んでとても刺激をもらったし、これからも注目していきたい。

  • 余分な自分語りとか詭弁ぽいとかそれは極端ではとか色々ひっかかりはあるものの、そういうことがどうでもよくなるくらいわくわくした。まさに「エルマーのぼうけん」読んだような。
    思想自体は目新しくないのに新鮮に感じ引き込まれるのは、すべて自分で考え、自分で実行して、自分の言葉で書いているから。

    ・現システムの批判ではなく別の層を意識すること。
    ・生理的、直感でおかしい、気持ち悪いという感情を大事にする。
    ・態度経済、署名されたお金と無署名のお金
    ・プライベートパブリック

    ツイッターと併せて「今」読むことに意味がある。タイトルがとっつきづらいけど

  • 国に不満があるなら、自分で作ってしまえ、って言うラディカルな啓蒙書?ってわけでもなく、国が腐ってるなら、自分の頭で考えろ、っていう、至極真っ当なことを述べてる本。しかも、その真っ当なことが今の世の中、誰も出来ない。著者は、自分が持ってる昔からの疑問を当たり前に考えることで、本当の人生が始まると説いている。ずーん。なにかしたくなる名著。

  • まずは「前提を疑う」という思考の重要性を感じた。

    この本について言えば土地所有や投機売買、電気や水道といったインフラ等に払うお金について

    生まれた頃から「○○でなければならない」とか「そういうもの」という風に考えればそれは「そういうもの」でしかないが、そこから抜け出して俯瞰して見ると意外にそうでもなかったりする

    このような俯瞰視点や「前提を疑う」
    という視点の重要性を再認識した。

    そして、自己実現ではなく社会実現という思考の重要性にもハッとさせられた。

    すなわち「自分がやりたい」ではなく、周りを見て疑問を持って思考し「~ができるからやる(自分がやらないと誰がやる)」ということの積み重ねが真に社会の役に立つということ。

    そしてまとめ的に言えるのが、一見何の問題もなく回っているように見える社会の中で、困っている人を見たら疲れるし、そのように少し居心地が悪くても見たくないものをみなくて済むなら多少の不便は我慢して無意識を決め込む、もしくは歯車や部品として取り込まれ、システムの指示に従って動くことを選択することで「楽をする」

    そういった楽や無意識が「笑えない、しんどい社会」を作っているということ。

    故に最近のデモは意識をするという点では良い傾向なのかもしれない疑問を問いに昇華し、答えに突き進み、今を変えるという意識の形成にはまだ時間がかかるとも思えた。

    以上のような学びがもっと熱く書かれた本

  • 坂口恭平は飄々としていながら、大胆不敵、かつ繊細。
    彼は自分を坂口総理大臣と憚りもせずに言う割に、総理と呼ぶと、最近そう呼ばれるンスよねと困惑気味に呟く。

    しばらく彼を追いかけてみて理解でしたのは、彼は国を作ってそこに国民を募る活動をしているわけではなさそうだということ。

    誰もが自分の経済を構築し、自分の法を作り、それに沿って独立した国家を作れるんだと言いたいのではないかと。

    本書は、坂口恭平の出来るまで、という陳腐なタイトルにも置き換えられるかもしれない。

    様々な才能を発揮し、多方面で活動する彼だが、今私は彼の音楽家としての才能にやられ中。

    非常に興味深いアーティストである。

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独立国家のつくりかた (講談社現代新書)の作品紹介

現政府に文句があるなら、勝手につくっちゃえばいい!
東日本大震災後に熊本に新政府を設立し、初代内閣総理大臣に就任した男がいまを生きのびるための技術を明かす。何も壊す必要などない。ただ、あらゆる常識を根底から疑い、歩きかたを変えてみる。視点を変えてみる。そして、思考しつづける。それだけで世界はまったく別の相貌を見せ始める。衝撃と興奮と希望の書。
電子書籍版も同時発売。

独立国家のつくりかた (講談社現代新書)のKindle版

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