ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882156

作品紹介・あらすじ

1960年代から80年代にかけて、多くの子どもたちが夢中になったウルトラシリーズ。


ミニチュアや着ぐるみを駆使して、あたかも実写のように見せる独自の特撮技術を有し、
日本のみならず世界の映像業界をリードしてきたはずの円谷プロから、
なぜ、創業者一族は追放されたのか。


「特撮の神様」と呼ばれた円谷英二の孫にして、
「円谷プロ」6代社長でもある円谷英明氏が、
「栄光と迷走の50年」をすべて明かします。


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われわれ円谷一族の末裔は、祖父が作った円谷プロの経営を
全うすることができませんでした。

現存する円谷プロとは、役員はおろか、資本(株式)も含め、
いっさいの関わりを断たれています。

これから、約半世紀にわたる円谷プロの歩み、真実の歴史を明かそうと思います。

その中には、今もウルトラマンを愛してくださる皆さんにとって、
あまり知りたくないエピソードも含まれているかもしれません。

成功と失敗、栄光と迷走を繰り返した末に、会社が他人に渡ってしまった背景には、
一族の感情の行き違いや、経営の錯誤がありました。

私も含め、どうしようもない未熟さや不器用さがあったことは否めません。 (「はじめに」より)

感想・レビュー・書評

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  • 著者は特撮ファンなら知らぬ者はない円谷英二の孫で、円谷プロ2代社長の円谷一の子息である。円谷プロと円谷一族の凋落はうわさに聞いていたが、この本にはその顛末と経過が赤裸々に描かれている。もちろん、すべてをその通りに受け取るのは多少躊躇を感じる_立場がちがえば異なる意見や主張も出てくるだろうから_が、少なくとも著者の誠実な語り口は信頼するに足りる。私も「ウルトラQ」に始まって、「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」と続く昭和三部作、そしてもちろん映画「ゴジラ」を観て育った世代なので、円谷プロがとにもかくにも活動してほしいと願った。しかし、結果は円谷一族の経営撤退と別会社による全面買収という無残なものになった。
    したがって現在の円谷プロは、発足当初の会社とは体制が全くちがうことになる。円谷プロの公式ホームページは現在も充実した内容で誰でも閲覧できる。ウルトラマンシリーズも、新作がでているようなので、旧作のコンテンツ管理上もこれで良かったといえるかもしれない。古い特撮は特撮として、私のような世代は多少の甘酸っぱさを感じながら今も楽しめる。著者には複雑な心証となるだろうけれども。
    本当は、「ウルトラセブン」12話の話がでてくるか、と思って読み始めたのだが、さすがにそれは完全なタブーであるようだ。  

  • ウルトラマン、やっぱり好きでした。

    以前読んだ、あの雑学の唐沢さんの本で
    フジ隊員役の桜井浩子さんが打ち合わせのために
    昼に円谷の撮影所に行ったところ、別の会議室で
    ものすごい熱い議論が行われていたそうです。
    桜井さんの会議が終わって、帰ろうとしたところ
    その激論はまだ続いていて、それが怪獣のエリマキを
    どこにつけるかどうかで、延々と揉めていたそうです。

    それ位、真剣に、そして熱かった僕らのウルトラマン。
    しかし、その会社の現状は・・・、というリアルでそして恐ろしい内幕。

    ウルトラマンは30分の子供向け番組、
    当時のTBSの通常相場で200万円のところ、
    1000万円もかけていたくらい気合が入ってました。
    それ位のクォリティーは誰が見ても確かでしょう。しかし、赤字は
    赤字でした。

    初代の円谷英二にしても、2代目にしても、モノ作り、番組作りの
    プロではありました。しかし、それと会社の経営は別物です。
    悲劇は、その部分を担う人がいなかったこと、気付く人が
    いなかったことにつきます。

    この著者が6代目の社長となるのですが、
    そこで目にした今までのつけの数々が・・・、壮絶です。

    円谷一族の争いから、会社の運営に支障が出ている問題。
    俳優のギャラの支払いさえも、円谷プロと円谷映像のどちらが
    やるのかも決定していなかったおそまつさ。

    製作費3000万と言っていても、実は5000万円かかっていたこと。
    それを誰も気づかなかったというチェック体制。しかも、経理は
    手書き伝票!
    赤字はキャラクターで埋める、という単なる見込みでのどんぶり運営。

    キャラクタービジネスといっても、
    戦略のノウハウがないために、バンダイ内での収益は
    ガンダムのわずか10分の1だそうです。

    職人気質の会社気質、ゆえに経営のプロがいなかったこと、
    そして同族企業の人の問題。
    こうしたことが、結果としてあのウルトラマンがどこかマイナー、
    いや、今や忘れ去られそうとなっている現状につながって
    きているのでしょう。

    当時、特撮のためにたくさんのスタッフが何日も徹夜をして
    準備をし、さらにそれが本番ではどのようになるのかも分からない、という
    一発勝負の番組作り、そして一流の監督・脚本で成り立っていた
    ストーリー。
    そんな日本が誇る番組を作った会社が、今にも・・・。
    タイトルの通りです。

    知らなかった豆知識。若くして亡くなられた
    著者の弟の浩さんは、宇宙刑事シャイダーの人だったそうです。

  • 円谷プロダクション、負の50年史。作る度に赤字が増える「ウルトラマン」、チャイヨーとの泥沼裁判、昌弘社長のセクハラ問題、連続する身売り騒動、新作テレビシリーズも間々ならない経営状態……。ファンの間で断片的に周知されてきた出来事の数々を、ひとつの線として俯瞰できる非常に意義深い本であると同時に、20年来のウルトラファンとしては、これほどまでに深刻でドロドロ、綱渡りどころか火の点いたロープに片手でぶら下がっている状態が何十年も続いてきたことを知り、無邪気に作品を楽しんでいた幼少時代の自分すらも責めたくなってくるほどに辛い内容の連続でもあります。それこそ、円谷プロの経営そのものが「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」のようです。

    しかし、忘れてはならないこともあります。『ティガ』と『ダイナ』で触れられた怪獣との共存可能性が、『ガイア』の怪獣も地球に生きる命という結論に繋がり、『コスモス』では守るべき存在として描かれる。その怪獣観を一度リセットするために『ネクサス』のスペースビーストは凶悪かつ醜悪な怪物とされ、前作の失敗を受けて『マックス』は原点回帰の復活怪獣路線、それをさらに推し進めた『メビウス』ではM78世界の再定義が行われました。続く『SEVEN X』『超ウルトラ8兄弟』にて作中で並行世界の存在を示唆、『ウルトラギャラクシー』と『ゼロ』ではすべての世界観を“正史”とするマルチバースを導入し、地球人の手を離れたスペースオペラとしての「ウルトラマン」をも見せてくれました。
    ファンと作品を大切にし、新しい領域に果敢に挑もうとする精神は脈々と受け継がれ、いまなお健在です。創始者一族は円谷プロから消えてしまったけれど、「ウルトラマン」はまだ終わってなんかいない。一番大切なのはきっと、その部分ではないでしょうか。

  •  円谷プロ六代目社長にして円谷英二の孫である円谷英明氏の『ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗』(講談社現代新書, 2013年)を読んだ。つか、一気に読んだ。
     俺がウルトラシリーズについてというよりも、円谷プロについて知りたかったことが一頻り網羅されており、歴史の当事者の一人である著者の証言は実に生々しかった。何故ウルトラ「兄弟」が生まれ、レオと80の間に時間が空いたのか、円谷のキャラクタービジネスとTBS、東映、そしてバンダイなどとの関係の変遷。そして徹底的に外堀を埋められて(埋めさせて?)の買収劇や、タイ・チャイヨーなどとの泥沼の訴訟。
     現場に恐怖をもたらす孤独な特撮職人としての祖父・円谷英二や父・円谷一の激務と家庭不和と死が円谷プロに残した大きな傷。
     平成三部作が実は大赤字であり、玩具メーカーによる作品支配は如何にして進んだのか、逆にキャラクタービジネスがどれだけ円谷プロを支えてきたか。
     どうも英明氏は俺が最も苦手な「古典ウルトラマン原理主義」な方ではあるようだが、それはそれとして成田亨氏に関しての見解は非常に面白かったし、創業家一族だからこそ見える風景について、「なるほどそう見ていたのかこの人は」という見解が多数あった。
     ではこの本、万人に勧められるか?と言えばさにあらず、と言わざるを得まい。
     まず、円谷特撮などに全く興味が無い人は読んでも意味が分からないと思う。そして、特撮は楽しければいい、特撮を作っている側は人それぞれに愛を持って作っているんだ!って思う人も読まないほうがいい。嫌味で言うのではなくて、それはそれで愛し方だと思う。それも割合真っ当な。
     この本は、特撮に歴史を見る人、或いは特撮の歴史に触れたいと願う人が読めばいい本だと思う。この本の内容は恐らく、真実ではあっても事実ではないかもしれない。なんせ、お家騒動のまっただ中に居た当事者による述懐なのだから。
     だけど俺はだからこそこの本の価値があると思っている。神話ではなく、伝説でもなく、歴史としての、そして歴史の当事者による言葉は、それが例え事実なのではないのだとしても、そこにそういうランドスケープがあったのだということを知るのは、今を、そして未来を観る上でものすごく大切なことだと俺は思っている。

  • 社内の円谷担当者は必読です。過去の歴史から、現在の状況までが分かります。
    自分が見ていた「ウルトラマンの裏側」がこうなっていたなんて・・・
    どんな優良な企業も、慢心が衰退の始まりだと思います。
    ちゃんと仕事に向き合って、真摯にいる事が本当に大事。
    ゲイツ、ジョブズ、など成功者の苦労物語もありますが、逆にこの本は「栄華からの転落」を自らが語っています。
    気がついて反省しても、手放してしまってからでは二度と手に入らない。
    壊すのは簡単でも、作りだすのは難しい。
    「どうして人間は愚かなのか?」と考えてしまう一冊です。
    (2014/10/2)

  • ウルトラ世代のひとりである私は、心の奥底から揺さぶられる感覚を抱きました。
    勿論それは快いものではありません。
    本書は中小企業(多くが同族経営)が陥りやすい失敗の豊富な事例集だという人も多いようです。
    一方で、現実とは真逆に、円谷一族が一致団結、健全なマネージメントのもと、大企業(東宝orバンダイ)の傘下に早期に素直に入っていれば、「ウルトラマン」というコンテンツはこの30年あたりでどのように変わったのでしょうか?
    特オタでビジネスマンの端くれの私にも、ちょっと想像がつきません。
    (少なくとも、パチンコ店の大きなウルトラマンタロウの看板は減っていたかも)

    ◆英明氏について
    本書は暴露本スタイルです。
    紛争当事者の英明氏は、自陣営に甘く、敵対陣営に厳しい表現が散見されています。
    記述情報も公平性がどこまであるかは不明です。

    ちょっと、帰りマンまで偏愛気味で、平成三部作に厳しすぎるかな? 
    ネクサスは、同意見ですがw
    子供を対象としたマーケティングは賛同します。
    もっと、オタク層ビジネスにも言及してほしかったです(パイが小さいのかな)。

    後半、英明氏が危惧した「円谷商法の破綻」は、現在でもアニメなどコンテンツ産業全般が抱く問題です。
    製作費の圧縮(CGの大幅導入)、円盤、スマゲーなど二次回収の多様化。アニメ作品放送自体が広告となっているバランスです。
    あと、海外進出は今でも難しいようです(KADOKAWAがアジアで書籍から地道にやっていますが)。

    終盤、中国ビジネスの破たんを恥をさらすように開陳されています。
    困難でリスク過多の中国での製作に、妄執の果てに私財まで投じて破滅していく様は、これまで英明さんが改めようとしていたはずの円谷プロの惨状をそっくりトレースしているかのようです。
    円谷の遺伝子?それとも「特撮」作りってそれほどに麻薬なのでしょうか?

    ラスト、父親の一氏に少年時代に早朝に叩き起こされて連れていかれた海釣りを思い起こす一節があります。
    往年の活気ある円谷プロ全盛期と現在の悔恨にくれる英明氏の対比が何とも言えないですが、家庭不和のもたらした父親を決して悪く思わずに懐かしまれているのにはわずかに救いが感じられます。

  • 円谷英二の孫にあたる著者が、円谷一族のお家騒動を語る、と言った内容。

    ウルトラマンと仮面ライダー、というのはテレビ特撮の2大ヒーローなわけだが(ふたりが戦う作品もあった)、平成以降の2者の明暗を分けたのは、作家性でも時代性でもなく、ただただ円谷プロという中小企業と東映という大企業の差、という身も蓋もない現実のゆえなのかもと思わせる、そんなことを感じされる本だった。

    記述には偏りがあらざるを得ないからそれを差し引くべきなのだろうが、客観的事実からすれば3代社長・皐(のぼる)に大きな原因があるのでは、と感じた。海外版権にかんするタイの企業との裁判沙汰は、真相はわからないけれど大きな要因のひとつには皐のワンマン的経営にあるのだろう。

    著者は原点回帰を求めているのか、実相寺昭雄の発言等を引用するするいっぽう、セブン以降のウルトラマンシリーズの評価が不当に低いように思う(半ばわからなくもない部分はあるけれど)。それが愛なのか出来ない言い訳なのか、それはわからないけれど。

    ともかく、作品を見ているだけでは決してわからない内幕を知ることのできる本であることは間違いない。

  • あのウルトラマンシリーズを輩出した円谷プロの一族の方が著者の新書。
    リアルタイム世代ではないが、夏休みのウルトラマンフェスタにより、相当はまった幼少期だった。
    TBSだったことにはまったく意識していなかったが、ビジネス的な側面を本書において確認する事ができた。

    バンダイなどと組んでいたにもかかわらず、ガンダムのようなキャラクタービジネスの成功にウルトラマンがなぜ至らなかったのかを当事者が赤裸々に語っているし、夢を作る仕事の現実感をありのままに語ってくれた良書であると思う。
    もちろん、ウルトラマンに心酔したことがあるからだが、そうでない人にもビジネスのヒントは満載であろう。

    お家騒動によって成功に至らなかった経緯は非常に残念であるが、このキャラクターの価値は永久である。
    特撮かくありなん。すばらしい書籍でぜひ一読を推奨したい。

    ■目次
    はじめに―怪獣が身もだえしたわけ
    第1章 円谷プロの「不幸」
    第2章 テレビから「消えた」理由
    第3章 厚かった「海外進出」の壁
    第4章 円谷プロ「最大の失敗」
    第5章 難敵は「玩具優先主義」
    第6章 円谷商法「破綻の恐怖」
    第7章 ウルトラマンが泣いている
    おわりに―祖父・円谷英二が残した日記

  • 20131012 ウルトラマンもある面麻薬なのかも知れない。作者の面からの話にしても他にやりようが本当になかったのか?金と夢、読んでいてなんとなく悲しい気持ちになった。

  • 1時間ドラマの制作費が500万円程度だった時代にTBSは550万円を円谷プロに払っていた。しかし、実際の経費は1本1000万近くかかり、円谷プロの特撮は金食い虫だった。

    円谷英二はとにかく建物の壊れ方にこだわり、バラバラに吹き飛ぶビル、ぐにゃりと曲がる鉄塔などディテールにうるさかった。実写とジオラマの背景の明るさが狂えば撮り直し、当時のハイスピードカメラは速度が上がるまで時間がかかり、カメラが回る前に街が壊れると作り直しだ。箱は準備してあっても細かな絵や装飾は作り直しになる。

    ウルトラマンを支えたのはドラマのTBSから派遣された演出家だった。またゴジラ以来の東宝が出資しその後も経営面で支えている。

    円谷英二とその後を継いだ長男の一(著者の父親)が早世した後、1973年から22年間次男の皐(のぼる)の長期政権が続く。1971年帰ってきたウルトラマン、ミラーマン、1972年ウルトラマンA、1973年ジャンボーグA、ファイヤーマン、ウルトラマンタロウと続くが、この頃には制作スタッフをリストラしキャラクタービジネスに走り出している。実際に累積赤字は一掃され、キャラクタービジネス最盛期にはボーナスは札束が立つほどだった。

    一方で初期ウルトラシリーズの社会派ドラマは影を潜め、バンダイの要請でオモチャになるメカは増え、ストーリーは低年齢層向けになる。路線を巡る対立でTBSとはほぼ喧嘩別れ。また1992年には契約のきれた番組販売権を担保に東宝から株を買い戻した。世間では円谷一族の同族経営と見られていたが実態は皐社長の独裁だったようだ。それまでは東宝が目を光らせていた経理のチェックもなくなった。ウルトラマンと言う金のなる木があったがためにほっておいても金が入る、もはや社会派ドラマの対象になるのは円谷プロそのものだ。

    帰ってきたウルトラマンからタロウあたりは見てたはずなのに覚えているのは再放送のウルトラマンとウルトラセブンばかりだ。怪獣もそう。後になるほど覚えてないし、造形もショボい。しかし、それでもウルトラマンフェスティバルと聞くとちょっと言ってみたい。
    http://www.ulfes.com/2013/news/

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著者プロフィール

円谷英明 (つぶらや・ひであき)

1959年東京都生まれ。

中央大学理工学部卒業後、バンダイを経て、1983年、祖父・円谷英二が創業した「円谷プロ」に入社。

「円谷エンタープライズ」常務、「円谷コミュニケーションズ」社長、「円谷プロ」専務などを務めたのち、2004年「円谷プロ」6代社長に就任。

2005年に退任後、新たに「円谷ドリームファクトリー」を創設、中国で特撮番組の制作を手掛けたが、2010年に同社を退いた。

「2013年 『ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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