仏教の真実 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882200

作品紹介・あらすじ

神と仏の違いとは? 愛とは、苦とは、煩悩とは? 現代日本で常識のように考えられている思想、習慣、言葉の本来の意味を平易に解説

感想・レビュー・書評

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  • 130ページにある煩悩の核、貪りと怒りと愚かさは三毒である。
    これは常に心がけておきたい。

  • 小乗仏教を信仰する人に共通する印象を一言で表現すれば『原理主義』あるいは『教条主義』である。ブッダはこう言った、更にはこうは言わなかった、ということを殊更に強調し、真偽も定かでないブッダの説話を歴史的真実のように表現する。まあ信仰なんてそんなものではあるのだが、この手の人たちは仏教の哲学的側面も強調するため、視野の狭さが少し分かりにくくなっている。結局日本で小乗仏教が根付かなかったのは、こういう狭量さに対する拒否反応があるのではないか?
    思うに仏教というのは一つの集合知であって、特に日本ではブッダの死後いろんな人がいろんな事を唱えたものを全てまとめて受け入れた思想体系である。そこに日本固有の神道の思想が融合し、極めて広い概念を包含している。要は何でもありだ。でもそれでいいのだ。本書に違和感があるのは、こういう日本人の宗教観を一段上から断罪し、『それはブッダの教えではない』などと日本人にとってどうでもいいことを長々と述べたてているからだろう。
    ただ個人的には本書に書かれている禅宗的な思想には共感できるものが多い。もっとも我が家は代々浄土真宗であるのだが。

  • ボクは無宗教派ですが、結局実家の浄土真宗本願寺派の思想が染み付いているのだと感じる時があります。

    同じ仏教でも他にうさん臭さを感じるのはお互い様でしょうが、本来の仏教の思想と日本の仏教の思想はかなり違ったものとなっているという点では、ますます宗教からの興味が無くなると感じました。

  • ブッダは真理に目覚めた人。それまでの考え方が一点して、新たな境地に至った人のこと。この境地は誰でも体験できる。
    戦争や紛争の原因は差別。
    無学者とはまだ学ぶことが多く、毎日新な発見を求めて精進している者の意味。

  • 釈迦が説いた世界観はだいたい理解できた。現代の日本の仏教はそれとは全然違うことも理解できた。でもなぜそう変化したかの説明がまったくないので、ただ現代の仏教を批判するだけになっている。結局、仏教とは何か、というもっとも知りたかった所が分からないままです。

  • 13/08/23

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著者プロフィール

昭和10(1935)年生まれ。
最終学歴 東京大学大学院卒
職  歴 駒澤大学教授、同副学長、駒澤大学禅研究所所長を歴任。
駒澤大学名誉教授・文学博士。

[主な著書]
『仏典のことば さとりへの十二講』『ブッダのいいたかったこと』『道元の考えたこと』『ブッダ最後のことば』(以上、講談社学術文庫)、『ブッダの人生哲学』(講談社選書メチエ)、『仏教の真実』(講談社現代新書)、『ブッダが語る人間関係の智慧 六方礼経を読む』『仏教と女性』(以上、東京書籍)、『釈尊の譬喩と説話』『人間ブッダ』(以上、第三文明社レグルス文庫)、『迷いから悟りへの十二章』『ブッダの最期のことば 涅槃経を読む』(以上、NHK出版)、『仏性とは何か』(以上、大蔵出版)、『道元』のこころ(大法輪閣)、ほか多数。


「2022年 『ブッダ臨終の説法 完訳 大般涅槃経』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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