明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883023

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃を受けたなぁ。
    ファンといってもお客さんの事ばかり考えていたが、まずは社内からなんだ。

    "社員という「最強のファン」の共感を作る。"

    そうだよな。そうだよな。絶対コレだ!
    凄く納得できました。

  • SNSのインパクトを丁寧にわかりやすく分析している良い書籍。

  • ユーザー体験とかカスタマージャーニーマップとかペルソナとか小難しい言葉で言っていることにかなり近い内容がとても平易に書かれている。もちろん著者の佐藤尚之さんご専門の広告やコミュニケーションの文脈ではあるが、UXに関わる人は本書「明日のプランニング」を読んでみるといいと思う。

  • マスベースも捨てたもんではないけど、広報に対象をしっかり把握しないと響かない。ファンベースの重要性を認識しつつも手間がかかり、速攻性がなく、結果が可視化しにくいのともあり認知されにくいのでは? でもいち早く取り入れたものが生き残るのではないかなぁ?

  • 「雑誌WIREDのウェブ記事によると、2010年、世界に流れる情報量はゼタバイトの世界に突入したらしい」という文章で始まるこの本は、私が読んだ新書の中では『ザ・プラットフォーム』以来のインパクトだった。つまり、私が知らなかった視点からのビューが描かれている。マーケティングを担当している同僚に聞いたら、それほど新しい話でもないようだが、それでも私にとって、ネット環境にまみれている人と、それ以前の生活を続けている人とで、マーケティング的なアプローチが違うということは、とても新しい視点だった。では、あなたがどうしても伝えたいその「情報」は、どうすれば相手に伝わるのか。

     このように「砂一時代の人(ネット環境にまみれている人)」と「砂一時代以前の人」ではプランニングを切り分けるべき!という話がこの本の前提条件なのだが、日本の人口の半分は、情報のシャワーを浴びている「砂一時代の人」だが、残り半分は、依然としてテレビなどの既存メディアから情報を得ている「砂一時代以前の人」たちだということも分かった。私はプランニングやコミュニケーションの仕事に携わっているわけではないが、ビジネスに参加している者の一人として、この本に書かれていることを常識として身につけておきたい。

  • 超オススメ

  • 国民の半分が情報”砂の一粒”時代以前の生活者で、彼らには従来「マスベース」でのプランニングで伝わる。
    もう半分の砂粒時代の生活者には友人知人を介したファンとのコミュニケーションをプランニングした「ファンベース」
    が必須。
    非常に示唆深い本。

  • ファンベースのプランニングの必要性を説いている。
    今回は事例がなかったが、十分プランニングの参考になる内容だった。

    また重要な情報として、以下があった。
    ネットを日常的に利用している国民としていない国民は半々だ。半分の国民は日常的に検索を利用しない。

    -----

    memo

    30
    2010年の1年間で、世界中の砂の数と同じ1ゼタバイトの情報が流れた。(中略)極端に言えば、こう言い換えてもいい。あなたが伝えたい情報は、生活者にとってはたった「砂の一粒」である。

    54
    まとめよう。
    ・情報“砂の一粒”時代
    ・仲間ごとの急激増
    ・超成熟市場
    ・メディアやツールの激増
    ・エンタメ過剰

    58
    「ネットを日常的に使っていない人」について(中略)主に都会で働いていて、ネットを空気みたいに使いこなしているマーケターたちは、彼らの存在を結果的に無視してきたし、いまでもあまり重要視していないように見える。

    63
    たとえば、「ネットを毎日利用しない人」は、約5670万人にものぼるのである。

    81
    ソーシャルゲームとかニュースアプリとかがなぜCMを流すのか不思議がる人もいるが、マイルドヤンキーを始め、砂一時代以前の生活者はCMを見てそれらを買っているのである。

    165
    つまり、長く愛用してくださっているファンこそを優遇するのだ。そして彼らから最強メディアである友人知人に1回になるメリットが伝わっていくように、優遇内容などをプランニングしていくのである。

    186
    (伝える側が)ファンに直接リーチするにはどうするか

    201
    ファンだってまったくコントロールできない。そうではなくて、「自然に言いたくなってくれる環境を作っていく」のである。

    230
    こうした接点においてすばらしい体験をすると、人はそれを友人知人に言いふらしたくなるし、ボクたちは彼らの言葉により、その企業や商品の印象を大きく変える。彼らのオーガニックな言葉こそ、新たなファンを作っていくのである。

    234
    共創(コ・クリエイション)

  • いま現在の情報環境を俯瞰し、マーケッター・プランナーの癖や常識、そもそもの視界・思考の狭さを課題提起し、タイトル通り「明日のプランニング」へつなげていく。

    大して難しいことは書いてないのだけど、確かにその通りだ、自分は無意識のうちにそうしていた、あるいはそうしていなかったと思わせるようなところが随所に散りばめられてる。

    東京に住んで、こういう仕事をしていると、日本国民全員が自分と同じスタイルであるかのような錯覚には確かに陥りがち。誰に対して商売をするのか、著者の言葉を借りると、笑顔にするのかは、もっと精緻に考える必要がある。

  • 広告がスルーされてしまうこの時代、どんなプランニングをしたらいいか。また、インターネット流行だが、まだまだ、マスも捨てておけないと。ファンベースとマスベースでのコミュニケーションプランニングの方法を説く。さとなおさんの本は、発見があり、説得力があり、勉強になる。

著者プロフィール

◉──株式会社ファンベースカンパニー創業者、取締役会長。大阪芸術大学客
員教授。助けあいジャパン代表。花火師。1961年東京都生まれ。
◉──㈱電通入社後、コピーライター、CM プランナー、ウェブ・ディレクタ
ーを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築す
る仕事に従事。2011年に独立し、㈱ツナグ設立。19年、㈱ファンベースカンパ
ニー設立。
◉──著書に『明日の広告』『明日のコミュニケーション』(アスキー新書)、
『明日のプランニング』(講談社現代新書)、『ファンベース』(ちくま新書)な
ど。最新刊は『ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ス
トーリー』(津田匡保氏と共著、日経BP)。

「2022年 『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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