刀の日本史 (講談社現代新書)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883801

作品紹介・あらすじ

「武器」ではなく「美術品」になった
世界でも類を見ない日本刀をめぐる歴史物語満載!

 空前の刀剣ブームが到来している。サービス開始後、ユーザーが半月で50万人を突破したオンラインゲーム「刀剣乱舞」の影響もあり、“名刀”を収蔵・展示した博物館・美術館には、連日、多数のファンが押しかけている。
 古来、日本人は刀剣を大切にし、また愛でてきた。英傑たちは好んで名刀を求め、作らせ、現代においても、刀剣自体が美術工芸品として、高価で取り引きされている。歴史的偉人と名刀にまつわるエピソードは、枚挙にいとまがない。

 本書は、東軍流十七代宗家、タイ捨流の免許皆伝として古流剣術を稽古し、真剣を実際に扱い、歴史学の分野においても、『日本武術・武道大事典』を編纂するなど、武術と刀剣との関わりを深く研究・理解してきた著者が、刀剣のおこり・発達、武人・文人に関するさまざまなエピソードを披瀝する類書なき新書である。

<主な内容>
・刀剣の殺傷率は一割にも満たなかった
・日本刀史上、最大の恩人は後鳥羽上皇だった!
・「剣豪将軍」の師・塚原卜伝が開いた鹿島新当流とは?
・日本刀はなぜ両手で持つのか?
・上杉謙信の名刀「竹俣兼光」はもともと農民が持っていた
・天下五剣「大包平」、「岡田切」を集めた刀剣マニア・織田信雄の生きざま
・織田信長が官兵衛に贈った「圧切長谷部」の因縁とは?
・加藤清正が虎退治した「槍」は花嫁道具だった!?
・名刀正宗で伊達政宗を斬った「傾奇者」とは?
・「切れ味の格付け」とはどんなものだろうか?
・佐々木小次郎の「物干竿」が敗れた理由
・日本人が大切にしてきた日本刀は、実のところ合戦で主力の武器となったことは、史上、一度もなかった

感想・レビュー・書評

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  • テレビでもおなじみの歴史家、加来耕三先生が武道家でもある視点から、刀を美術品として鑑賞するためではなく、歴史上一度も主要な武器とならなかったという日本刀の歴史や特徴が語られていて興味深い。専門用語が多いところは読みにくさを感じるが、歴史上の人物と名刀の由来の話が面白い。

  • 新書 KGS||756.6||Kak  「日本刀の魅力/かたな」

  • 「なぜ、日本では中国の武器が広まらなかったのか?」等、楽しく読ませて頂きました。

  • 日本の歴史を眺めつつそれに刀剣の歴史を絡めながら非常に示唆に富んだ内容が展開されていてとても勉強になった。

  • そうか、刀は武器としての役割は大きいものではなかったのか。

    「日本史における日本刀の役割」という視点で書かれているので面白い。

    時折はさまれるエピソードが楽しい。

    歴史好きならぜひ。

  • 独自解釈や思考が強い先生なのでまるっと鵜呑みにはできないが、
    刀の逸話が多く掲載されていたところを評価し、★4つ。

  • 幕末がなかった・・・

  • 日本における武器の歴史について概説。
    細かな刀一振りずつについてのエピソードはそれほど多くなく、著者の解明したい話題が明確でない。
    割と読みにくい文章で、半分くらい読んで挫折。

  • <目次>
    第1章  神話と考古学の刀剣
    第2章  日本刀の黎明期
    第3章  日本刀の誕生
    第4章  日本刀の真実
    終章   日本刀の宿命

    <内容>
    日本史を題材に日本刀を語る本。そのため私のように「日本刀」の基礎知識がないとちょっと辛い。刀の専門用語も漢字が難しいし…。何となくわかったのは、日本刀は東アジアでは最強だったこと。それは反りがあり、片刃であること。さらに日本刀は使う人の身長や手の長さ、手のひらの大きさ、などで作り直していること、などなど。私はまず、基礎知識の本を読んでみないといけないな…

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著者プロフィール

加来耕三(かく・こうぞう)
歴史家・作家。1958年大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科卒。同大学文学部研究員を経て、著述活動に入る。『歴史研究』編集委員、中小企業大学校の講師などを務め、テレビ・ラジオ番組の監修・出演など多方面に活躍している。
主な著書に、『天才光秀と覇王信長』(さくら舎)『日本史に学ぶ一流の気くばり』(クロスメディア・パブリッシング)『歴史の失敗学』(日経BP)『紙幣の日本史』(KADOKAWA)『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』(つちや書店)『利休と戦国武将 十五人の「利休七哲」』(淡交社)『1868 明治が始まった年への旅』(時事通信社)『西郷隆盛100の言葉』(潮出版社)『坂本龍馬の正体』(講談社+α文庫)『日本史は「嫉妬」でほぼ説明がつく』(方丈社)『刀の日本史』(講談社現代新書)ほか多数。監修に、『橋本左内 時代を先取りした男』(扶桑社)『日本武術・武道大事典』(勉誠出版)などがある。

「2020年 『歴史に学ぶ自己再生の理論[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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