本物の名湯ベスト100 (講談社現代新書)

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著者 : 石川理夫
  • 講談社 (2016年12月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884044

本物の名湯ベスト100 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • 温泉宿ではなく、温泉地としての評価をしようという点や、
    なるべく数値化して評価しようという姿勢は素晴らしいが、
    順位の理由が不明瞭な部分があるのが残念。
    また、観点ごとの順位が全体の順位にどう影響しているかも疑問が残った。

  • タイトルの"本物の"にルビが降ってある時点で著者の並々ならない意気込みが伝わってきますが、本書では既存の温泉セレクションに異を唱える著者が自身で設定した5つの指標(源泉、景観、歴史など)を軸に温泉地を対象としたランキングが収められています。
    幕間に挟まれた各コラムも目から鱗で、温泉のデータと著者の温泉愛に支えられた内容の濃さはまさしく「温泉ファン」から一歩進んだ「温泉マニア」向けと言えるでしょう。

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本物の名湯ベスト100 (講談社現代新書)の作品紹介

「名湯○○選」とか「名湯の宿ベスト○○」といった、名湯選びや広い意味での温泉ランキングをテーマにした書籍には、大きな問題点が三つあった。

 第一には、その多くが温泉地選びというよりは、温泉宿選びに偏っていたこと。
 温泉宿選びイコール温泉地選びではない。宿選びに終始する風潮をこれ以上蔓延させては、温泉地というもののトータルで奥深い魅力や歴史を重ねて培われた存在意義、ましてや〈名湯〉を理解するには決して至らない。

 二番目の問題は、温泉のセレクション本がいったい、どのような客観的な基準、説得力ある根拠をもって選んだのかわからないこと。名湯の宿選び本の類も、多くは選ぶ基準が明確ではない。著者の主観や嗜好、ときには当の宿とのつながりから選んでいるケースがある。

 三番目の問題は、選ばれた名湯(宿) と言うのに、それを裏付ける、肝心の温泉そのものにかかわる基本データすらきちんと記載されていないこと。説得力ある根拠、検証過程が示されていないのである。

 こうしたこれまでの問題点をふまえ、多くの読者、温泉ファンが納得して、温泉地選びの参考にしてもらえるような、温泉地を評価し、ランク付けするのに客観的な指標をまずきちんと明示した。

 そして同時に、温泉地全体にかかわる源泉数、すべての泉質、泉温、pH、総湧出量、湧出状況(自然湧出・掘削自噴・噴気造成・動力揚湯の各状況表示)の基本温泉データをできるだけ正確に調べた。

 具体的には、温泉地を評価する客観的な指標を、次のように五つ設定した。

 一 源泉そのものを評価する指標
 二 源泉の提供・利用状況を評価する指標
 三 温泉地の街並み景観・情緒を評価する指標
 四 温泉地の自然環境と周辺の観光・滞在ソフトを評価する指標
 五 温泉地の歴史・文化・もてなしを評価する指標

 本当の温泉ファンが納得するランキングを読み進めるうち、名湯はどこにあって、どんな効果・効能が見込まれ、どんな満足感が得られるかなどが、明確にわかってくるだろう。と同時に、「あの温泉にはこんな楽しみ方もあったのか」「次の休日には、この温泉に行って見ようかな」などと思いを巡らせられるだろう。

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