知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)

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著者 : 矢部宏治
  • 講談社 (2017年8月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884396

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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

  • 著者の本は初読。
    横田空域の存在は知っていたが、問題は航空管制権に止まらず、日米合同委員会の存在により米国サイドのシビリアンコントロールの喪失、日本サイドでの立憲民主主義の喪失にまで及んでいることを知り、衝撃を受けた。朝鮮戦争時の戦時体制が70年近くも続いているなんて…
    この本に書いてあることは著者の妄想ではなく、全て公文書の裏付けがある事実。まずはこの事実を国民全員が認識した上で、真っ当な独立国として日本がどう歩んで行くかを考えたい。

  • 日本の外交問題や政治問題がいつもアメリカの問題と連動しておかしくなっていく現状に疑問に感じ、その実態を調査した『日本はなぜ「基地」と「原発」をやめられないのか?』は話題になりました。著者はその後も調査を続け、一般人は読みもしなければ、存在すら知らない政治的な秘密文書をさらに詳しく調べて、それを非常に読みやすい形として発表しているのですが、その最新版です。

    日本のメディアが取り上げないような内容をなぜ彼が詳しく知っているのかといえば、アメリカの秘密文書が秘密期間を解かれて公表されており、それは誰でも見ることができるようになってきているからです。つまり日本のおかしな政治はこそこそと隠そうとする政治家に問うても埒があかないけれども、実はアメリカ側から知ることができる(ただし随分経ってからですが)ということ。

    私は著者の本は割と読むのですが、それは彼の考えの根拠となるものが、きちんと提示されていてしっかりしているからです。やみくもに政治を批判するのではなく、根拠がある。そして、それを分かりやすく砕いて書くことで、一般の人に広く伝えたいという気持ちが伝わってくるからです。

    内容としては相変わらず密約やら上層部のメモやらが出るわ出るわで、全く信用できない政治家すら可哀そうになってきます。それくらい米軍からの圧力と縛りの中でおかしな政治なっているんだなと、百歩譲って考えてしまいます。外交力が乏しいと言われ続けている日本ですが、これでは外交力を発揮できないでしょう(もし外交力があるとすれば)。

  • これまでのダイジェスト的なもの。
    なので特に目新しい記述はなかった。
    今回は資料を裏付けるものより、著者の意見を中心に構成した方が良かった気がする。

  • いつも疑問に思っていたことが少しわかったような気がする。

    なぜ戦後70年たっても巨大な米軍基地が日本中に存在するのか?広大な横田空域はなぜ誰も問題にしないのか?憲法9条の問題になぜ様々な人の意見が混乱しているのか?明晰な頭脳を持った多くの人々がわかりやすい説明をできないのか?
    検察も最高裁もなぜ不可解な行動をするのか?誰が日本の政治経済を動かしているのか?マスコミ報道はなぜ疑問に答える行動をしないのか?

  •  矢部さんは先に『日本はなぜ『戦争ができる国』になったのか』などの本を書いているから、ぼくはすぐに本書の内容がわかったが、それを知らなければ、わかりにくいタイトルである。サブタイトルは「隠された日本支配の構造」。これでもわからないかも知れない。本書は要するに、戦後の日本がアメリカの従属化にあることを丹念に調べて書いたものである。日本がアメリカの従属国であるという認識は今では常識になっているだろうが、ぼくはそれを孫崎享さんの『戦後史の正体』を読むまで知らなかった。ぼくは孫崎さんの本をいい本だと思ったが、陰謀史観ということで批判もされたらしい。同じように矢部さんもラジオなどで話すとUFの世界かという批判がくるそうだ。しかし、それはまさに平和ぼけした人間の言うことで、現に日本は戦後、正確には朝鮮戦争後一貫してアメリカの従属化におかれてきた。法的には数度の改訂を経た安保条約だが、実質には地域協定+密約が両国の陰の部分を担っているのである。アメリカ軍が憲法より上にあることは、最高裁判所が米軍基地を憲法になじまないものとした砂川裁判で確固たるものになった。日本はあたかもアメリカと相互の衛関係を築いているように錯覚しているが、それは日本の幻想で、有事には自衛隊はアメリカ軍に組み込まれてしまう。(現に朝鮮戦争では日本人の戦死があった)矢部さんが指摘するように、東京の横田基地を中心とする広い空域はアメリカ軍の管制下にあり、日本の飛行機はそこを避けて移動しなくてはいけないようになっている。沖縄などはすべてそうで、飛行機が沖縄へ近づくと海面近くを飛ぶのはなにも観光客に対するサービスではなく、上の領域を飛べないからなのである。いや、日本中がアメリカ軍が自由に使える空域になっているといっても過言ではない。だから、オスプレイはどこでも飛ぶことができる。日本とアメリカの関係はそういう関係なのである。しかし、他の国と比べると日本ほど従属度が高いところはないそうだ。沖縄知事が地域協定の見直しを何度も政府に訴えているが政府は無視したままである。先頃、安部さんがプーチンと会談し、今にも北方領土の一部が返ってくるような錯覚に人々はとらわれたが、そうなるとそこにアメリカが基地を置きたいと言ったとき日本としては断れない。だから、プーチンがふんというはずがないのである。日本国憲法は、当時の世界の理想を描いたものだった。軍隊をなくした日本はどうするか。それは国連軍に頼るしかない。アメリカの駐留は本来、日本の独立、サンフランシスコ条約の発効とともになくなるはずだったが、そこに朝鮮戦争が起き、アメリカは国連軍に代わる存在として日本に居残り、それが現在まで続いているのである。その結果、日本は戦力放棄をうたったはずなのに、アメリカに警察予備隊という軍隊を復活させられた。憲法第2条はここで崩壊した。今度の安保法で自衛隊がアメリカのお先棒を担いで戦場に出て行く確率はますます高まったと言える。

  • 前半はこれまで読んできだ本と重複していますが、後半は戦後日本がこの様な統治になった経緯がスッキリ整理されていて良かったです。

  • 横田空域 岩国空域 嘉手納空域
     飛行機が那覇空港に着陸する時、かなり前から低空飛行
    日本全土に低空飛行訓練ルートがある

    国土全土が治外法権下になっている

    米比軍事協定 1947 米軍が基地をおいていいのは23箇所だけ
    イラクアメリカ地位協定 2008 イラク国内の米軍はそこから国境を超えて周辺国を攻撃してはだめ

    毎月2回 日米行動委員会
    日本側から6人、アメリカ側から7人
    日本側が議長のとき外務省の施設内で、アメリカ側代表が議長のときは米軍基地内の会議室で

    地位協定=行政協定+密約

    裏マニュアル
     最高裁の部外秘資料
     検察の実務資料
     外務省 日米地位協定の考え方

    国際法の世界をみようとせず、ただ自分たちに都合のいい主観的な歴史だけを見て、これまで過ごしてきてしまった

    降伏文書の受け入れから、7年後の1952年4月に一応の独立を回復するまで、日本政府や昭和天皇が自分だけの判断にもとづいて、何か重要な文書を作成したり、発表したりすることなどまったくなかった

    日本国憲法の草案は、占領下で占領軍によって書かれた
    事実に基づかない主観的な議論には、いくらやっても着地点というものがないからです。

    日本国憲法は国連軍の存在を前提に、自国の武力も交戦権も放棄した

    私たちはできるだけ、「頭で思ったこと」ではなく、「調べたこと」を持ち寄って、重要な問題をみんなで話し合っていきましょう

    戦後日本 軍事面での占領状態が続く半分主権国家

    裁判権密約、基地権密約、指揮権密約
     戦争になったら、自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う

    軍隊の指揮権をあらかじめ他国が持っているとなると、これはなんの言い訳もできない完全な、「属国」ですので、絶対に公表できない

    日本の歪の根っこに会ったのは、「占領体制の継続」ではなく、それよりもっと悪い、「占領下の戦争協力体制の継続」だった

    悲しい現実ですが、事実はきちんと見たほうがいい。事実を知り、その全体像を解明するところからしか、事態を打開する方策は生まれてこない

    その国の未来を決めた重要な瞬間
    「戦後日本」の場合、それは間違いなく、朝鮮戦争が起こった1950年6月

    その複雑なパズルを解くためには、いま、すべての人が、すべてのポジショントークを一度やめて、遠く離れた場所(沖縄、福島、自衛隊の最前線)でおおきな矛盾に苦しむ人達の声に真摯に耳を傾け、あくまでも事実に基づいて、根本的な議論を行う時にきていると私は考えます。

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