知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)

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著者 : 矢部宏治
  • 講談社 (2017年8月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884396

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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • マンガ
    https://goo.gl/EZij2e

    1.日本の空は全て米軍に支配されている

    日本の首都圏の上空は米軍に支配されており、日本の航空機は米軍の許可がないとそこを跳ぶことが出来ない(横田空域)。しかし、この巨大空域について国内法の根拠はない。沖縄の嘉手納空域があるため、那覇空港へ着陸する飛行機は30キロ以上手前から高度300メートル以下で飛行しなければならない。
    航空法特例法第3項によれば、米軍機は航空法第6章の規定は適用しない。つまりどれだけ危険な飛行をしても構わない。

    2.日本の国土は全て米軍の治外法権下にある

    戦後70年以上たってもなお国土全体がある米軍に対して治外法権下にある。日本国の当局は所在地のいかんを問わず米軍の財産について捜索、差押え、または検証を行う権利を行使しない。

    3.日本に国境はない

    米国は米軍を日本国内およびその周辺に配備する権利を持っている。これにより米軍関係者は何のチェックもなしに横田基地から日本へ入国できる。

    日本は米軍に対して日本国内に基地を置く権利と、他国を攻撃する権利の両方を与えてしまっているので、「憲法9条にノーベル平和賞を」と言うのは現実離れした主張であることに気づかなければならない。

    米と日韓台は軍事的従属関係にある。

    4.国のトップは米軍+官僚である。占領中に出来た異常な会議体である日米合同委員会のメンバーは、米国側はほぼ軍人、日本側はエリート官僚。

    5.国家は密約と裏マニュアルで運営する。オモテの条文は変えても、その内容は以前と変わらないという密約。

    6.政府は憲法に縛られない。砂川裁判・最高裁判決の「日米安保条約のような高度な政治性を持つ問題は憲法判断しませーん」これが元凶で憲法が機能しなくなった。

    7.重要な文書は最初すべて英語で作成する。憲法9条のルーツは大西洋憲章。

    8.いったん戦争になったら自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う(指揮権密約)。

    9.占領中の関係をそのまま維持するかたちで、日本は独立後も国連軍の代わりの米軍に対して基地や兵力を提供することとした。これは日米安保の生みの親、ジョン・フォスター・ダレスのトリック。

    10.なぜ9条3項・加憲案はダメか。憲法9条は日米安保条約とセットで存在している。裏には基地権密約と指揮権密約があるため、憲法で自衛隊を容認してしまうとその先にあるのは米軍による日本の自衛隊の軍事利用体制の完成。

  • 著者の本は初読。
    横田空域の存在は知っていたが、問題は航空管制権に止まらず、日米合同委員会の存在により米国サイドのシビリアンコントロールの喪失、日本サイドでの立憲民主主義の喪失にまで及んでいることを知り、衝撃を受けた。朝鮮戦争時の戦時体制が70年近くも続いているなんて…
    この本に書いてあることは著者の妄想ではなく、全て公文書の裏付けがある事実。まずはこの事実を国民全員が認識した上で、真っ当な独立国として日本がどう歩んで行くかを考えたい。

  • 知人に借りました。日本における米軍の権力?について解説した本。
    衝撃的な内容だと思うが全く驚いていない自分がいる。

  • 請求記号:319.1/Yab
    資料ID:50088611
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • さもありなん、という本。多分本当だな。

  • なぜ日本はアメリカの半植民地のままなのかが分かりやすく解説されていた。ただ、どうしたらいいのかは全くの落第点。

  • 今日の書評は「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」矢部宏治著。在日米軍と日本国についての書籍です。

    まず、米軍基地はアメリカが日本中「どこでも作れる」ということを著者は主張する。たとえば、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と麻布にそれぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることである。

    また上記のようなことは、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方増補版」1983年11月)のなかに

    〇アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる
    〇日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難に場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定していない

    と言う見解が、明確に書かれている。つまり、日米安全保障条約をむすんでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省が認めているのだ。

    さらにこの話はもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上

    〇北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。

    したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。すなわち、ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまたゼロである、と筆者は主張する。

    日本の空で、日本の航空機が乗り入れていけない空域があります。たとえば、「横田空域」というものだ。

    横田空域は、東京都の西部にある米軍・横田基地が管理する空域だ。皆さんは「米軍基地は沖縄だけの問題でしょ?」と思われるかもしれないが、東京の場合、その境界を駅でいうと、上板橋駅、江古田駅、沼袋駅、中野駅、代田橋駅、等々力駅のはぼ上空を南北に走っている。

    この境界線の内側上空でなら、米軍はどんな軍事演習をするのも可能だし、日本政府からその許可を得る必要もない。2020年から横田基地に配属されることが決まっているオスプレイは、すでにこの空域内で頻繁に低空飛行訓練を行っているのだ。

    そして、私たちが本当に注意しなければならないのは「横田空域等の巨大な米軍の管理空域について、国内法の根拠はなにもない」という驚くべき事実である。(「日米地位協定の考え方 増補版」)

    その謎を解く手がかりは、もうひとつの重要な米軍管理空域だった沖縄の「嘉手納空域」(2010年に日本側に「返還」)を見ればわかる。

    嘉手納空域は沖縄本島の半径90キロメートル、上空6キロメートルに広がる空域である。つまり、嘉手納空域とはつまり沖縄本島の上空はすべて米軍に支配されていたという意味である。

    しかし「お前嘉手納空域は「返還」されたではないか?」と言う方もおられるであろうが、嘉手納空域に代わって新たに「米軍優先空域」が、ひそかに設定されていたのである。

    その名を「アライバル・セクター(着陸地域)」という。沖縄の場合、米軍・嘉手納基地を中心に、長さ108キロ、幅36キロ、高さ1200メートル(高度600メートルから1800メートルまで)の大きさを持つ空域である。

    これは、嘉手納基地や普天間基地に着陸する米軍機の安全を確保するという口実で、このような空域が、嘉手納空域の返還と同時に新たに設定されていた。

    私たち観光客が、いまだに那覇空港に到着するとき、危険な低空飛行をしなければならないのも、沖縄本島およびその周辺の上空は、高度600メートル以上のほぼ全域が、この巨大な米軍優先空域になっているからである。

    それでは横田空域などの本土の空はどうなのか?残念だが、私たちの眼には見えないだけで、本土でもやはり上空すべてが米軍に支配されている。

    日本の上空には8か所の「低空飛行訓練ルート」がある。2011年には、この訓練ルートで年間1500回以上の軍事演習が行われており、さらに翌2012年からはこの回数に、普天間基地に配備されたオスプレイの訓練回数が加わっている。

    しかも実際には、米軍機がこうした各地の訓練ルートにたどりつくまでには、日本中のいろいろな場所の上を飛んでいくわけだから、事実上、米軍機は日本の上空全体を自由に飛ぶことができるのだ。そして訓練ルートについたら、そこで低空飛行訓練をする。

    いったいなぜ、そんなことが可能なのか。その理由は、米軍は沖縄の上空に設定したような優先空域を、日本全土の上空にいつでもどこでも設定できる権利を持っているからである。

    「まさか」と思われるかもしれないが、これにも確かな根拠がある、国土交通省航空局に収録されている資料に、米軍が自分たちの軍事演習にあわせて「移動型アルトラブ」と呼ばれる、一定の幅と高度をもった立体的な「臨時専用空域」を日本全土の上空に次々と設定している事実がある。

    つまり「日本政府は、軍事演習をおこなう米軍機については、優先的に菅制権をあたえる」という、日本の国民は誰も知らない日米合同委員会での密約に基づくものなのだ。

    沖縄だけでなく、「日本の空」が戦後70年以上経ったいまでも、完全に米軍に支配されているということは、じつは日本の法律の条文にはっきり書かれている「事実」だからである。

    すなわち:航空法特例法 第3項
    「前項の航空機(=米軍機と国連軍機)については、航空法第6章の規定は(略)適用しない」

    ここで「航空法第6章」とは航空機の安全な運航について定めた法律だということだ。つまり、
    「離着陸する場所」
    「飛行禁止区域」
    「最低高度」
    「制限速度」
    「飛行系計画の通報と承認」
    など、航空機が安全に運行するための43ヵ条もの条文が、すべて米軍機には適用されないことになっている。

    要するに、もともと米軍機は日本の上空において、どれだけ危険な飛行をしてもいい、それは合法だということだ。

    この条文のもとで米軍は、1952年に選良が終わった後も変わらず日本の上空で、何の制約も受けずに飛ぶ権利を持ち続けた、そして、それから60年以上たった現在に至るまで、この条文はひと文字も変更されていない。

    これらも見ても1952年の「日本国独立」や1960年の「安保改定」が、いかに見せかけだったものか分かる。

    とここまで本書のさわりを書いたが、在日米軍と日本の関係を知るには、一般の日本人には未知の事実が詳述されている。興味を持った方はぜひ本書を手に取って欲しい。本ブログ以上に議論は本所ではもっともっと展開されていきます。

  • 知らないことだらけで、どんどん読み進められとても勉強になった。戦後史の本当の仕組みがやっとわかった。(なぜ基地がなくならないか、日本と米軍の関係など)
    記載内容は、全て根拠があるのでとても説得力があった。電子書籍で読んだので、通常の書籍もほしいと思ったが、売り切れており、驚いた。

  • 米軍に統治されている日本政府のあり様が解説されている。米軍占領下の朝鮮戦争体制が、アップデート(経済支援→+戦闘支援)されて再起動し始めた。

  • 政治分野の新書として高い評価を得ている新書、タイトルに惹かれて購入しました。著者が、鳩山内閣退陣・3・11東北大震災以降、約7年間にわたって考えてきた問題意識をまとめたものになっています。

    これまでも日米安保をめぐり主権者に知らされていない事実に関する本を詠んできましたが、存在する公文書等をもとに積み上げられた事実を紹介した内容に怖ろしさを感じました(特に政府でなくアメリカ軍との密約が大きな力をもち様々な判断が行われていること)。彼らが使っている論理を知り問題点をつかむことが必要ですね。指摘されているように、日本の将来を危うくしているこれらの体制(米軍による日本の軍事利用体制)から早期に転換させないといけないし、そのためには政治のありようが問われていると強く思いました。

    追記として〈なぜ「9条3項・加憲案」はダメなのか〉というタイムリーな指摘もあります。10月11日に発生した沖縄県東村高江での「米軍大型ヘリコプターCH53墜落」した問題なども、本書の指摘につながることです。意識されにくいですが、自分たちの生活と隣り合わせのこの構造を考える上で、ぜひ多くの方に読んでほしいと思います。

    お勧めします。

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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)の作品紹介

私たちの未来を脅かす「9つの掟」の正体、
最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」とは?

なぜ日本は米国の意向を「拒否」することができないのか?

3分で日本の深層がわかる四コマまんがつき!

みなさんは、世田谷区や中野区、杉並区の上空が
米軍に支配されていることをご存じですか?

あるいは、米軍に与えられた治外法権が
日本の国土全体に及んでいることを知っていますか?

「なにをバカなことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これらは公文書によって裏付けられた疑いようのない事実なのです。

じつは、私たちが暮らす「戦後日本」という国には、
国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない
「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めています。

そうした「ウラの掟」のほとんどは、
アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、
米軍と日本の官僚とのあいだで直接結ばれた、
占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。

3つの「裏マニュアル」ともいうべき
最高裁の「部外秘資料」、検察の「実務資料」、
外務省の「日米地位協定の考え方」を参照しながら、
日米合同委員会の実態と対米従属の根幹に迫り、
日本における「真の権力構造」を徹底解明します。

累計17万部を突破した
『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』
『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』の
著者が「戦後史の闇」に光をあてた、渾身の集大成!


◆本書のおもな内容◆
第1章 日本の空は、すべて米軍に支配されている
第2章 日本の国土は、すべて米軍の治外法権下にある
第3章 日本に国境はない
第4章 国のトップは「米軍+官僚」である
第5章 国家は密約と裏マニュアルで運営する
第6章 政府は憲法にしばられない
第7章 重要な文書は、最初すべて英語で作成する
第8章 自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う
第9章 アメリカは「国」ではなく、「国連」である
追記  なぜ「9条3項・加憲案」はダメなのか

知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)はこんな本です

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