- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062915038
作品紹介・あらすじ
ここのところ、訳の分からないバッシングが止まらない。
2016年4月の熊本地震のときは、ネット上で「不謹慎刈り」と呼ばれる一連のバッシングが起きた。タレントの紗栄子さんが義援金を寄付したことをインスタグラムで公表したところ、それがネットで批判された。寄付したことが批判されるなど、海外だったら考えられない。
このように近年、インターネットが普及した日本では、誰しもネットに容易にアクセスできるようになり、「一億総目くじら社会」になっている。いったいなぜ、こうなるのか?
それは、日本ではどんなところでも、津々浦々にわたって「世間」が支配しているからである。「世間」のルールに反するような行為は、仮にそれが正しいことであっても批判を受け、バッシングされ、ブログが炎上することになる。
この「世間」は、外国には存在しない日本独特のもの――「1億総目くじら社会」を軽々と生き抜くヒントを!
感想・レビュー・書評
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現在、日本では年間約22,000人の自殺者がいる。この数は殺人事件の3,000人、交通事故死の4,000人をはるかに凌駕する。国際比較でもイギリスの3倍、アメリカ・ドイツの2倍と突出して多い。欧米では倒産や破産は契約違反行為にすぎないが、日本では世間から排除されるという事態にたちいたることになる。日本人はこれを極端に恐れる。借金が返せなければ自己破産すればいいだけなのに自殺にまで追い込まれてしまう。海外にはない世間といった考え方が自殺者を生んでいる。とりわけ1990年以降は、世間の概念はより厳しく強化され、積極的に他人のあら探しをする目くじら社会へと変遷してきている。めくじら社会は、ストレスによる依存症の有病率と自殺率を増嵩させる。目くじら社会は、その有りかたそのものを見直さなければならない時期にきている。時には雁字搦めの世間に水を差す、そんな勇気も必要になってくる。社会が生きやすいマイルドなものになっていくためには、一人ひとりが小さな勇気をもって世間に向き合っていくことが求められている。
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①「いろんな人がいても良い」
②「なんであいつだけが」じゃなく「人は人。自分は自分」
③職場で「共感過剰シンドローム」に陥るな
④お互い過剰な心理的負担にならないよう「お返し」はほどほどに
⑤「呪術性」にこだわるな
⑥「いえ」意識に囚われるな。子どもに対する「親の責任」を過剰に考えるな