成熟する江戸 日本の歴史17 (講談社学術文庫)

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著者 : 吉田伸之
  • 講談社 (2009年11月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062919173

成熟する江戸 日本の歴史17 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「通史」は、「国家レベルの政治史」を中軸でなければならないのだろうか、という提言。筆者は吉田伸之氏。本書は「政治史的通史」ではなく、「社会の全体史」を目指している。
    これは、塚田孝「社会集団をめぐって」(「近世日本身分制の研究」所収)で提起された、社会構造分析の方法論であるとのこと。近世社会は、さまざまな身分によって形成された社会集団の重層と複合によって全体社会が構成されているという指摘。

    とはいえ、ざっと中央の政治史にも紙面を割いてはいるのだが、それよりも、社会を構成している集団の解説の方が何十倍も濃厚で魅力的。
    以下、気になったくだり。
    ・三井越後屋の、江戸での発展。
    京都の井筒屋で、妖怪封じの儀式。享保17年(1732)6月4日から6日まで。依頼者は三井越後屋の当主八郎右衛門高房。祈祷者は、吉田神社の神官鈴鹿氏。
    井筒屋は、もともと三井越後屋の地主だったが、のちに三井が土地も店舗も買い取った。
    ・乞食、願人坊主、乞胸、宮地芝居、香具師、寄席、女浄瑠璃(文化年間より。天保の改革で弾圧)。このへん超面白い。
    ・魚市場、野菜市場。行商人たち。

  • 18世紀、社会的成熟をとげた「江戸」。それは豪商などが君臨する上層から貧しい乞食=勧進層や芸能者が身分的周縁を形作った最下層まで、様々な階層が溶け合う小宇宙たる大都市だった。そのさまを現代に伝える絢爛絵巻の内実とは何か。また、人々の営みやネットワークとはどのようなものか。前近代の達成である成熟の諸相をミクロの視点から描き出す。

  • 三井越後屋を中心に、江戸時代中期のビジネスについて敷衍しています
    この時代の経済について理解を深めたくば、外せない一冊となるでしょう

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成熟する江戸 日本の歴史17 (講談社学術文庫)の作品紹介

十八世紀、社会的成熟をとげた「江戸」。それは豪商などが君臨する上層から貧しい乞食=勧進層や芸能者が身分的周縁を形作った最下層まで、様々な階層が溶け合う小宇宙たる大都市だった。そのさまを現代に伝える絢爛絵巻の内実とは何か。また、人々の営みやネットワークとはどのようなものか。前近代の達成である成熟の諸相をミクロの視点から描き出す。

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