古代ポンペイの日常生活 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 116
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062919869

作品紹介・あらすじ

紀元七九年、ヴェスヴィオ山大噴火によって埋もれたポンペイ。剣闘士の死闘に熱狂した闘技場、人口一万の町に百二十軒もあった居酒屋、優雅な邸宅、娼家の小部屋…その壁や柱に、愛を語らい性を謳歌し、選挙で友を応援して商売敵を罵倒する「落書き」が残されていた。集大成された文字史料の解読から、古代ローマ人の生活風景を鮮やかに再現する。

感想・レビュー・書評

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  • タイムカプセルとなったポンペイに遺された落書きや広告から、当時の人々の暮らしぶりを垣間見る。1万点ほど残存する史料の中から取捨選択して、解説と分析を加え紹介。それら生の声は史書にはない真実味があり、くだらない落書きほどリアリティが伝わってきて、2,000年前の世界が身近に感じられる。勿論落書きだけでなく、ポンペイ滅亡の経緯、遺跡の発掘の歴史、当時の世相や街の概要などにも触れられており、ポンペイに関する一般知識も得られる一冊。

  • ポンペイに残された様々な落書きから、当時の市民の生活のあり方を探る。現代のネット掲示板のようにあちらこちらに雑多なことを記していた市民たちは、今の大衆と変わらない。

  • 新書文庫

  • 4つ星をつけましたが、個人的な感情としては、
    ヾ(*´∀`*)ノ゛キャッキャッ
    っという感じでしょうか。楽しめました。
    物語を語るがごとく活劇的、それでいて説明文でもある文章で、素直に頭のなかに当時のポンペイの情景を思い描くことが出来ました。
    難しいことは全く言っておらず、中には笑いを誘う描写もありました。そういうわけで、歴史を楽しもうとされる方向けの本なのでしょう。

    ポンペイといえば、当時の人々の声ともいうべき「ポンペイの落書き」で有名ですが、この本はそれを主に取り上げていました。落書きの中から日常生活を描写していくイメージ。

    「深夜飲酒族」「朝寝坊族」「リア充爆発しろ(超意訳)」の話で盛り上がりながら、それが段々歴史の中の識字率の話になっていくというような深くて面白みがある構成になっているので、笑いながら尚且真剣に人間の「リテラシー」というモノを考えることができます。

  • 私が知りたい日常生活とはちょっと違う視点から書かれていて、期待はずれだったかも。

  • これは期待していたが、完全に題名のミスだね。私は、イタリアに行き、エルコラーノ遺跡に行って感動したが、その生活を語ってくれているのかとおもったら、単に「落書き」の説明書であった。また文章の重複が多すぎる。まっとうに遂行したら、1/3程度の厚さの本だろう。

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著者プロフィール

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

「2020年 『衝突と共存の地中海世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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