地図から読む歴史 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062921084

作品紹介・あらすじ

過去の景観の残片は、さまざまな形で地図に姿を留めている。地名や地形、道路、寺社などの位置関係と実地の検分から、そこに生きた人々の「地表経営」とその意図を解明する"歴史地理学"の楽しみ。聖武天皇の都・恭仁京の全貌、信長の域地選定基準、江戸建設と富士山の関係など、通常の歴史学ではアプローチできない日本史の側面に新たな光をあてる。

感想・レビュー・書評

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  •  古地図を元にして歴史を研究する本、という感じでしょうか。地名や道の有様などを史料として昔の都市の様子や、都市づくりのプランがどんなものだったかなどを考えていく。
     こうした視点の本になかなか出会えないので面白かった。

     底本・「景観から歴史を読む -地図を解く楽しみ」 日本放送出版協会 1998年

  • ブラタモリを飽きずに見られるならと思い読む。
    都ができた頃から戦国〜江戸と、地図から歴史を紐解いていく。さらには土地の名称や読み方、溜池や市内道路の呼び名などまで様々な話も。
    学術的な裏付けとともに説明される様子は、歴史側からも地理側からも興味深いストーリーで読んでいて楽しい。

  •  いったいどうしてこのような地名が付いたのか、古道はどのあたりを通っていたのか、そしてどうしてそのことがわかるのか、ということを解説してくれている。楽しい読み物ではなくて、おそらくは古代の歴史をしらべる作業はすべてそうなのだろうが、地味である。そして自分の地元のことであればもう少し興味を持って読めるのかもしれないが、あまりなじみのない地方こととなるといまいち実感もわきにくい。歴史を調べるというのはこういうことなんだ、という雰囲気を知るのにはいいと思うが、とにかくまじめな固い本。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/740837

  • 地名の由来はその土地の歴史が詰まっていて、知的好奇心を刺激する。
    なぜそんな読み方なのかとか、理由を知るとその土地の見え方も変わってくる。
    自分の住んでいるところとか、身近な所をまず深掘りしたくなる。

  • 地図を読む事が楽しくなる内容だった。
    特にNHKの『ブラタモリ』を楽しく視れた人なら確実に楽しめると思う。
    [more]
    自分としては特に楽しく読めたのが戦国時代を代表する大名である信長、秀吉、家康の築城や街づくりから当時の状況が浮かび上がってくるのが面白い。また、三者三様の考え方が伺えた。
    また、最後の道に関する解説は普段から聞き馴染んでいる『通り』、『筋』が特別な物に見えてきて大変に面白かった。

  • 多分再読。すべてを理解できたわけでもないが、なるほどという感じ。

  • 地形地図から歴史を読み解く。面白いが、どうしても西日本中心なので土地勘がなくイメージがわきづらい。

  • 史実では無く地形から歴史を考察する観点が新鮮。
    特に秀吉の築城地の狙いに対する考察は興味深い。

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著者プロフィール

(あしかが けんりょう)
1936年北海道生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。京都大学教授。文学博士。1999年没。おもな著書に,『中近世都市の歴史地理』『日本古代地理研究』『京都歴史アトラス』『考証・日本古代の空間』『地理から見た信長・秀吉・家康の戦略』ほか。

「2012年 『地図から読む歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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