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- Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062921305
作品紹介・あらすじ
分析哲学の学統から頭角を現しながら、ハイデガーを愛好し、「文化系左翼」批判とリベラリズムの擁護を謳う、「稀代のソフィスト」にしてアイロニスト。この知的巨人は、いかなる理路で「基礎」としての哲学の終焉を告げたのか。変幻自在で挑発的な言辞を丹念に腑分けし、その背後にある思考を体系的に読み解く。ローティの真価は、ここに明らかとなる。
感想・レビュー・書評
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ローティの哲学や政治についての見解を、ロールズとの対比や、ローティが攻撃するフーコーやデリダ、及びその追随者たちの主張と対比させながら、体系的に再構成している。徹底的なプラグマティズムを実践し、ハイデガーを娯楽として享受しながらその政治的愚昧さを非難するローティの態度が、政治的実践と哲学的見解をどうしても一致させたい「プラトニスト」に対する批判としてとてつもなく根本的であることを、歯切れのよい筆致で丁寧に描き出していると思える。大陸系の哲学の価値を信じる人にはぜひ読んでもらいたい一冊。
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