神曲 地獄篇 (講談社学術文庫)

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制作 : 原 基晶 
  • 講談社 (2014年6月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062922425

神曲 地獄篇 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 念願のダンテの『神曲』を読んだ。
    まだ「地獄篇」・「煉獄篇」・「天国篇」の全3篇の内「地獄篇」の1篇だけだが独特な世界観に惹き込まれた。
    冒頭でダンテが暗い森の中で目を覚ます場面は特に不吉な予感を感じた時の悍ましさに身体が包まれた。
    長いので途中から集中力が散漫になってしまった。
    注釈と解説が充実しているので満足感は得られるが膨大な内容量が読む気力を次第に減退させて行く。
    しかし注釈がなければ更に読む気力が失せていたと予想されるので精彩に注を付している点は非常に有り難い。
    また注記でも理解できない己の教養の無さを恥じた。

  • 有名な作品ではあるが、なんとなくとっつきにくい感じがしていままで食指が動いていなかった。じっさいに読んでみると、さすがに註釈も多く必要で、けっして読みやすいというわけではなかったが、筋書じたいはそこまで複雑ではなく、主人公とその案内人が地獄に行き、地獄の様子を見たり、罪人からその生前の罪状について直接告白を受けたりしながら各巣窟を進んでゆき、その最深部に辿り着くまでを描いたものとなっており、現在の社会派サスペンス作品のほうが、よほど構図としては難しいかもしれない。また、当然のことながらキリスト教の価値観――しかも12世紀当時――をもとに書かれているため、そのあたりを理解する難しさもあるが、当時の悪は現在でも悪であるものが大半で、そういう普遍性もじゅうぶんに感じられ、わりと身近に感じながら興味をもって罪人たちの様子や告白を読み進めることもできる。慣れないため読了には時間がかかってしまったが、ある程度のおもしろさがあることも理解したため、以後『煉獄篇』『天国篇』と連なってゆくが、そちらにかんしても順次読んでゆこうと思う。目標は、3篇とも年内に読み終えることである。

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神曲 地獄篇 (講談社学術文庫)の作品紹介

イタリアの生んだ最高の詩人ダンテが14世紀初めに著した『神曲』は「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3篇からなり、さらに各篇は33歌からなりますが、「地獄篇」冒頭に置かれた三篇の全体の序歌を加えれば、合計100歌となります。詩型は三行一連で全体では1万4233行におよび、文学、美術、現実の政治等に多大な影響を与えた、キリスト教文学の最高峰とされる叙事詩です。
主題は生身の存在であるダンテが、地獄、煉獄、天国の三界、すなわち彼岸の世界を遍歴した末に、ついには神との出会いを果たすというところにあり、歴史的事実を死後の世界に投影した詩を通じて、人類に正しい道を指し示そうとした作品です。
『神曲』には主だったものだけを挙げても、すでに山川丙三郎(岩波書店)、平川祐弘(河出書房)、寿岳文章(集英社)らによる邦訳がありますが、あるものは翻訳の底本が不分明であったり、訳文が現代の読者には難解すぎたり、文章の流れに重きを置きすぎるがために原典に忠実でなかったり、キリスト教世界を描くのに仏教用語を多用して違和感を与えたりと、それぞれに難点がある。これらを克服するために、本訳ではテクストの安定性や信頼性で評価の高いペトロツキ版(1968年刊)を訳出の軸として、原典に忠実でありながら、平明な表現を心がけました。加えて読者の便宜を考慮し、訳注は可能な限り、当該の見開き内に収めました。訳注、各歌解説には、世界的ダンテ学者として名高い故ジョルジョ・パドアンに師事した訳者、『神曲』研究の最先端の成果を盛り込んでいます。
ダンテ『神曲』の訳本の決定版です。

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