光る牙 (講談社文庫)

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著者 : 吉村龍一
  • 講談社 (2015年3月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930628

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光る牙 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 〇恐怖の山登り、表紙が読者に襲いかかる
    道庁森林事務所日高支所に所属する孝也は、大先輩の山崎と共にいつも活動している。行方不明者でカメラマンの渡辺やエゾシカがずたずたに「喰われている」のを見てヒグマ(羆)による食害事件だと気づいた二人は、他の面々と捜索を開始し羆を仕留めるも、カメラマンを食ったのは別のもっと大きい個体ではないかと疑いを持つ。そして後日山で羆に遭遇したという道議から、それを裏付ける証言を得るが…

    次々と見つかる死体や襲われる人々。大きさしかわからない、得体のしれない相手に立ち向かおうとする恐怖感はビシバシと伝わってくる。自分たちは生きて帰れるだろうか。いくら山を知っているとは言え、冬山では羆の方が一枚も二枚もきっと上手だ。
    そんな孝也の心配は、現実のものとなる。
    ラストは畳みかけるように、山崎との別れ。そして、白羆との邂逅。
    表紙にあるような羆が襲ってくると考えると、とても正気ではいられない。誰もがこの小説から逃げ出したくなるが、主人公たちの行く末を見届けたくなり、イッキ読みだろう!

  • 2017年4月19日読了

  • 北海道・日高山脈。玄冬の山に単身分け入ったカメラマンが無惨な遺体となって発見される。息詰まるサスペンスさながらのプロローグ。やがて、これは殺人ではなく食害事件だと断定される。襲撃したのは冬眠しそこなった羆(ヒグマ)。その羆は駆除隊により仕留められ一件落着と思いきや、新たな羆による被害者が現れる。再び山へと向かい、最強の野生動物「羆」との壮絶な死闘を描く・・・。

    短いセンテンス、効果的な体言止めがスピード感あふれる文体を生み、濃厚な自然を活写していく。山、雪、雨、生きとし生けるものへの畏怖の念を感じずにはいられない一気読み必至の冒険小説。

    先日「羆嵐<吉村昭著>」読んで以降、羆、狼・・・、獰猛かつ孤高の動物が主役の冒険小説に興味が向かっている。

  • まず北海道日高の雄大で幻想的な情景描写が素晴らしい。止め足、下り熊、背擦り、止め糞、上り熊等のクマ四十八手を駆使するバケモノ羆がベテランと若手の森林保護官2名と壮絶な死闘を繰り広げる。武器、車、道具の説明や運転テク含めたアクションの描写がマニアックで何だかとてもスタイリッシュ。途中、渋いベテラン保護官が相棒の若手をタカと呼び出した辺りから、もう2人共グラサンを掛けた『あのコンビ』にしか見えなくなってしまった。『あんけーないね』と言いたいとこだが思ったものはしょうがない。ラストは有りがちな展開で終焉するが全体的に読み易く楽しめた。

  • ラッシュフィルム観てるみたいな荒削りの小説だが、その荒削りさが気を吐く元気さを飾っていて、思ってたより面白い仕上がりになっている。これメッケもんやったかも。

    こないだ読んだ「約束の地」という小説に、設定も登場人物も展開も非常に似ているし、「約束の地」の方が読み応えも文章のこなれ方も上なんだけど、荒っぽさやリズムの力強さ、冗長じゃないすっきり味わいなんかは、こっちに軍配が上がる。総合評価ならそこそこエエ勝負じゃないかと思う。

    動物好きには少々アレだし、出てくる蘊蓄にも少々眉つばな内容があるけれど、手に汗握って「あぁ、楽しかった」で済ませるアクション小説読みたいならお勧めです。

  • 単行本で読んでいたが、文庫化されたので再読。再読しても、なお面白い。北海道の大自然を舞台にした傑作冒険小説。

    森林保護官の山崎と樋口は冬山で、夕食カメラマンの渡辺の惨殺死体を発見する。渡辺を殺害したのは、日本最大の猛獣、羆であった。

    僅か230ページあまりの作品であるが、内容はかなり濃厚で、北海道の厳しい大自然、息詰まる羆との死闘が迫力を持って描かれる。数ある羆小説の中でも上位に入る傑作。

    解説は、角田光代。

  • 一気読み
    ヒリヒリした緊張感が続く
    ただ細部が読み返してもイマイチ理解できず、すごくもったいない
    映像化したら怖いだろうなー

  • 獣害?食害?小説。北海道の森林保護管VS羆。羆か本当にホッキョククマかなんて思ったけどなるほど劣性遺伝子の結果かもしれないとはなんとも。
    最期に残る存在に向けて、斜め上行かない(大事)スピリチュアルな思いは壮大でかっこいいと思った。
    飯食いながらだとウッとなるほどの匂い立つ描写。サックサク読み進められた。
    狩猟銃に関する知識や、車の知識、特に山岳地帯、豪雪地帯での車の装備について知ってたらもっと楽しめたんだろうなあと思う。知っている人が羨ましい。
    頑張る四駆に泣けてくるぜ。

  • 「光る牙」巨大羆が襲いくる恐怖、北海道の自然の驚異を相手にする森林保護官…
    http://youyou-bookmovie.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21-1

  • 何気なくジャケ買いしたのだけれど、これが予想外に面白かった。そして、予想外に文章が巧みな作家さんだった。
    北海道日高山脈に出没した白い羆(ひぐま)と、それに対峙する森林保安員のお話なわけだが、単なるパニック物ではなく、決して犯してはいけない神聖な領域というものが確固として存在すること、それをないがしろにする人間たちの驕りと愚かさ、を見事に描き出している。
    張り詰めた緊張感、ノンストップの緊迫感、見えない相手の圧迫感、羆の怒りと悲しみ。
    細かな描写で多少わかりづらい箇所はあるものの、始まりから終わりまで、圧倒的なディテールの細かさで物語りは裏打ちされる。
    ぐいぐい引き込まれた。傑作だと思います。

  • 厳冬の北海道、消息を絶ったカメラマン捜索のため、若き森林保護官はスキーを履き山中へ向かう。カメラマンは無残な遺体で発見され、手負いの羆は銃殺される。しかし、噛み痕はその羆のものより遥かに巨大だった。最強の野生動物「羆」との壮絶な死闘を描く、元自衛官の、期待の大型新人による傑作山岳小説。

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光る牙 (講談社文庫)の作品紹介

厳冬の北海道、消息を絶ったカメラマン捜索のため、若き森林保護官はスキーを履き、険しい山中へ向かう。カメラマンは無残な遺体で発見され、手負いの羆は銃殺され事件は一件落着したかに見えた。しかし、噛み跡はその羆のものより遙かに巨大だった。最強の野生動物「羆」との壮絶な死闘を描く、元自衛隊の、期待の大型新人による傑作山岳小説。

はかりしれない自然への畏怖の念。血が騒ぎます。胸をうちます。冒険小説ファンは必読。驚くぞ。読むべし!―池上冬樹(文芸評論家)

生きとし生けるものすべてへの畏敬の念が静かに満ちている。―角田光代(作家)

むせかえるような自然と獣の匂い、五感の全てを刺激する傑作。―さわや書店フェザン店 松本大介

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