奇面館の殺人(上) (講談社文庫)

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著者 : 綾辻行人
  • 講談社 (2015年4月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062930833

奇面館の殺人(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 久しぶり感がある、綾辻行人の正統派本格ミステリ。雰囲気はあまり暗くない、ここがポイントか。

  •  推理作家・鹿谷門実は、自分とよく似た顔つき、体形の怪奇・幻想系の作家・日向から奇妙な頼みごとをされる。それは、奇面館で行われる集いに、体調の悪い自分の代打として参加してほしいというものだった。そこでは、参加者全員が仮面をかぶって過ごさなければいけないらしい。

     奇面館が中村青司の建築物と知った鹿谷は、日向の依頼を受け集いに参加するも、吹雪で館は孤立。そして首と指を切り落とされた死体が館の主人の部屋で見つかり、集いの参加者たちは、何者かによって鍵のかかる仮面をつけられてしまい…

     古今東西、ミステリと首なし死体は切っても切れない関係ですが、今回はなんと容疑者全員が仮面をかぶっていて、死体どころか、容疑者の顔もある意味では”ない”状態です。

     こうなると、ミステリファンは被害者は本当に館の主人なのか、だとか、主人は招待客の誰かと入れ替わっているのではないか、だとか色々考えるに違いありません。

     かく言う自分もその一人なわけで、ここからどう展開するのか、楽しみです。

     綾辻さん流のサプライズも気になるところですが、犯人の切断目的や、仮面を被せたわけなどがロジカルに解かれることにも期待しつつ、下巻に進もうと思います。

  • 豪邸に豪雪
    館シリーズにとっておきな状況で起こる殺人事件
    誰が主人を殺したのか
    とても面白い作品です
    鹿谷さんの奮闘をお楽しみください

  • 最後の三叉路の謎かけのオチがおもしろい。やっぱり綾辻さんって、社会学ってより心理学なひと。本作は、摩訶不思議な出来事をロジカルに解体していくところが、むしろオーソドックスなミステリ小説だなあと思った。初期の館シリーズのほうが、奇抜というか斬新だったなあと。

  • 〇 概要
     鬼面館の主人「影山逸史」が主催する奇妙な集いに,6人の客が招かれる。季節外れの大雪で館は孤立。そして,頭部と両手の指が消えた死体が発見される。関係者の大半は,鍵の掛かった仮面を被らされて素顔が見えない。前代未聞の状況の中,探偵鹿谷門実が真相を解き明かす。

    〇 総合評価 ★★★★☆
     よくも悪くも綾辻行人らしい作品。登場人物が全員「影山逸史」だったことが分かるシーンはインパクト抜群だし,2代目と3代目の「影山逸史」を混同させる叙述トリックもさすが。作中の殺人の「死体の首を切った」意味が,死体の首がつけてた仮面が,館の秘密の通路を開くためのカギだったという点も独創的と言える。半面,登場人物に仮面を被らせた動機や,死体の爪を切り,ぐしゃぐしゃにした理由が,「被害者から抵抗を受けた跡を隠すため」というのは平凡。そもそも,上下巻合わせて700ページ近い作品にするほどのアイデアでもない。この半分くらいの長さで書き上げれば,中盤の中だるみもなく,なかなかの傑作に仕上がっていたと思う。週刊の漫画雑誌の作品みたいなもので,評価が定まっていない作家であれば,この作品は途中で投げ出されないようなスピーディな展開の作品になっていただろう。綾辻行人の館シリーズであれば,固定ファンもいるし,このワンアイデアでどこまで引き延ばせるか…という視点で描かれたと思える。つまらない作品ではないし,久しぶりにミステリを読んで驚くことができた点は素直に評価したい。★4で。

    〇 サプライズ ★★★★★
     この作品の最大のポイントは,「影山逸史」が主催する奇妙な集いに招待された6人の客が,いずれも「影山逸史」だったという点。この点が,現在の鬼面館の主人である「影山逸史」と,2代目の鬼面館の主人である「影山逸史」を混同させるというプロットにつながっている。正直,何かおかしいとは思っていたが,6人の登場人物が,いずれも「影山逸史」という名前だったというところまでは考えが及ばず,この点は素直に驚くことができた。本格ミステリとは意外性だけが魅力とは思えないが,やはり,小説を読んでびっくりするという経験は面白い。★5で。

    〇 熱中度 ★★☆☆☆
     冗長である。殺人事件は1件しか起こらず,発生するのは第7章。上巻の200ページを過ぎたところである。そこから,丹念といえば聞こえがいいが,だらだらと捜査が続くことになる。解決編も,死体の頭を切断したのはなぜか,死体の指を切断し,ぐちゃぐちゃにしたのはなぜか,全ての客に仮面を被せ,鍵を閉めたのはなぜかといった謎ときがだらだらと続けられる。登場人物が全て「影山逸史」という名前だったことが分かるシーンのサプライズはさすがだが,もう少し短く,コンパクトにまとめることができたと思う。熱中度はそれほど高くない。

    〇 キャラクター ★★☆☆☆
     探偵役の鹿谷門実を始めとし,鬼面館の主人である影山逸史に招待された客,創馬社長,マジシャンの忍田天空,建築家のミカエル,降木矢算哲の生まれ変わりという男,元刑事のヤマさんは,それなりには個性的である。しかし,全員の名前が影山逸史であるということを伏せようとしたことと,創馬社長が2代目の鬼面館の主人であり,真犯人だったことを伏せるという制約から,個々のキャラクターは十分に描かれていない。使用人の長宗我部,鬼丸,新月も,いかにもミステリの使用人というステレオタイプ。やや新月が,格闘家であるという個性があるが,これもプロットを成立させるための設定に過ぎない。キャラクター性は低い。

    〇 読後感 ★★★☆☆
     この作品は,登場人物が全て「影山逸史」だったという事実に驚くためだけの作品であり,読後感はよくも悪くもない。一応,2代目の鬼面館の主人だった創馬社長のトラウマなども描かれている... 続きを読む

  • ■登場人物全員の“顔”が見えない!?異様きわまりない状況下で幕を開ける、世にも奇怪な殺人劇!

    奇面館主人・影山逸史が主催する奇妙な集い。招待された客人たちは全員、館に伝わる“鍵の掛かる仮面”で顔を隠さねばならないのだ。季節外れの大雪で館が孤立する中、“奇面の間”で勃発する血みどろの惨劇。発見された死体からは何故か、頭部と両手の指が消えていた!大人気「館」シリーズ、待望の最新作。

  • 鹿谷門実の前に差し出された1通の招待状。
    それは、あの中村青司が設計した館のひとつ「奇面館」で行われる、ある集まりの招待状だった。
    本来の出席者の代理で、身分を偽り、その集まりに出席した鹿谷を待っていたのは.......?

    2016年7月14日読了。
    たぶん、一度読んでると思うんですよね。
    ですが、このシリーズはどれを読んだか分からなくなってしまうのです。それに、何度読んでも面白い。
    後半でトリックの半分を思い出しましたが、それでも楽しめてしまいました。

  • 【図書館本】個人的には久しぶりの館シリーズ。十角館、迷路館、時計館に続いて4作目になりますが、安定感はさすがで取っ掛かりでは一番好きかな。年のせいか××仮面と登場人物の関連性が覚えにくい。ここも間取り図と一緒に載せておいて欲しい。とにかく早く下巻が読みたい。

  • 奇面館に招待される者はみな、主人に指定された仮面を装着して過ごすことを強要される。また、主人も仮面をつけたまま過ごす。という特異な空間で起こる殺人事件。被害者は頭部がない状態で発見され、手の指が10本とも切断されている。よくある「顔のない死体」かと思って読み進めると、とんでもない理由が待っている。

  • この館シリーズなのですが、だんだん読むのが面倒になって来ました。この本は買ったのですが、もう図書館で借りて読む方がいいかもと思います。
    今回の設定もトリックもあっと驚くようなものでもないですし。文章は相変わらずうまいのですがね。

  • 元がノベルスだということを知らない状態で読んだのだが、やはりライトノベルのような、良い意味でさくさく読めるような作品だった。主人公の語り口が好き。

  • 今月の2冊目。今年の4冊目。

    1ヶ月に5冊のペースで行きたい。久しぶりの館シリーズ。安定した面白さでした。暗黒館のように大長編ではないので、少し安心しました。適度にヒントが出ているので、推理していて楽しい感じでした。

  • 中村青司が設計した奇面館の主人影山逸史は、年に一度、数人を招待している。鹿谷門実は自分に外見がそっくりで年齢も同じである日向という小説家の代わりに、その宴会に行くことに。しかも、参加すると多額の報酬が支払われるという。そこには、たくさんの仮面があり、全員主人と会う際には仮面をつけなければいけない。一体どういう事情なのか?そしてそこで何が起こるのか?

    館シリーズの過去の巻の話などが出てきますが、十角館以外はだいぶ前に読んだきりなのでまったく覚えていないという…笑 下巻読んだら前までの巻を読み返したい。

  • 2016年2月4日読了。
    2016年55冊目。

  • 2016年5冊目。
    久々の館シリーズだけにワクワクしながら読む。ありがちな雪山の山荘のシチュエーションでも今回はまた特殊な状況。
    誰がどの仮面かを把握しながら読み進めた。一体あの遺体は誰なのか。犯人は誰なのか。下巻も一気に読んじゃいそう。

  • 久しぶりの館シリーズ。気になるところには付箋を付けたい。

  • かなり特殊な舞台設定、ただなんとなく受け入れてしまう用に丁寧に描かれている。
    誰もに犯行が可能という状態の上巻、誰もが思いつく入れ替わりネタがちらつくが
    それを踏まえて驚かせて来ると思うので、そういう意味で楽しみ。
    下巻を楽しみにさせれ鵜という意味で、上巻の役割は果たしていると思う。

  • まだなんとも言えないが、鹿谷がいっぱい喋ったところは良かった
    どの仮面がどの人かまだ把握できてません

  • 気になることがたくさん。
    下巻は一気読みだな。

  • 舞台設定が特殊で、読み進めるまで誰が誰だか分かりにくいけど、そこに何らかの作為を感じるのはご愛嬌。凄惨な死体が出てきても、あまり緊張感はなく、あくまで推理を楽しむ作品。

  • 建築家中村青司の手による風変わりな建物で起こる数々の事件。本作品は9作目ですね。8作目の「びっくり館の殺人」を読んでいないので、見当違いかもしれないけど、7作目の「暗黒館の殺人」が個人的にはミステリ風味が薄いと感じて少々物足りなかった分、久しぶりである本書のミステリ風味に期待する気持ちがとても強かったので、文庫化までの3年間(かな?)本当に心待ちでした。

    タイトルからも察することができそうですが、設定からパズルと言いますかロジックの話になりそうですよね。登場人物が頭を覆う仮面を被らされて脱げない中、同じく仮面を被ったままであろう主人が殺害されるが、その主人も頭部と指が持ち去られ、実のところ主人である確証すらない。

    身元不明死体と仮面で顔の見えない登場人物達。特にミステリ好きでなくても、誰かが主人と入れ替わっているんじゃないかと想像するわけですし、実際、上巻もそこが論点になるところで終わり、下巻へと続いて行きます。

    でもきっと、そこには私の想像できないようなカラクリがあるのでしょうね。単純な人物入れ替わりなどで終わらないような何かが。上巻のこの時点で、期待通りと言いますか古くさいって言われても提示された謎についてあれこれ可能性を論議するスタイルが好きなので、とても面白いです。

    文章自体も読みやすいです。若干気をもたせる書き方ではあるけれど、くどくはないですし。少しだけ過去の作品について語られるので、知っていれば「ああ」となりますかね。知らなくても読めますけど、知っている方がいい…かな?

    何はともあれ、下巻にも期待です。

  • 感想は下巻読了時に。

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