- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062930833
作品紹介・あらすじ
季節外れの吹雪で孤立した館、奇面館。主人影山逸史に招かれた六人の客はそれぞれの仮面を被らされた。前代未聞の異様な状況下で、事件は進展する。主人の〈奇面の間〉に転がっていたのは、頭部と両手の指を切り落とされた凄惨な死体。六人の仮面には鍵がかけられていた。名探偵・鹿谷門実の圧巻の推理が始まる!
感想・レビュー・書評
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館シリーズ第9作
現況のラストです
今回の館も当然中村青司設計
場所は 東京都の僻地
奇面館の主人影山は、自分に似た人物を6人館に招待する。彼らの生年月日はほぼ同じ。
本人を含めてそれぞれいわくありげな仮面をつけての面会となる。
季節外れの雪で孤立する館。
一人目の殺人。
鍵がかかってしまった仮面の下で疑心暗鬼の招待客達。
今回は、事件はあっさり目かな。
下巻へ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
館シリーズ第九弾。
前半をあっという間に読み終えました。
綾辻行人先生の館シリーズに書かれる文章はすごく読みやすく、スラスラ入って来ます。
今回は私の好きな島田さん(鹿谷門実)が、がっつり関わっているので最高です。
前半で、私の中では意外な人が亡くなったので、後半どうなるのか楽しみです。
早く真相が知りたい。 -
既刊「館シリーズ」最新作
なんか読みながらこれで最後かと思うと
寂しい感覚を覚えつつ読了
今回は推理寄りで個人的には嬉しい -
綾辻行人『館シリーズ』第9弾。
奇面館の主人・影山逸史が主催する奇面館での集まりに、自分と瓜二つ、誕生日も同じ、同い年の怪奇小説作家・日向京助の代わりに参加することとなった鹿谷門実。
奇面館は、あの中村青司の設計だった…
集まりの翌朝、主人・影山逸史の死体が発見される。死体は、頭とすべての指が切り落とされていた。
そして、参加者たちはそれぞれの仮面を被せられ、鍵がかけられていた…
大雪で孤立した奇面館。
犯人探しを始める、鹿谷門実。
なかなか展開が遅く、やっと動き始めたかと…
まだまだ見えない…
ひょっとしたら、影山逸史は生きてるのでは…
なんとなくだが…
下巻で色々な仕掛けが明らかになるんだろうが…
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2015年(発出2012年) 359ページ
上下巻とも読了しての感想です。
中村青司による『奇面館』。そこの主人が開催する奇妙な集いに参加することになった鹿谷門実。実は、顔が鹿谷とそっくりな日向京助に依頼され、自らの正体を隠して日向京助になりすましての参加だった。
奇面館に招待された客人は日向のふりをした鹿谷含め全部で6人。
奇面館の主人・影山逸史は極度の“表情恐怖症”であり、影山の前では客人はおろか使用人でさえも素顔を見せてはいけないため、全員が鍵のかかる仮面を被らなければならない。客人にはそれぞれ、〈歓び〉〈驚き〉〈嘆き〉〈懊悩〉〈哄笑〉〈怒り〉の仮面が割り当てられた。
客人が館に集まり出す頃から、天候は季節外れの大雪に。この雪に閉じ込められた奇面館で、惨劇が起きるのだった。
登場人物すべてが仮面を被っているこの設定では、登場人物の区別がつけずらい。マジシャンや社長や元刑事など、キャラクターの区分けはあるものの名前はあいまい、そして誰がどの仮面を被っているのかは覚えずらいですね。登場人物の個性が殺されているのですが、これは最後に作者のあとがきを読んで、なるほど、と作者の仕掛けに納得しました。
今回のお話は、今まで読んだ中で1番、鹿谷門実と一緒に推理する気分を味わえました。まあ、結局は置いていかれてしまいましたが。 -
今回の語り手は久しぶりに鹿谷門実だったのが嬉しい。
相変わらずの不気味な趣向を凝らした館に閉じ込められておこる殺人事件。暗黒館で登場した鬼丸老と同じ名字の人が登場したり、鍵かかる仮面があったりして関連性が気になる。
被害者を特定出来るものがなく、容疑者にも仮面以外に個人を判別するすべがない。本当に亡くなったのは誰なのか?首の行方は?
下巻が早く読みたい。 -
登場人物の名前ではなくそれぞれの仮面で呼び合っているから読みながら誰がどの仮面をつけているかいちいち考えないといけない
なかなか事件が起こらない -
シリーズ物だったから買った一冊。
題名通り奇面館といわれる館で起こった殺人事件の話だった。
登場人物は少ないのでわかりやすいかなと思ったが、仮面のせいてだれがどの仮面の他人か覚えられない。
シリーズ9作目?すべての館で主人公が殺人に関係しているわけじゃないが、こう行く館で殺人事件が起こると主人公が疫病神みたいに見えてくる。
下巻でどう事件が解決するか楽しみになった小説でした。 -
館シリーズ9作目。「仮面」に魅入られたか・・
今回は東京の奥多摩と思われる山奥にぽつんと建てられた奇面館。仮面の収集をしていた事業家がそれを飾るために中村青司に建築を依頼したという館。表紙に見える右が玄関でその右にコレクションルームがあり、階段を左に上ると客室という造り。そこで行われる奇妙な集まりに参加することになった鹿谷。
館主は人の顔を見るのが怖い、ということで館主や使用人、招待者も仮面をつけることになっていた。1夜明けると、館主は首と指の無い死体となって発見された・・
今回は鹿谷の推理が冴える。独壇場です。一体どうなってるの? と、ページをめくりたくてたまらない度、大。事件は1993年4月3日。10年に一度の大雪で館は雪に埋もれ、電話線も切られ、遮断状態。文中に1993年のこの時点では携帯電話の普及率は2%以下、とあった。
招待されたのは男性6人で皆1949年9月3日とか2日とか生まれ。集まりは3回目で、館主が「もうひとりの自分」を探すための催しらしいというのだが・・ 中村青司の設計であるからにはなにか仕掛けがあるはず・・ その仕掛けには「ハムナプトラ」なんかの映画をちょっと思い浮かべた。(ねたばれはしてないと思いますが・・)
1992年の秋、鹿谷は奇譚社のパーティーで江南から怪奇幻想小説作家の日向を紹介される。その風貌をみてびっくり、顔や背格好がお互い実によく似ていた。おまけに生まれ年も1949年と同じ。その半年後の1993年3月、日向が奇面館でのパーティーの招待状を受け取るが、体調が悪いので代わりに行ってくれないか、という。館が中村青司の設計と聞いて、出かけた鹿谷。
2012.1講談社ノベルズ
2015.4.15文庫版第1刷 図書館 -
何個目の館かもう分からなくなったけど、中村青司の建築した館で起こる殺人事件。今回は仮面を纏う儀式とあわせ、その主催者である(と思われる)影山氏の首なし&指なし死体が発見される。またもや偶然居合わせた鹿谷が捜査に挑む。すごく違和感のありまくる話の展開だけど、ここまでの奇妙な館シリーズが続いてきたため、この際気にならない。
34冊目読了。