ギャングース・ファイル 家のない少年たち (講談社文庫)

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著者 : 鈴木大介
  • 講談社 (2015年5月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931045

ギャングース・ファイル 家のない少年たち (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 非常に鮮烈に、ギャングのリアルを切り取っている。
    こういった一般人が知り得ないノンフィクションものだと、信じられるのは文体を通した作者の人格だ。
    しかるに、鈴木大介には自己顕示欲があまりないように見える。
    純粋に不良少年少女が気になり、その姿を活写している。
    だから、安心して俺はこの中身を楽しむ。

    アウトローと、そうでないわれわれ一般人はおそらく交われない。なるべくしてなったアウトローとは、共有できる価値観が極めて少ないからだ。そしてその価値観のズレは、時として暴力となって我が身を襲う。
    しかし、アウトローのビジネスもまた、われわれの世界と同じアタマと度胸の世界である。逃げ場はない、楽な人生はないのだ。

    ところで、文章はそううまくないが、「カラフルな人間たち」という表現は、刹那性と虚無感、暴力性を含んでいてとてもよい。

  • 面白かっただけにホントに脚色ないのかなと疑ってしまう。

  • 生きるために犯罪に走る少年たちのルポルタージュ。裏稼業に走る不良の姿が詳細に描かれている。

    彼らの行いは犯罪であり、社会的に認められるべきものではない。しかし、著者は犯罪それ自体ではなく、なぜ彼らがその犯罪を犯すに至ったのか、その背景にこそ注目すべきだと説く。

    少年たちによる凶悪な犯罪が明るみになったとき、人々はその事実それ自体に目を向け、その背景にまで思考を巡らせることは少ないのではないか。なぜなら、人々は犯罪それ自体の衝撃性には関心を向けるが、その犯罪を犯した少年については「昔から悪さばかりしてたどうしようもない不良だ」と一方的にレッテルを貼り、彼らがどんな人間か、犯罪を犯すに至った理由は何かについては興味が無いからである。

    著者は「悪とは何だろうか」という問いを通じて「法と悪」の意味を考えた結果、「法とは悪を裁くものではなく、違法を裁くものに過ぎない」という結論を導き出した。彼らは確かに加害者であるが、生育環境が劣悪な生まれながらの被害者でもあるのである。

    少年たちの犯した犯罪のみに注目して、「彼らは悪である」と一方的に断罪することがいかに近視眼的なモノの見方であるか。本書を通じて、強く感じた。

  •  映画などエンターテイメントでは犯罪行為に、世間に対して風穴を開けるような痛快な気分になることがある。ニュースに対してもそう感じることもある。しかし、この本でそういった犯罪行為に手を染める人たちが、本当に止むに止まれず、そこに追い込まれる形で行っており、行為がうまくいったとしても追われるような気分で過ごしている。また、そこでの勝ち組になるのは一握りでほぼみんなつらそう。

     しかし手口や、行為の描写がとても面白く、活き活きと描かれていて、ワクワクする。

     著者は、青少年犯罪者やその予備軍は社会的弱者であり、手を差し伸べるべき存在であると語る。この本を読んでいると確かに全くその通りだ!という気分になるのだが、最近知り合った発達障害の若者と接するのがとてもきつくて、自分にはその適性がないと悲しくなった。

  • 憎むべき「悪」であった犯罪者と呼ばれる少年や青年たちの裏の姿…本当の姿?を知ることができた、ある種衝撃を受けた作品。
    生まれつきの悪なんて本来はいないのかもしれない。生まれた環境でその人の一生は左右される。その事実を突きつけられた気がした。
    決して犯罪は許されることではないけれど、社会問題を見る目が変わる。
    読んで知って終わりにしたくはない。

    登場人物たちからは、すごく、人間くささを感じた。

  • モーニングの連載よりこっちの方が面白かった。

  • 親と社会に棄てられた少年が、生きるために選んだのは犯罪だった。少年院で出会った仲間と重ねる、強盗、詐欺。大金を得ても満たされない、居場所と家族を求める心。血縁も地縁もなく、犯罪者だが被害者でもある少年たちは孤独の中で何を思うのか。原案漫画も人気沸騰、少年犯罪の現実を抉り出す衝撃のルポ!

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