一石二鳥の敵討ち 半次捕物控 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.00
  • (1)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 27
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931229

作品紹介・あらすじ

蟋蟀小三郎に道場破りを挑んだ田舎侍の素性は?池田家から流れてきた源之進には国元に帰れないわけがあった。表題作含む八短編収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 目次
    ・小三郎の罵倒
    ・王子稲荷結願の御利益
    ・稀代の悪党和田山龍円
    ・外し忘れた魚籠の値札
    ・物ぐさ女房の恩返し
    ・丸亀塩商人怨霊の祟り
    ・一石二鳥の敵討ち
    ・日笠源之進、返り討ちの後始末

    短編集になってからはずっと、一話目に出てきた人物が一冊を通しての主人公となり、最終話ですっきりと解決するという流れだったのだけど、この巻ではキーパーソンとなるはずの日笠源之進が出てくるのは第七話になってから。
    シリーズの雰囲気がぐっと変わっている。

    半次の事件も勧善懲悪とは言えずにもやもやしたもの、または半次が最後までは関わらずに事件から手が離れてしまうものなど、なんとなく「やっつけですか?」という気がしてしまう。

    と思ったら、この巻の最終話がシリーズの最終話であった。
    解説もあとがきもない。
    ただ、「最終話」とだけなって、終わっていた。
    何かあったんだろうか。

  •  もう何作目かわからなくなった半次捕物控。いっとき息切れしていたが、今回はなかなか。いつかも書いたようにこのシリーズの魅力は半次よりも蟋蟀小三郎で、もう準主役といっていい。その小三郎が活躍する表題作を含む終わりの二作。まあ小三郎の人を食った言動はそのままでもおかしいのだが、門弟に加えた源之進の仇討ちがらみで大藩を相手取っての胸のすく立ち回り。これ誰かに似てるよなあと考えて思い当たった。滅法強くて傍若無人、あの榎木津礼二郎ではないか。まああれほどぶっ飛んではいないし、多少抜けているところはご愛嬌だけど(笑)。

  • 半次捕物控
    さくさく読める本。
    最後の二編が前後編。
    蟋蟀さん大活躍。
    半次と蟋蟀小三郎のやりとりが楽しい。

  • 蟋蟀さんって、どんだけ強いの?

  • 備中池田家を出奔した日笠源之進(ひがさげんのしん)は、江戸への道中、道場破りで小遣いを得ることに味をしめる。江戸到着後、源之進は名物男・蟋蟀小三郎(こおろぎこさぶろう)に道場破りを仕掛けるが完敗。小三郎に挑み続けることで、道場に居座る源之進を国元からの追っ手が見つけたことから、江戸中を騒がす事態に発展する。半次が打つ手は?

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

佐藤 雅美(さとう・まさよし)
1941年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒。デビュー作『大君の通貨』で第四回新田次郎文学賞を受賞。1994年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第110回直木賞を受賞する。著作に『御奉行の頭の火照り 物書同心居眠り紋蔵』『頼みある仲の酒宴かな 縮尻鏡三郎』『関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛』『知の巨人 荻生徂徠伝』などがある。2019年7月逝去。

「2021年 『恵比寿屋喜兵衛手控え 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤雅美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×