- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062932349
作品紹介・あらすじ
『万能鑑定士Q』『探偵の探偵』に続く、松岡圭祐による新シリーズが講談社文庫にて開幕! 面白くて知恵もつく「殺人のないミステリ」。
正義感を発揮するあまり組織の枠をはみ出してしまう文科省新米女性一般職・水鏡瑞希(みかがみみずき)。役所は彼女をもてあまし、研究費の不正使用を調査する特別編成チームに配属する。税金目当てに悪事がうごめく臭いに敏感に気付く瑞希。彼女はエセ研究開発のねつ造を見破れるか? 抜群のひらめきと推理力が霞が関を震撼させる、美女公務員の下剋上エンタテインメント!
『水鏡推理』で描かれているのは、単なる「正義の味方の名探偵」ではない。そんな問題が起きる背景と仕組みまで鋭く抉り、人を救う科学技術へのピュアな期待を込め、今ここにある苦労や不幸を目に入れずに利権と保身に走る行為を糾弾する。そんな骨太な社会派テーマを、膝を打つ謎解きと丁々発止の駆け引きでくるみ、二転三転する意外な展開で驚かせ、最後にはスカッとするエンターテインメントに仕上げた。おまけにラブコメ要素までちょっぴり入ったりもする。『水鏡推理』は、全方位に楽しめる、なんとも贅沢な一冊なのである。―大矢博子(書評家)
本書では殺人が起きない。しかし数々の詐欺行為が暴かれることなく、数十億数百億という予算が実現不可能な装置や機械に投入されたらどうだ。必然的に余所の予算が縮小・消滅することになる。本書の中で瑞希がいうように、それによって本来なら助けられる命が失われるかもしれない。(中略)
現実は厳しい。だからこそ、水鏡瑞希が必要だ。鋭い推理力と一途な行動力で、自分の信じる正義を貫く。日本という国のために求められる、究極のヒロインがここにいる。―細谷正充(文芸評論家)
豪華装丁の単行本版も同時期刊行です。
感想・レビュー・書評
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おもしろいです。どんどん読めます。探偵修行した暴走美女公務員が、怒り、泣き、笑い、男を手玉に取ります。手玉にとられたい人はぜひ読んで。
取り上げられている科学技術は、サイエンスではなくマジックショーですね。マジック好きの方にもオススメします。
でも、いろんな意味で日本の将来が心配になりました。 -
研究費不正使用を仕分する文科省のタスクフォースを舞台に活躍する一般職の万能美女が主人公。豊富な雑学を詰め込みながら、魅力的な登場人物が多く、終盤まで展開の読めないエンタメ小説。
要は、万能鑑定士とおんなじ感じなんですけど、、、そこがこの作者の魅力です。 -
半沢直樹の公務員版。
不正を働いて税金を掠め取ろうとしている人を許すな。
宇宙エレベーターや地震予知など、扱っている題材もユニークなものが多く、スラスラ読めます。 -
Qシリーズとはまた一味違って面白かった。
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万能鑑定士Qや特等添乗員αに登場人物が似ているのは難点だが、弱い部分も見せる主人公は感情移入しやすい
舞台は省庁
今後どれだけ掻き回してくれるか期待 -
新シリーズ。面白かったけど、松岡ワールドのパターンだーという感じ。ヒロインはQとαを足して2で割った感じ。相手役の立ち位置はQの小笠原くん。同僚の南條さんはαの那沖さん。Qの続きを別の舞台で読んでる感じかな。面白かったけど既視感強くて★ひとつ減。