宝くじが当たったら (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932806

作品紹介・あらすじ

32歳、わくわく食品経理課勤務、独身。ごく普通のサラリーマン・修一の趣味は宝くじをバラで10枚買うこと。ところが今年、一等、2億円が降ってきた。あくまで堅実でつつましい生活を続けようとした修一の目の前に、急に現れた親戚、慈善団体に同級生。さらにネットに実名が流出、会社の電話が鳴りやまない! 最高の幸福が招いた大混乱、いったい誰を信じれば? ジャンボなドリーム、宝くじエンタテインメント!

感想・レビュー・書評

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  • 万が一 当選した時のため
    読むのオススメ

    感想としては
    「お母さん駄目でしょぉぉ…」

    大事な家族、絆も大事ですが
    お金に関しては、個人で管理するか
    本当に、信頼できるパートナーが1人でも居れば良い

    人間は愚か…
    でも人である以上、人を好きでいれなきゃダメですよね

  • -------------------------
    億万長者を
    夢見る人へ!

    その日、
    あなたなら
    どうする?

    たった100万円、それさえあれば、
    ぼくの心の隙間は埋まるはずだった。
    なのに、2億円。
    大きすぎる!重すぎる!
    -------------------------
    わくわく食品気里佳勤務、独身。
    ごく普通のサラリーマン修一が、
    まさかの宝くじ一等2億円の当選。

    家族のお金の使い方がおかしくなり、
    身内が増え、同級生が集まり、
    鳴りやまない寄付の電話。
    ネットで晒され、大炎上。

    私も宝くじを買った日は、
    当たったらどうしようと色々想像したりしますが。笑

    いざ当選したら、
    リアルにこんな感じで日常が狂っていくのかな。
    普通でいようとすればするほど、
    自分も周りもおかしくなっていくというか。

    途中、読むのが嫌になったのは、
    修一に対する嫉妬(笑)と、
    あまりにも修一が無防備で都合よく使われすぎて、
    ハラハラとイライラ。笑

    もう会社辞めてバイトしながら
    ひっそり生きていきなよ、
    と言いたくなるぐらいでした。苦笑

    だんだん笑えないぐらいおかしくなっていくけど、
    修一がある意味変わらない(無欲)から、
    終わり方はよかったです。
    あぶく銭は泡ですね。

    それでも私は宝くじでの当選を夢見ちゃいます。苦笑

  • 読み始めて気分の悪くなる話だなと思った。修一の行動、家族の行動、いろいろイライラする。
    最後はいい感じ?で終わったけど、なんだかなー
    宝くじ当たっても絶対に言ってはいけないってことよね。

  • 宝くじで2億を手に入れた普通のサラリーマン修一。もし自分だったらどうするだろうと考えながら読んだ。私も仕事は続けるだろうな。
    修一の使い方が危なっかしくて、読んでいてハラハラしていたら案の定そうなるよね…という展開に。無欲なのも危ないな。

  • 2億円の宝くじが当たった主人公。
    最初は、どうしたらいいかと動揺して、小さなドジを
    踏んで、そして家族に報告してからは災難ばかり。
    でも、最後に小さな幸せを感じられるお話。

  • 億万長者を夢見て宝くじを買うこともあったが、宝くじが実際にあたったらこんなことになるのかと少し怖くなった。
    自分がもし当たったらもう少しいい使い方をできるのかな・・・

    買うのをやめていたが、この本を読んでまた宝くじを買うようになってしまった笑

  • 宝くじ。誰もが一度は、「当選したらどうしようか」と考えたことがあるのではないでしょうか。
    ジャンボ宝くじに当選したわくわく食品の経理課勤務の修一をめぐるお話です。

    当たった時に考えていた「仕事はつづけて生活水準を落とさず、温存する」という当初の目的から外れ、ひとつの綻びがまた一つの綻びを生み……と、物語としては飽きさせない展開が待ち受けています。
    実際、ネット炎上なんかしたらもうその辺で刺されるくらいの危険があるんじゃないかと思ったりするのですが、命を取られるほどの大事件が起こらないのが、この本の良いところ。
    海外と違って、富くじ当選者の氏名が公開されないというのが日本の救いだなあ、と感じました。アメリカなんかは実名公表されるんでしたっけ? もしアメリカ在住で当選したとしたら、私ならそのお金で人をやとって影武者の住所を公表しますけど……なんて(笑)

    作中では、「持ってる人」ではなく「持っちゃった人」という言葉が出てきますが、この言葉には以前、とある方から聞いた言葉を思い出しました。それは「人間、自分が扱えるだけの金額を持つことが妥当である」というもの。
    自分が扱える金額以上の金額を持ってしまうと、持て余したり、誰かに付け入られたり、トラブルに巻き込まれるもとなんだなあ、というお手本のような物語です。
    金持ち初心者、という言葉が主人公にはしっくりくる気がします。
    実際、私を含む大勢の方が当選者になれば同じようなことをしでかしてしまうのだろうなあ、ということも容易に想像できます。

    作中に「諭吉のリトマス試験紙」という言葉が出てきますが、まさにお金が人間関係を左右してしまうあたり、お金って怖いものだなあ、としみじみ考えさせられました。
    持っていなければ持っていないことに困るわけですが、持っている(なおかつ、そのことを周囲が知っている)ということは、それ以上に大変なのだなあ、などと思いつつ。世の中の大金持ちの方々は、それをどうにか上手くやっているんですよね。
    莫大な資産を築き上げたということよりも、ある意味ではそちらの努力や才能の方が、私は凄いなあと思います。

    しかし、そうは言っても一度は当選してみたいなと思うのが人間の常。欲望は尽きないということなのでしょうか。

    ちなみに私だったら、今のままの生活を続けるとして何年生きられるかを(冒頭の主人公のように)やっぱり一番に、細密に計算するんだろうなと思います。
    大切なのは豪華で派手な生活ではなく、老後の不安の少ない平穏無事な、そして健康な暮らし。
    だとすれば、毎年費用を気にせず定期健診をすることや、健康的あるいは人道的に生産された栄養価の高い食品を買えることのほうが確実な幸せが手に入るような気がします。
    とはいえ、実際当選してみたら最新家電とか本代とかに消えてしまうんだろうなあ、とも思いました(笑)

    現時点での結論は、「当たったらどうしようか、と考えている時点が一番楽しいものかもしれない」です。
    買い物と一緒で、買ってしまった後よりも「どれにしようか」と悩んでいる最中の方が楽しかったりするのです。
    宝くじも恐らく一緒です。多分。

  • この本には宝くじが当たった時の現実があるのかな。
    でも宝くじは買うし当たりたいですね。
    お金って何だろと考えてしまいます。
    当たったら考えたらいいか。
    ラストで救われるという感じですね。

  • わくわく食品経理部に務める新堂修一
    ある出来事があってから友引に宝くじを10枚買うのが習慣となっていた。
    年の瀬ジャンボ宝くじも同じく10枚を買ってはずれを確認すると1等2億円が当たっていた。
    銀行に換金に行き色々な説明を聞き、高額当選者に渡す冊子も目を通し宝くじが当たったことを伝える人間は慎重にと聞く。
    とりあえず家族には伝えようと実家の両親に伝えるとそこからあれよあれよと言う間に話は広がって行き、携帯には慈善団体に募金をやらいたずら電話、ネット上では会社名から名前まで晒されることに・・・

    高額当選者がなるだろう人生の顛末を細かく書かれている。
    いきなり億のお金を手に入れたらこうなってしまうんだろうか・・・
    考えただけでも・・・楽しい!だって夢を買うんだもの!
    宝くじを買って当選を確認するのが一番楽しいです。
    夢です夢(^^)

  • 出るやつ出るやつみんな金に汚くて、読むのが本当にしんどかった。
    主人公が無欲のアホで更にストレスが。しっかりせんかい。
    最後は希望を感じさせてくれるけど、再読は無理かなぁ。
    私は当たったら絶対言わないでおこう。

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著者プロフィール

安藤祐介
一九七七年生まれ。福岡県出身。二〇〇七年『被取締役新入社員』でTBS・講談社第一回ドラマ原作大賞を受賞。同書は森山未來主演でドラマ化もされ、話題を呼んだ。近著に『本のエンドロール』『六畳間のピアノマン』『就活ザムライの大誤算』などがある。

「2023年 『崖っぷち芸人、会社を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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