星籠の海(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933100

作品紹介・あらすじ

瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。奇怪な相談を受けた御手洗潔は石岡和己とともに現地へ赴き、事件の鍵は古から栄えた港町・鞆(とも)にあることを見抜く。その鞆では、運命の糸に操られるように、一見無関係の複数の事件が同時進行で発生していた――。伝説の名探偵が複雑に絡み合った難事件に挑む! 二〇一六年六月四日公開、玉木宏主演映画『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』原作

感想・レビュー・書評

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  • 瀬戸内海のある島に死体が流れ着くという相談を受けて調査に乗り出す御手洗と石岡。
    調べてみると思ったよりもスケールが大きい事件だった。

    御手洗たち以外の視点で書かれた章については、今後どう事件に関わってくるのか待ち遠しい。
    読み進めていくと事件に登場してきたり、まだチラッと出てきただけだったりと、まだまだ謎が多い。
    でも最後で出てきた名前にあっ!となった。
    早く続きが読みたい!

    今回は歴史についての蘊蓄が多く、以前読んだ村上海賊の娘を思い出した。
    この事件に歴史も関係しているのかな?
    下巻が楽しみ。

  • くそおもいろい。やはり、御手洗さんと石岡くんが若くてエネルギッシュな感じ。それにどことなく文章全体も砕けた感じが強く、けっこう笑える。そのうえ、近年はユーゴスラビアとかロシアのロマノフ朝とか、自分が苦手な世界史系の話だったのが、今回は瀬戸内海を舞台にしたがっつり日本史ミステリー。いまのところ、これといってトリックのよくわからない事件が起きていないのが残念だが、謎のワード「星籠」の正体はなかなか気になるところ。はやく下巻を読む。

  • 瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。奇怪な相談を受けた御手洗潔は石岡和己とともに現地へ赴き、事件の鍵は古から栄えた港町・鞆(とも)にあることを見抜く。その鞆では、運命の糸に操られるように、一見無関係の複数の事件が同時進行で発生していた――。伝説の名探偵が複雑に絡み合った難事件に挑む! 二〇一六年六月四日公開、玉木宏主演映画『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』原作

  • 御手洗のシリーズが面白い。と、今まで何度もネットで読んだものの何故か敬遠していたが、ひょんな事から読んでみた。なんで、著者の初見。

    途中、中だるみしたのは事実。チャプターが進んでいくごとに、前と繋がる?あ、ちょっと繋がった?あれ、また遠ざかった?!と、心で繰り返しつつ、読んだ。
    そして読み進めていく内に事件が地理、宗教、果ては幕末の歴史的なものまでを含んで、規模がどんどんと拡大していく為、内容は盛りだくさんだ。

  • 瀬戸内の小島に死体が次々と流れ着くという怪事件の相談を受けた御手洗と石岡。事件の鍵は港町・鞆にあると見抜き、早速現場へ向かう。伝説の名探偵が複雑に絡み合う難事件に挑む長編ミステリー。
    冒頭から見事な推理力を発揮する御手洗と、相変わらずの石岡。30年以上彼らの活躍に接していると、お約束のような言動が微笑ましくなる。奇怪な事件に新興宗教、そして都会で挫折した青年に突発性白血病の少年。こんなに散らかして片付け出来るのか心配になるが、下巻で島田御大の力を見せてもらいましょう。

  • 御手洗潔シリーズは、いつも序盤もしくは中盤がだらけてしまいスピードが落ちるのですが、今回の作品はスラスラと読みやすかったです。
    ただそのまま統○協会ですね。
    発表時に大丈夫だったのか、気になりました。
    下巻もさくさく読みたいところ。

  • 瀬戸内の小島に死体が次々と流れ着く。
    御手洗清と石岡和己が現地へ赴く。

    まだ上巻だが、とても面白い。
    色々な話が混じりあっていて、この巻を読み終わる頃、
    少しずつ繋がりだけが見えてくる。

    その一遍、一遍がどう繋がっていくのか全く予想出来ないが、
    それら全てが短編でも面白いと思わせられる島田先生の巧みな筆力。

    どれもこれものめり込んで読んでしまうような話なのに、
    これが最後はどう絡むのか!?

    期待度大で次巻へ続く!!

  • 天才型探偵の御手洗さんが、あらゆる謎を見たそばから解決していく。
    謎の宗教団体と星籠という言葉、幕末の謎。
    それがどう結びつくか、楽しみ。

  • このシリーズについては私の中ではどういう訳か、御手洗潔は宗教学者の島田裕巳が謎の事件に立ち向かっている絵図が毎度心に現れている。私が島田裕巳にマイナスのイメージを持っているのでは決してないが、御手洗潔はどちらかというと退屈で地味な印象を待っているのだと思う。映画やドラマでは玉木宏がこれをやってるらしい。思いもよらなかった。
    どの小説も名探偵のキャクターは何であんなにポーズをとりたがるのか、多分、そういうことに、自分のどこかで反発を抱いていたのに違いない。そんなにたちどころに真相がわかってしまう人間が、果たして読者にとってそんなに魅力的な存在なのか否か。お話の中で、僕はもう分かっちゃったもんね、ということをほのめかしつつ、真相の開示をいかにも持ったいぶっちゃうようなのに出会うといい加減イライラするものだ。
    でもまあ島田荘司の小説の特色は、とびきりの透徹した論理を持ってしても絶対に割り切れることがない世界を提示して見せるところにもある。それはもはやミステリー小説ではない要素だとは思うが、たまにそういうものを読みたくなる。

  • 瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。奇怪な相談を受けた御手洗潔は石岡和己とともに現地へ赴き、事件の鍵が古から栄えた港町・鞆にあることを見抜く。その鞆では、運命の糸に操られるように、一見無関係の複数の事件が同時進行で発生していた―。伝説の名探偵が複雑に絡み合った難事件に挑む!

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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