三軒茶屋星座館2 夏のキグナス (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933469

作品紹介・あらすじ

世田谷にある私設プラネタリウムで「親子3人」の奇妙な共同生活がはじまる。家族の絆と星座にまつわる物語がリンクする人情小説。

感想・レビュー・書評

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  • 現代風ギリシャ神話の解説が、私的には秀逸でした❗️
    手違いで2巻から読むことになったけど、それぞれの愛の形や人生、すれ違いにせつなくなり、ギリシャ神話に通じるものを感じるたびに、人間は普遍的な生き物だと感じさせられた

  • ほろ苦いけども暖かい。
    そしてゼウスはやりたい放題w

  • 2巻まで読んでくるとゼウスは絶倫エロ大王でイメージが固定されてきますね。
    2巻からは藍が出てこなくなって葵が登場します。名前が似てるので、はじめちょっと混乱した。主人公は和真だけど、ここまでのお話の中心は月子だね。

  • 東京の裏町に佇むプラネタリウム「三軒茶屋星座館」。店主の和真と家族の元には、歌手、編集者、ヤクザたちが新たな問題を抱えてやってくる。季節は夏、和真に恋する美女が現れるなか、ある一枚の似顔絵が家族の秘密と哀しい過去をつまびらかにしていく。愛しい人から大切にしたい人生讃歌エンタメ小説、第2弾。

    星座を眺めながら、大切な人を想う、幸せな時間をこの本から頂いた。都会の喧騒の中でも、心を分かち合える居場所を見つけられた。
    高橋優

  • 第二弾も相変わらず和む。
    ほんわかじんわりココロが暖まる。

    素敵なセリフもたくさんあって悩ましい。
    幸せな悩みだ。

    いい歳して外見しか見てないの?などと見当外れなことを言う女がいる。バカかと思う。もちろん容姿が全てとは思わないし、むしろ逆だと奈都子は考えていた。三十代四十代になってもきちんと自分が身につける服装に気をつけている人間は、ほとんど例外なく賢くて、ストイックだ。知的で心の強い男を探すのであれば、まずその服装を見るのが一番わかりやすいだけなのだ。

    仕事が優秀な女性に限って、たまにとんでもなく男を見る目のない人間がいる。

    他人同士の恋心は客観的に洞察できるが、自分に向けられる好意に関しては理解不能だ。
    だが和真は自分自身の恋愛に興味はない。誰かの気持ちを背負うことなど、もう自身にはできないからだ。

    正直であることが正義だなんて、まさかお前も思わないよな。いい歳して人に言えない秘密を持てないような奴こそ、ろくな大人じゃない。

    経験に対する感情の処理の方法は人それぞれだ。

    それでも、記憶に残っている人は全て好きな人、と彼女は言い切れる人だった。許せない人でさえ、好きになろうとする人だった。
    前を向いて生きていける、つよい人の言葉だ。
     

  • 星座にまつわるギリシャ神話がまるで人間同士の話のように面白おかしく語られるから、素人には分かりやすくて、他にはどんな神話があるのかもっと知りたくなる。
    和真の過去のことも、小出しにされると余計に気になってしまって、また続きも読まなくちゃ。

  • 「三軒茶屋星座館」シリーズ2 夏のキグナス。

    月子ちゃん....そして創馬と和真。
    この三人の関わりが創馬の告白によってとうとう見えてきました。
    そうか..だから創馬は和真のところに来たのね...。だけどまだ
    何かあるような気がしてならない....そんな気持ちも残されています。

    「三軒茶屋星座館」のプラネタリウムでは、季節に合わせて店主・和真が
    5つの夏の星座の話をしてくれます。

    ギリシャ神話の星座の逸話には諸説あるようですけれど
    パエトーンに対してのキグナスの友情の気持ちを酌んで、ゼウスは
    キグナスを白鳥の姿に変え、キグナスは天上に昇ることを許され
    夏の夜空を飾る白鳥座になったという逸話は悲しくも美しいお話。

    「三軒茶屋星座館」界隈で出会う人々の心の中に潜む想いは
    和真の話してくれるギリシャ神話の星座の逸話の中に不思議なほどよく似て
    絡められていて、その話を聞くと自然と気持ちがすーっと楽になる....。

    もうね、とにかく月子ちゃんが健気で愛しくて。
    応援してるよ~!

  •  一般文庫日本小説。所蔵。

     ギリシャ神話好きで星好きならこの本を嫌いになる理由がない。

  • シリーズ二作目は、
    和馬の過去、月子の過去が少しずつ彰かになります。

    通勤電車のなかで読んでますが、電車内で泣きそうになります。苦笑

    間に入ってくる神話が本当に楽しくて。

    本作の最後が乙女座で、私の星座だったから、余計に。
    単行本版の前説も読みたかった!

    金城一紀好きな人には読んでほしいかも。

  • 相変わらず星座の説明が面白いw
    奇妙な親子関係も少しずつ見えてみて、面白くなってきたケドあと2冊あんだよねー
    個性が強い常連のお客様達も変わらずで、読んでて楽しい(*Ü*)
    意外な一面が見えたりもするし。
    4冊読むよーって方はぜひ!笑

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著者プロフィール

作家。1976年東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。東京三菱銀行退行後、バーテンダー、香水プランナーなどを経て、小説「シャンペイン・キャデラック」で三田文學新人賞を受賞しデビュー。主な著書に「オワ婚」(2012年/幻冬舎)、「三軒茶屋星座館」シリーズ(講談社)など。映画やドラマの脚本も多数手掛ける。

「2021年 『恋侍 ー中目黒世直し編ー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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