探偵の鑑定1 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933490

作品紹介・あらすじ

二大シリーズ完結・運命の終着点

美女目当てに大金が舞う秘密交際クラブで、超高級バッグのバーキンをオトリにした連続詐欺事件が発生。対探偵課探偵・紗崎玲奈は、証拠品のバーキンを鑑定する万能鑑定士・凜田莉子の危機を救う。バーキン詐欺女の驚くべき正体とその目的とは? 二大ヒロインが並外れた探偵力と鑑定眼を駆使して立ち向かう。

妹を殺され家族がばらばらになった紗崎玲奈は、これまで暴力も厭わない態度で悪徳探偵をはじめとする敵に対してきた。一方、凜田莉子は南の離島で、祖父母と両親に囲まれて人を疑うことなく育ってきた。人をまず疑ってかかり力には力で対抗する玲奈。人の善意を疑わない莉子。紗崎玲奈と凜田莉子という二人のキャラクターが互いの個性を生かし、さらには互いに影響を与えながら、悪の組織に挑む!―西上心太(文芸評論家)

感想・レビュー・書評

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  • 万能鑑定士シリーズと探偵の探偵シリーズのコラボ作品の本作。
    『人が死なないミステリー』と『人が死にまくるミステリー』という2つがコラボレーションをしているがどちらかというと万能鑑定士シリーズに探偵の探偵シリーズが浸食し、色々と引っかき回しているような状態だった。ただのコラボと思いきや主要キャラである小笠原が出版社を退社することになるなど今後のストーリーに影響を与えていくという所で、シリーズの転換点になっている作品でもあると感じました。
    ストーリーもどちらかというと探偵の探偵の探偵シリーズ寄りで、人の死をあまり知らずに生きてきた莉子と人の屍をたくさん見てきた玲奈という対比がとても面白かった。お互いの家でそれぞれの過去を知り、お互いの世界に踏み込み、それぞれが理解を深めていく所を莉子を護るという理由で部屋を交換するという自然な流れの中に組み込んでいるのがとても上手いなぁと感じました。コラボということでその流れがスムーズに行われていてとても面白かったです。そして今回は、莉子が誘拐されて終わるという衝撃のラストで前半部が終わり、後半へというもので次の後編が楽しみです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    凜田莉子:佐藤聡美
    小笠原悠人:寺島拓篤
    葉山翔太:中村悠一
    荻野甲陽:平田広明
    宮牧拓海:福島潤
    紗﨑玲奈:小松未可子
    峰森琴葉:Lynn
    桐嶋颯太:花江夏樹
    伊根涼子:白石涼子
    土井修三:飯島肇
    佐伯裕司:今井文哉
    須磨康臣:神谷明
    竹内勇樹:佐藤拓也
    坂東志郎:江原正士
    蔦暮恍基:野島昭生
    釜瀧敏文:堀川りょう
    蔦暮亜芽里:高橋李依

  • コラボや!コラボ!

    「探偵の探偵」(紗崎玲奈) VS
    「万能鑑定士Q」(凜田 莉子) の!
    しかも完結編!
    これは、前半やけど。

    紗崎玲奈 VS 凜田 莉子
    陽 VS 陰
    動 VS 静

    全く違うタイプの2人の活躍。
    似てるのは、美人っとこ?

    個人的には、バイオレンズ系が好きやけど…
    (私は「探偵の探偵」しか読んでないからかもしれん。Qも映画は観たので、多少の知識あり。)

    徐々に、穏やかな方向になりかけたのに…
    拐われるとは!

    後は後半!もう読んでる最中で〜す!

  • 探偵の探偵は読んだことがなかったので、万能鑑定士Qのイメージで読むと、鑑定はあんまり出てこず、探偵のグレー、アウトゾーンがきになりすぎたけど、続きがきになるので、Ⅱは読む予定。
    小笠原さん…存在感となんでそっちに行くのか分からなかった。

  • 『探偵の探偵』の玲奈や琴葉、万能鑑定士の凛田莉子がクロスオーバーするということで期待大で読んだ。万能鑑定士の方は読んでないので莉子がどういう女性なのかこれまでの経歴とかも分かってなかったのでその分楽しめなかったかもしれない。今から万能鑑定士αシリーズを読むのも…機会があったら読もう。
    松岡氏の作品に登場するヒロイン、皆魅力的だけれど玲奈や『高校事変』の結衣のような影がある方が好みかもしれない。圧倒的に強いヒロイン…

  • 「鑑定士Q」シリーズと「探偵の探偵」のコラボ作品の1作目と言うより、上巻。結構、重めな感じで読み進めていた「探偵の探偵」だったが、莉子が登場することで、一気にライトな感じに。先入観では、莉子が玲奈に巻き込まれるのかと思いきや、何と、これまでの活躍から、莉子が対探偵課の対象となることから、物語が始まる。それと同時に都内のいくつかの探偵事務所には、女詐欺師の情報が集められ・・・莉子を探偵する玲奈と、女詐欺師を追う須磨社長と桐嶋。今作で須磨社長と桐嶋の過去も明らかになるし、何より、活躍ぶりがかっこいい。意外に簡単に事件解決かと思ったら、ラストにどんでん返しが…そして、Ⅱ(後半)へ。

  • ひょっとして暴力的な世界から抜けられるのかも、
    と期待してしまった。
    希望を持ってからのこのラストは辛い。

  • 万能鑑定士Qシリーズをずっと読んできて、探偵の探偵シリーズを読んだことがなかったから、玲奈の状況がよく分からなかったし、Qシリーズではなかった暴力シーンなどがたくさんあって戸惑う。莉子は怖かっただろうな…
    小笠原のそうくるか?っていう心境変化もちょっとモヤモヤ。。
    玲奈の心境がいい方向に変わるのか、莉子が続編でどうなるのかが気になる。

  • 「私になれるかな、人の死なない世界の人間に。」紗崎玲奈が凜田莉子に伝えた言葉。玲奈の理想は、相手への向き合い方や性格が正反対の莉子をモデリングすることなのか?これまで探偵としてどんな酷い手段を使ってでも対峙してきた玲奈。莉子と出会い、平和的解決を目の当たりにし、これまでの手段を見つめ直す。今回エルメスのバーキンを巡る詐欺事件がスマ・リサーチ社と獅靭会を巻き込む大事件に発展する。ターゲットは鑑定士・莉子。玲奈は莉子を守りきれるのか?その手段をどうするのか?玲奈は揺るぎない強さを見せつけるに違いない。

  • まだ読んだことのない万能鑑定士シリーズと探偵の探偵のクロスオーバー(松岡圭祐ロックインずるい)。玲奈と琴葉の物語の続きが読めるなら万能鑑定士読んだ事ないけどそりゃ読むよ。そっちの話は全然知らないけどほぼ探偵の探偵として楽しめた。万能鑑定士シリーズ側からの人物達がいい感じにいつもの空気を壊してて新鮮で良かった。ストーリーもラストで盛り上がってきて続きをすぐ読むしかない。あ、万能鑑定士シリーズも全巻揃えましたw

  • 全くタイプが異なる2人が出会うことで、それぞれにどのような影響を与えるのか。前半は莉子が押し気味で、人間として玲奈に良い影響があることは間違いないが、探偵としとは甘さに繋がっており、、、
    この反省により、後半は元の自分を取り戻すのだろうか。

  • 期待が大きかっただけにまだまだな感じですが、前編が終わっただけですので これからだと思います 残念なのは私がもう少し万能鑑定士Qを読んでいたら楽しめたと思います

  • 対探偵課探偵・紗崎玲奈と万能鑑定士・凜田莉子が協力してヤクザに挑む。玲奈と人を信用することで解決しようとする莉子の対比を強調しすぎているように感じた。
    莉子と小笠原が偽警察官から襲われるところは、玲奈たちとの比較もあるのだろうがビビり方が極端すぎ。
    他の所でも暴力的な
    この巻では小笠原記者がクビになりそうなところで終わる。

  • 探偵の探偵シリーズよりも好きかもしれない。
    玲奈さんと莉子さんが対照的ながら、それぞれに強みを活かして謎を解き明かしていくのが面白い。

    須磨さんと桐嶋さんが
    探偵の探偵シリーズより活躍シーンが多かったのもよかった。

    早く2を読みたい!

  • 須磨社長と桐島、強すぎw

    脳内では井浦新とおディーンで繰り広げられてます


  • 今回は万能鑑定士Qの登場人物は前半は然程活躍せずに探偵の探偵の登場人物の謎が解けたり。発売元の出版社が変わったのに伴い劇中の登場人物の所属まで現実同様に角川から異動になるし目の離せない展開に。

  • 探偵と鑑定士。 
    探偵の探偵と万能鑑定士。  
    Qシリーズが最近全然出てこなくなったから久しぶりにあの二人が読めて嬉しい。  
    内容はどちらかというと探偵寄りか。 
    探偵のやり方、鑑定士のやり方、両方を織り交ぜながら敵と対峙していく。 
    それぞれ内心に変化を携えながら、莉子がさらわれる。

  • 「探偵の探偵4」(http://mogura7.zenno.info/~et/wordpress/?p=3025)の巻末にあった、

    「探偵の探偵」新章・・・とはこれだったのか。予想もしてなんだ。

    万能鑑定士Qちゃんとのコラボレーション。

    本の帯には、「両シリーズ完結・運命の終着点」とあったが、本書はあくまでⅠの上巻で、これも予想もしてなんだ展開。

    続きのⅡを読まなくっちゃ。

    (2016/5/1)

  • Mazinger Z vs. Devilman.

  • 対探偵課女子の依存関係の変化、男性陣の過去、莉子に振り回される玲奈、など探偵シリーズを読んでるほうが楽しめる。Qのほうは設定だけわかってればいいかも。
    Tポイントカードの個人情報設定は知らなかったので早速…。

  • もう、終わったと思ってた探偵シリーズが復活。しかもこれがファイナル章とは、、
    1度も読んだことのない万能鑑定士Qの凛田さんが出てきたり新鮮だった。
    それに、今までの探偵業務に正面から向き合う玲奈が気になる。探偵辞めるのかなぁ?
    次が気になる!

  • 美女目当てに大金が舞う秘密交際クラブで、超高級バッグのバーキンを囮にした連続詐欺事件が発生。対探偵課探偵・紗崎玲奈は、証拠品のバーキンを鑑定する万能鑑定士・凛田莉子の危機を救う。バーキン詐欺女の驚くべき正体とは?二大ヒロインが並外れた探偵力と鑑定眼を駆使して立ち向かう。

  • 爽快で明るい万能鑑定士シリーズの莉子と、暗くて好きではなかった探偵の探偵シリーズの玲奈のコラボ。どちらもこれでシリーズ完結とは寂しい。講談社から出版されているので探偵シリーズ寄りかな?
    死神もラスボスも退治して今後どう探偵を続けていくか揺れる玲奈が莉子の影響で変わっていったり、須磨社長と桐嶋の過去がわかったり…巻末まで気が抜けない作品!4月が待ち遠しい

  • ふだん小説を読まないながら,初めて発売前予約というかたちでネット購入.

    万能鑑定士Qの方は,まだ読んだことないので,そちらからの登場人物に関してはまったく知らずですが.

    最後の最後で,え,そういう意味だったの? がありました.所々考えてみれば意味深な伏線もあったか.
    続きが気になります!


    本作は2冊目で完結とのことで,寂しいなぁと思い☆ひとつマイナス.

  • 二大ヒロインの共演には胸踊るものがあるが、終わってしまうのは寂しい。相変わらず話の進め方は上手い。

  • 久しぶりの莉子の登場に歓喜!
    スマリサーチの謎も徐々に解けていき、いろいろなところで話がつながっていく様子はまさに松岡!

    探偵と鑑定士のスタンスの違いから、当初考え方は異なるものの徐々に惹かれ合っていく二人
    そんな中、事件のキーマンとなるあの人があんなことに~

    って、次巻に続くんかい!

  • 【2023-035-1638】図書館より。単巻かと思いきや上下巻でした。

  • 記録

  • 探偵シリーズと鑑定シリーズを読まれた方だとかなりワクワクする内容のものかと思います(^^)
    ワクワクドキドキしながら、あっという間に読み終えました。
    他作品の登場人物が出てくるのは面白いですね。

  • Qも探偵の探偵も読まず…ていうか、裏表紙の解説をさらっと読んだだけじゃ、続き物かわからないよ。
    そのシリーズの完結だと読んでない人間にも判る様にしといてほしい。
    で、前情報なく読んでみたら、意味わからないただの不法集団だし。
    読み終わったら、I、IIというより上下巻だし。
    しくじったなという感じ。
    みなさん、この本は順番を間違えると全く面白くないですよ。

  • 面白かった

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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