ヒトイチ 内部告発 警視庁人事一課監察係 (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062933933

作品紹介・あらすじ

島部の小さな警察署から警視庁人事部ヒトイチに苦渋の電話が入る。署長に酷いパワハラを受ける部下が不憫で……榎本は調査に乗り出す

感想・レビュー・書評

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  • 53ハラスメントに半グレと現代の様相が書かれていて面白かった。外国の陰謀がらみのエピソードが無いとお話しの幅が広がって良いですね。今後はこの方針で!

  • 人身事故を起こしたと出頭してきた女。どこか他人事のような供述を繰り返す間に、事故車は修理に出され、痕跡を残すタイヤは転売されようとしていた。女の自宅からは大金が。事故は事件となり、エリート警察官や芸能界との関係が炙り出される中、意外すぎる真犯人像が浮上。

  • 監察係長 榎本博史のメリハリのついた活躍がおもしろい。
    公安総務課調八の係長山下が、青山望なんだね。

    身代わり出頭
    交通部長のベンツがひき逃げ事件のクルマだった。
    息子も警察官で企画課にいて、そのクルマを運転していた。
    ところが、胡散臭そうなオンナが身代わりで出頭した。
    そのオンナの家にガサ入れしたら、8000万円ほどの預貯金があった。
    ふーむ。オンナも出頭するなら、お金を処理してからいけよ。
    どちらにしてもウカツなのだけど、そのことから、
    とんでもない方向へ発展していく。
    北朝鮮の工作車で、交通部長、息子の警察官が
    はめられていたと言う話へ。
    まったく、公安事項な話なのだね。

    公安の裏金
    公安の総務課長が新任の安森真人になった。
    彼が気にしているのは、公安の機密費だった。
    自由に使っていいお金を、自分のものにしようと、
    それで、妻に 新古車のベンツを買ってやる。
    こんなオトコを 課長にしたらいかんでしょ。
    課長になる前に、わかるはずなのだが。
    自民党の幹事長とつながりがあると言ったって。
    将来は政治家になると言うことだけど、それにはくをつけるため?
    政治家になったら、もっとヒドイでしょうに。
    出張に 女警官を侍らして、連れて行くのもねぇ。
    フィクションでありながら、そういうモデルがいるんでしょうね。

    告発の行方
    小笠原署で パワハラがあると相談した110相談電話が、
    筒抜けで、署長のところに 届いてしまう。
    署長は、怒り狂って 告発者にパワハラを始める。
    署内は、事なかれ主義の課長たちが、そろっていた。
    「厳しい指導」野本に、
    パワハラは イジメのように発展していく。
    組織のこわさが、十分にわかるのだ。
    上司の品質が問題なんだよね。
    また、それを正しく処理できないシステムも問題だ。
    告発した係長のヨメは 以前榎本監査係長の部下だった。
    そこから、榎本は、相談を受けた警察官を厳罰にし、
    それを伝えた 上司も 処罰する。
    小気味がいい感じがあるが、警察のドロドロした部分が
    垣間みられる。

    ヒトイチは、警察の組織にある闇を引きづり出そうとする
    意欲がある。組織の中での公平と正義に関わるテーマ。

  • 警察の人事もリアルに描かれている。

    最初は小さな疑いが、調査を進めて行く中で、更なる闇に当たるのが面白い。

  • 普通の警察小説とは違って、警察内部の不祥事もので内容は興味深くて、ストーリーは面白いのだが、何せ警察組織の階級とか組織構成をよくわかっていないので、読んでて難しい。
    どっちが偉いの?とか、どういう立場?とか、一個一個につまずいてしまう。

  • 2016/11/4 73読了

  • 読後感は決して悪くない。いわゆる大岡裁き。なのだけど。よくよく考えると。物凄い自慢話、なのかもしれなくてねw

  • シリーズ3作目。1話目が1番面白かった。警察官のひき逃げ事故と思われたがあのように発展していくとは奴等は恐ろしい。他の2作も監察ならではの内容で他の警察小説とは一線を画して新鮮味があった。

  • 最高に面白い本です
    婚約者とはうまくいくといいですね

  • 変わらぬ面白さ。今回はパワハラが題材なので今までよりは身近な話だった。

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著者プロフィール

1957年、福岡県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、警視庁入庁。警備部警備第一課、公安部公安総務課、警察庁警備局警備企画課、内閣官房内閣情報調査室、再び公安部公安総務課を経て、生活安全部少年事件課に勤務。警視総監賞、警察庁警備局長賞など受賞多数。2004年、警視庁警視で辞職。衆議院議員政策担当秘書を経て、2007年『警視庁情報官』で作家デビュー。主な著書に「警視庁情報官」「ヒトイチ 警視庁人事一課監察係」「院内刑事」シリーズ(以上、講談社文庫)、「警視庁公安部・青山望」「警視庁公安部・片野坂彰」シリーズ(文春文庫)など。現在は危機管理コンサルティングに従事するかたわら、TVや紙誌などでコメンテーターとしても活躍中。

「2022年 『プライド 警官の宿命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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