- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062934459
作品紹介・あらすじ
読者支持ナンバーワン『記憶屋』で大ブレイク!
成仏できない女子高生の霊を救え。
きっと泣ける、限りなく切ない、癒し系青春ホラー
イラスト・loundraw(『記憶屋』『君の膵臓をたべたい』)
転校生の修司は風変わりな司書・馬渡に、図書室の奥で奇妙な試験「霊感検定」を無理矢理受けさせられる。霊検3級で霊に取り憑かれている、と診断された修司。脩司の肩に漂う霊気を優しく払うのは、クラスメイトの不思議少女、霊検準1級の羽鳥空だった。図書室の奥は馬渡が主催する心霊現象研究会の部室になっていた。「霊研」所属の生徒たちと、成仏ができない霊たちが織りなす癒し系青春ホラー。
【日本ホラー小説大賞選考委員も注目!】
最後の最後に軽やかな投げ技で一本!
こういうところが織守さん、侮れない。 ――綾辻行人
この作品の主人公修司は、霊感検定三級、ときどき視えたり感じたりする程度の霊感の持ち主です。この作品には、自分の霊感を肯定的にとらえている人も、そうでない人も登場しますが、修司は後者で、彼にとっては、霊感はどちらかというと重荷です。でも、一度は視えることを拒絶した彼も、転校先で霊研(心霊現象研究会)のメンバーたちと出会って変わっていきます。
この作品を読んでくださった方が、読み終えて誰かに優しくしたくなったり、好きな人には好きと言おうと思えたり、今の自分を受け入れて一歩ずつ前に進もうという気持ちになれたりしたら、とても嬉しいですが、ただ単純に、読んでいる間、彼らの日常や、成長の物語を楽しんでいただけたら、それだけで、私は幸せです。――織守きょうや
感想・レビュー・書評
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図書室に集まった霊感のある高校生たちが、成仏できない女子高生を救ったり、消えたクラスメイトを探したりと、青春ホラー面白い!そして泣ける!空ちゃんが可愛くて癒される。最後に「えっ!」と驚かされた。
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今年『記憶屋』で人気爆発の新鋭による癒し系青春ホラー
転校生の修司は図書室で奇妙な試験「霊感検定」を受けさせられる。霊に取り憑かれていると診断された修司の霊気を祓うのは、クラスメイトの不思議少女・空。霊感のある生徒と成仏出来ない霊たちの癒し系ホラー。 -
これはラストなかなかのヒーッな具合でした。
シックスセンスのブルースウィリスばり。笑笑、それを言ったらわかってしまいそうだけど、大丈夫、きっと。
そう来たか。なラスト。満足です!この間のこの人の本がどーにもこーにもオチがイマイチだったから、あまり期待しなかったために、なかなかヒーッになった。
笑笑
この内容の作り込み方が、ほんと人をどんどん引き込む。今回は心霊がほとんどなんだけど、読ませてくれます。キャラ設定も素敵!
これは読みやすくて、オチまでダーーーーと読めちゃう、初心者にもオススメ心霊本。
そんな怖くもないしね。うん。ぜひ。 -
さすが本職弁護士の方が書いただけあって読みやすく、分かりやすくまとまりのある面白い小説だった。
とにかく登場人物が魅力的で、ひとりひとりの個性は強くて濃いのに、読み終わった時には全てのキャラクターを愛おしいと思えた。
そして何より『霊』という題材の作品にも関わらず、読んでいてゾッとする感じ、嫌な感じは全くしなかった。むしろ切なくて、心が揺さぶられた。
主人公たちの周りで起こる事件も伏線等が綺麗に回収されており、エピローグには舌を巻いた。続編が早く読みたい、そんな風に思える1冊だった。 -
事象は怖いけど、いい人しか出てこないから心霊ものでも安心。特に筒井君のいい人っぷりが際立つ。最初のバスに乗ってたらどうなってたんだろう…。
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初めましての作家さん。
司書の馬渡を先頭に、心霊研究会の優しい生徒達と
迷える霊達との遭遇というか交流というか、
まさしく癒し系青春ホラー。
最初だから人物紹介込みになっているけど
キュンキュンしましたぁ~
続編も読みます! -
ほぼラブコメ。
青春時代を思い出して恥ずかしい気持ちになりつつ、みんなの優しい気持ちにほんわか。
ちょっぴり感動。
二人の関係がこれからどうなるのか、続編があれば読みたい。 -
「第一章」
簡単なテストの結果。
声をかけられずに乗り込んでいたら、一体どうなっていたのか考えるだけでも背筋がゾッとするな。
普通の転校生なら何もなかっただろうが、背負っているものに気付いたからこそ冷たくあしらったのだろうな。
「第二章」
普通を探し求めたが。
今までなら気のせいや見間違いで済ませていただろうが、今では認める以外選択肢はないだろうな。
一人暮らしだからこそ都合がいいこともあるだろうが、霊障が起きた時に誰もいないと恐怖が増しそうだよな。
「彼女の話: about her I」
傍にいてくれる存在。
これだけはっきりと見えて声が聞こえる状態で、たった独りだと知らぬ間に壊れてしまいそうだな。
「第三章」
影響を受けないから。
普段から気にかけて生活していたとしても、突然やって来られたら抵抗する暇もなかっただろうな。
どんなものが居ても影響を受けないのは凄いことではあるが、それは何があっても気付けないという事では。
「第四章」
共に逝くための条件。
こればかりは霊感の有無など関係なく、相手役として努める人物の人柄が決め手だったのだろうな。
話しかけても声は届くことはなく、それでも目の前で永遠と繰り返される光景を見続けるのは辛かっただろう。
「第五章」
廃屋に潜んでいた者。
あまりの多さに驚いていたうえ眼鏡を外してしまっていたからこそ、全く気がつかなかったのだろ。
優しいからこそ聞こえる声に応答したいのだろうが、一人で動くのは危険だと少しでも分かって欲しいだろう。
「彼女の話: about her 2」
二度目のチャンスを。
再会は偶然だったとしても、もう一度会うことが出来たらと考え研究にのめり込むのは仕方ないかもしれない。 -
辛い体験を忘れされる力あっても辛いよね