島はぼくらと (講談社文庫)

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著者 : 辻村深月
  • 講談社 (2016年7月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062934510

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辻村 深月
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島はぼくらと (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 瀬戸内海に浮かぶ離島で、つかず離れず育ってきた4人の高校生たちと、彼らを取り巻く人々の話。
    島にいられるのは高校までで、大学に行くんだったら外へ行かなければならない。
    しかし事情で島から出ていけない人もいる。
    出ていく人とは逆に、島はいろいろな事情のある人も受け入れる。挫折や軋轢に悩み、逃げるようにして島に落ち着いた人。島を発展させようと前向きな人……。
    島の中に住む人たちも、島をどうしたいのかそれぞれ思惑が異なる。

    フェリーを使って本土の高校に通えるものの、最終フェリーが午後4時だから部活さえできいな島の子たち。
    赤の他人と『兄弟』の契りを交わすことで、親戚同様の付き合いをするけども、いい面もあれば悪い面もある。
    Iターンで島にやってきた人と、もともとの島の住民たちとの思い。

    いろいろな人たちの思いをそれぞれの立場から描いていて、離島を巡る事情を考えさせられました。
    最後は爽やかに終わって、本当に清々しい気持ちになった。

  • 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。

  • 17歳。卒業までは一緒にいよう。
    瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。ある日、冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。故郷を巣立つ前に知った大切なこと―すべてが詰まった傑作書き下ろし長編。直木賞受賞、第一作。

    ミステリー色の無い青春人間離島ドラマです。誰も死なず悲惨な事も無いので安心して読めます。表紙の爽やかな雰囲気をそのまま感じられます。青春小説嫌いには厳しいのでしょうが、僕のような青春小説好きにはとても楽しめるものでした。
    過疎地域の活性化を実際に手がけている人にはどう読まれるか興味ありますが、こんな島有ったら移住したいなと思う位いい島です。ちょっと現実と遊離していて匂いが感じられないきらいはありますが、まあ小説で希望にあふれる物なのでこれでいいいのだ、と言う感じでしょうか。
    登場人物にもう一癖持たせたらシチュエーションがもっと生きたような気がした次第です。
    全体としては楽しんで読めました。

  • 良い意味で思ってたのと違った。幻の台本や医者やテレビや居なくなった人…いつかそれらの点がつながるのかと思っていた。でもそうではなく、バラバラのままで緩やかに萎んでいった。
    大きな伏線なく盛り上がりも弱かったけど、最後の衣花ターンはずっと涙腺緩みっぱなしだった。それまでの絆の深さを感じてたぶんかなー。それぞれの決意が心優しくて嬉しくなる。
    あとせっかく環を出すならもうちょっと効果的だとよかった。救世主になってたから都合良いかも。

  • 文庫本でこれまた積み読み。
    海の匂いがすぐ側でするような、なんて瑞々しい青春小説なんだろう…やっぱり辻村さんの書く学生話は本当にいい…
    島という狭い田舎で生きていく人の姿が凄く濃く強く書かれている。
    女友達でも兄弟になりたいと心から望む友達が、家の垣根を超えるほど近い存在でいて、それくらい仲のいい男友達もまた側にいて。
    田舎だからこその強い縁の強さに疎ましいと思うこともあるだろうけど少し憧れる。

  • こどもは必ず戻ってくる、の言葉になんだかジーンときた。

  • やっぱりいいな。辻村深月氏の言葉の温度はすごくいい。
    おかえりって言葉の大事さをなんだか改めて実感した。

    環が相変わらずでほっとした!

  • 本屋大賞2014年3位。学園青春小説。自分の最も好きなジャンルのひとつだけどなんか乗らない。だらだらと日常が進む中で小さなドラマが起るけどちょっと退屈。なぜだか、大人が想像した学園生活といった作り物めいた違和感があってどうも感情移入できない。それもあって、人間関係もいまいちわかりにくくて物語に入っていけず悪循環。紙一重なんですけどね。最後の章は少し面白かった。

  • やっぱり辻村さんは面白かった。
    たまにしっくりこないのもあるけど、これは自分の本棚にも入れておきたい。

    4人しかいない島の同級生のそれぞれへの想いにきゅんきゅん。

    島民たちのとても濃く、濃すぎるがゆえにうまくやり過ごすすべも持っている生きたかも素敵。

  • 架空の島ではあるものの、青い海と空、白い雲が映像のように広がり、行ってみたくなりました。
    甘酸っぱい蜜柑の香りがしてくるようです。

    小さいコミュニティだからこそ浮かび上がる様々な問題と、それを取り巻く人々。地域の問題はどこにでもあると思いますが、小さい島は尚更大変そうですよね。

    個人的に朱理と源樹がどうなったのか気になります…。
    でも爽やかな終わり方ですっきり!
    続きがあったら是非読みたい作品です。

  • 瀬戸内の島の情景や人々の心模様がリアルに感じられるお話でした。
    島に遊びに行きたくなりました。

  • ながらく積読していた本。

    瀬戸内に浮かぶ冴島なる島の高校同級生4人組。島には中学までしかなく、フェリーで本土に渡って通える範囲も高校までしかないので、進学するならば島を出なければならない運命。
    そんな4人のまわりで起こるいくつかの事件。それらを通して、4人の関係は少しずつ変化していく…

    親友との別れ、恋愛要素、親子愛などなどの青春要素を、医者不在、本土との連絡不通など、島特有の問題を上手くからめて心象を浮き彫りにしていく感じ。
    いつもながら他作品からの登場上人物もいて、しかも今回はわりと活躍する。

    感動です。

  • いつか必ず島を出てしまう若者と、これから島を一生離れることができない若者。そんな彼らを取り巻く環境と、彼らの心情が良く描かれていた。

    私も島ではないが地方出身なので、彼らの葛藤や気持ちが少しだけわかる気がした。

    愛郷心と郷愁を掻き立てられる作品。

  • 平成29年の春、仕事で上京するためJALに乗った。
    飛行機の中では、機内サービスの音楽を聴きながら機内誌を読むのが好きなんです。
    音楽は、若い頃はJ-POPを選んでたけど、最近はもっぱらクラシック。
    機内誌に書評が載ってて、興味が湧いたのが「島とぼくらと」だった。
    漁港整備を担当していて、離島振興にも多少関わってる。書評に描かれた冴島の雰囲気が気になって絶対に読みたいと思った。楽天ブックスでお気に入りに登録した。
    後日、ブックオフで見つけて即買い。
    飲み会前の待ち時間とかに読み進める。
    島で暮らす四人の高校生の日常が描かれる。彼らの何気ない日常に、波が立つ。島から離れる日が近づく。
    辻村深月の作品は初めてだったけど、途中、何度もつぶやいてしまう。面白い。上手い。
    フィナーレは涙が止まらなかった。こういう結末であって欲しいと勝手に願う結末に向かって、青春が走る。爽やかな読後感。
    いろんな場所に、いろんな暮らしがあり、人生がある。いつまでもそんな時間が流れて欲しい。

  • 【あらすじ】
    この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。

    【感想】

  • なんとも爽やかで心にのこる物語。こういうお話が心に残るのは、もう決してこの時に戻れないからだろう。瀬戸内海の島を舞台に、男女4人の高校生たちの友情と恋、家族、島民、来訪者の関わりが描かれているのだが、地方にありがちな濃すぎる人間関係と風習、トラブル、暖かさなどが手に取るように感じられる。ここは大人になったからわかる部分。高校生たちは卒業後バラバラになってしまうこと、それがどうしようもないことを知っていて葛藤するのだが、最後は前向きに、未来思考で考えるようになる。変化は成長なのだ。

  • 故郷である島はぼくらと、いつだってどこへ行ったって、繋がっている。待ってくれている人がいるから、いつだって帰る事ができるんだ。
    …なんて清々しいんだ。いろいろ問題はあるけどそこで生活していてそこを大切に思っている人がいればなんとかなるのだと思えてしまう。島に残る人は置いていかれるんじゃない。帰って来る場所を守ってるんだ。

  • 辻村深月さん、情景描写の中の心情描写がいい。どこでもいろんな事情があって、でも、いいとこわるいとこ丸抱えで信頼しあえる兄弟みたいな関係って良いなあ

  • 辻村作品のなかでは爽やかに終わる一品?

    島に限らず、田舎にはどこか閉鎖的な空気がある。

  • 島で暮らす高校生4人の男女を軸に、
    過疎化を防ぐべく様々な手を打ってきた敏腕村長や、
    村長が要請して派遣された敏腕都市再生プロデューサーや、
    シングルマザーに優しい島に惹かれて引っ越してきた元水泳メダリスト等、
    離島で生きる過酷な現実を打開すべく各々の思惑が時には感動を呼び、時には反発を呼びながらも、
    必死に生き抜く姿と様々な伏線が上手く実りながら、感動を紡いでいく神作品――。


    僕にとって辻村深月さんは、『ぼくのメジャースプーン』を始めとするダーク要素を持つ作品なら神作品だけど、
    いわゆる美談のみのような作品だと、外れはしないものの神作品にはなり得ない作家さんで、
    『ハケンアニメ』は久しぶりの名作でしたが、この『島はぼくらと』は表紙の少女漫画的な男女4人の絵の印象から、学生の単なる青春物というイメージがあり、他の神作品と比べるとランクダウンしそうに思ったのと、

    僕自身が小5まで同じ瀬戸内海の海岸近くの倉敷市に住み、親戚がいる島にも何度か遊びに行き、島でオオクワガタを捕獲出来たのは唯一良かったけど、自然も昆虫も海も倉敷市にあるし島はやっぱり不便だし、
    海で泳いだり岩場でカニを取るのは面白いけど、食べ物の魚介類は魚数種類を除いて後は全て苦手で食べられないので、
    島に対するロマンは一切ないというのも加わり、
    過去に図書館で2回借りつつも後回しで他の本を読んでたら期限が来て未読返却していました。

    ところが今回ようやく読み始めると、主役の男女4人だけではなく、
    様々な人が様々な立場で必死に生き抜く姿にぐいぐい引き込まれ、現実と戦う奥深さや力強さが素晴らしく魅力的で、中盤位から『あぁ、これは久しぶりに過去の神作品に匹敵する神作品になりそう』と感じたまま感動しっ放しで、
    『深月さん今まで避けててごめんなさい。紛れもない神作品でしたm(_ _)m』という感想でした!

    全ての方にオススメする神作品なので、是非読んでみて下さい(^-^*)/


    ちなみに自然という意味で、僕は海よりも山派なんですが、
    今住んでる市が、周囲をぐるっと南アルプスの山々に囲まれた盆地で、何処を見ても山々が守ってくれてる絶景・盆地だからこそ見下ろすという下にも広がる景色が加わる絶景で、
    縦に無限に広がる景色というのは最高です。
    引っ越して来て約2年ですが、未だに毎日絶景に癒されており、図書館ネットワークは素晴らしく、利便性も過去に住んできた場所たちとあまり変わらないので場所環境は最高♪盆地の自然最高天国♪と、やっぱり自分には海より山だなと思う次第です(^^)

  • 辻村作品の中では闇が深くなく、読後爽やかな本だった。

    離島で暮らすことの、息苦しさやあったかさや覚悟。
    高校生4人が、とても良かった。

    綺麗にまとまり過ぎた感もあるけど、それさえも良かった。

  • 瀬戸内海に浮かぶ島・冴島に暮らす高校生男女四人の、島に対する思いを屈託なく描く青春小説。著者の直木賞受賞後第一作。
    どんなにイメージの良い町でも、その内情は住んでみないと分からない。若い四人が、その事実を絶対的否定も肯定もしないところに違和感を抱いた。一方では、大人社会のコミュニティが脆さを抱えている。果たして、この状況で彼らのような世代の存在が生まれるものだろうか。

  • 平成29年3月

    瀬戸内海の島に住む同級生4人(男2女2)の高校時代の物語。
    なんか瀬戸内海の島って小説になりやすくないですか?
    前も何冊かのこんな話を読んだな。って思いつつ読み進める。
    こういう島だからこその話。こういう島じゃないとできない話なんですね。
    自分たちが住んでいる場所(本州の普通の町)と違って、この子たちは、高校すらフェリーを利用し、部活すらできない高校時代を過ごす、そして、高校を卒業すれば、島を離れる。離れなければ、大学もいけない、就職もできない、生活もできない。限られた人以外は、若者はこの島にはいられない。そういう生活環境の中で島を出ていく前の大切な高校時代を同級生の4人だからこそ、いろいろな感情が生まれ、面白くなります。そこにスパイスのように、Iターンして、この島に住みつく人が加わってきます。

    島での母親の母子手帳の話が好き。泣ける。
    今、思い出しても涙が出てきます。
    島の母親たちは、子供が早くに巣立つことを前提に育児をする。出産前から丁寧に丁寧に書き込まれた母子手帳を島を離れる記念の儀式のように子供に持たせる。これされたら、泣くよね。島でないと、そこまでの覚悟がないから、そうならないんだよね。家にずっといるかもなって感じで育てられるんだから。自分の母子手帳はそこまでびっしりじゃなかったような気がする。。。ま、実際、出てってないからね(-_-;)。

    たくさん、たくさん、げんきでいてください。
    げんきでいますか
    ずっとげんきでいてください。

    そして、男2女2のよくあるような恋愛話。ではなく。
    なんかね。友情というかね。なんというかね。いい感じです。
    普通に付き合ってる話があっても面白くないし、何にもないのも面白くないし。ちょうどよく。ぐっとくる。
    一組は、小さい時からの「兄弟」を約束する。
    一組は、島から出られない子のために、戻ってくることを約束する。
    いや~。ちょうどいい。

  • ほのぼの、でもなく、ありきたり、でもない
    思いの外、社会的でもあって、でも島だからやっぱりどこかあったかくて。
    みんな魅力的だなー

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島はぼくらと (講談社文庫)の作品紹介

17歳。卒業までは一緒にいよう。
この島の別れの言葉は「行ってきます」。
きっと「おかえり」が待っているから。

瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。

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