双孔堂の殺人 ~Double Torus~ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935487

作品紹介・あらすじ

シリーズは、今では通常の名探偵シリーズにはない展開をみせている。 
――円堂都司昭(文芸・音楽評論家 解説より)

館と天才たちと奇行の探偵、再び。第二弾開幕!

二重鍵状の館、「Double Torus(ダブル トーラス)」。警察庁キャリア、宮司司(ぐうじつかさ)は放浪の数学者、十和田只人(とわだただひと)に会うため、そこへ向かう。だが彼を待っていたのは二つの密室殺人と容疑者となった十和田の姿だった。建築物の謎、数学者たちの秘された物語。シリーズとして再構築された世界にミステリの面白さが溢れる。「堂」シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 第二弾よみました!
    優しい従姉妹が全巻貸してくれまして。
    こりゃ気合いれて読まねばなるまい、と。

    数学のうんちくは正直ハテナなんだけども、内容は読みやすい!
    スラスラ頭に入ります。
    やっぱりあの人が悪いのねぇ…
    というか、建物どうなっているのか。
    実際に入ってみたい!!

  • 『堂シリーズ』第二弾。
    今回はクローズド・サークルではなく、事件が起きた後の現場を捜査していくというもの。今回はなんと十和田が犯人として逮捕されてしまうという展開は驚いた。なので今回は宮司が実質的な主人公として捜査していく。館にトリックがあるのはなんとなくわかっていたが、「分かるわけないやろ!」と思いながら読んでいました。宮司がエレベーターを降りていたときに感じていた違和感は水圧変化による物なのだなという考察が出来たりと最初からヒントが隠されていてとても面白かったです。今回の結末は前回に比べたらまだ救いがあるのかなと思っていたら、やっぱりお前が関わっていたんかい!という人物が出てきて思わず笑ってしまった。これからもシリーズは続いていくので呼んでいきたいです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    十和田只人:津田健次郎
    飯手真央/善知鳥神:種田梨沙
    宮司司:細谷佳正
    宮司百合子:長谷川育美
    降脇一郎:古川登志夫
    鰐山豊:大塚明夫
    鰐山明媚:早見沙織
    平国彦:小松史法
    鳥居美香:伊藤彩沙
    立林付:梅原裕一郎
    藤毅:堀内賢雄
    毒島:畠中祐
    船生:田中敦子

  • 堂シリーズ二作目。
    前作以上に数学蘊蓄がパワーアップ。
    全体の3割ぐらい数学の話してるため、どちらかというと文系の自分には頭の中にクエスチョンマークが駆け巡っていましたが、なんか読んでて楽しかったです。
    眼球堂に続き変な建物ですが、変で奇天烈な建物であればあるほど本格ミステリファンは喜ぶので(偏見)最高です。ただトリックは前作よりも劣るかな...
    そして最後にあの人も登場。やっぱり出てきた。
    森博嗣作品の某人みたいな感じになっていくんですかね?

  • シリーズ1作目よりも面白い。
    宮司兄妹が今後どんな風に物語に食い込んで来るのかが楽しみ。
    それにしても、数学の話は難しい。昨今、高等教育の場でも数学の重要さが叫ばれているけれど、心から賛同。文系だからといって避けて通ってはいけない道だった・・・。

  • とんでも館で発生した殺人事件、天才数学者と警視が不可能犯罪に挑戦する。十和田只人の堂シリーズ2作目、双孔堂の殺人。

    今回はポアンカレ予想、宇宙の形がおおむね球体というヤツですね。次々出てくる数学用語はさっぱりわかりませんが、世界観は伝わります。おそらく今回で堂シリーズのフォーマットが決まったようで、本作は安楽椅子探偵の形でお話が進みます。

    謎解き自体はシンプルなので考えやすく、解決編も納得性が高いです。理系の世界観を前面に出しながらも、昔ながらのしっかりとした本格ミステリーです。ほかの作品も是非読んでみたいです。

  • 数学モチーフ本格ミステリ、堂シリーズ2作目。
    相変わらず数学に対しての私の心の扉は閉じたままですが(笑)、前作のことが頭にあったためとっつきやすくはありました。
    相変わらず数学蘊蓄がすごい!そして理解できない!笑
    そして理解できなくても全然楽しめます。すげーな!

    本作にてこのシリーズの方向性がバッチリ出てきたように思います。
    放浪する数学者と対する天才的な数学者。
    今作初登場の警視庁敏腕捜査官と頭の良い大学院生妹はこれからも絡んできそう。
    彼らの両親の死に謎を残してるあたり。

    今回十和田先生は安楽椅子探偵です。
    (十和田先生に探偵って使うのもなんか違和感がある)
    (だって彼は数学的に証明しているだけ)
    (犯人にも動機にも興味ないんだもんなぁー)
    (そうなると十和田先生+警察官っていうのは素晴らしい組み合わせだと思う。謎を解く人+動機を解明する人って点で)

    この手の推理モノはこうでなくっちゃ!っていうバリバリ図面ものでワクワクしました。
    前作より詰められてる感じがするし、そこ突っ込まないの!?って引っかかりも少ないし、伏線の違和感も少ない。
    (さすがに平先生の指先関係は違和感覚えたけど)

    わたしの中では、理系版京極堂本です。笑



    @手持ち本

  • 前作ほどの衝撃は感じられなかったが面白かった。
    ただ今作は数学的な話が多過ぎてその辺は流し読みしながらも、トリック云々の話になればやはり惹き込まれる。
    主人公の十和田が殺人犯として刑務所に入るところから始まるので、十和田の出番が少ないのだけが少し物足りなくは感じた。
    やはり森博嗣さんのS&Mシリーズを思い出すこの堂シリーズだが、あの真賀田四季のような天才を思わせる存在がこのシリーズにも潜んでいるのかもしれない...と、思わずにはいられない終わり方であった。

  • 兄と十和田。

  • #読了 #周木律 #双孔堂の殺人 #講談社文庫 位相幾何学という数学理論に挫折しかけたが、なんとか読了出来ました。

  • 数学の蘊蓄がちょっと五月蝿いかなと。

    ミステリとしてはなかなか面白かったです。

    シリーズ2作目なので、これからシリーズの醍醐味が味わえるのかなと思います。

  • 再読?2021.10.4

  • 肝心のトリックについては、1作目より落ちるかなという印象。あんまり館の形に必然性がないような…。結構難しい数学ネタが多いのは、好物なので割と良かった。作者は本当に数学科出身なんじゃないかと思ったりもするが、建築科出身なのだとか。シリーズとして繋がった物語がありそうな雰囲気も出てきて、次巻以降に期待したい。

  •  放浪する数学者を求めて訪れたのは"双孔堂"、警察庁キャリアである宮司はそこで密室殺人が起き、容疑者として尋人である十和田只人が捕まってることを知る。 自分が犯人であると結論づける十和田、既に出された解を変えるには事件の'前提'を覆さなければ・・・ シリーズ第二作。

     流石屋敷に主眼を置いてるだけあって面白いトリックでしたね。 キャラも立ってきてるしいいシリーズになってきたんじゃないでしょうか?

  • つながっていく・・・

  • 堂シリーズ2作目。小難しい数学の話が延々と続くパートも多い。一方で今回初登場の宮司兄妹が非常に良い味を出している。
    今後に繋がりそうな展開、そして数学と館ものをかけ合わせた今シリーズの方向性がある意味で明確になったと思う。読みながら「いや、これはわからん」と何度も挫けそうになりながら、良くわからないところは検索しながら読んでいった。
    ここまで数学についての記述が徹底していると、他のシリーズとは違う読後感もあった。
    シリーズ化に向けていろんな準備は整ったと思う。

    肝心のトリックはやはり1作目のほうが面白かったが、キャラクターはとても立っていた。
    ラストのどんでん返しも良いびっくりでした。

  • 堂シリーズ2作目

    数学的な専門用語多出のため、かなり難解な点はあるがぶっちゃけ分からなくてもどうにかなる

    前作眼球堂と比べると奇想天外なトリックは抑え目だが十分に読み応えがある

  • 1作目と比べると・・・
    正直なところ小難しい話が多すぎてあまり入り込めなかった。
    建物もスケールが大きくなりすぎてあまりイメージができず、トリックが明かされていくシーンも、ふーん…という感じで読んでしまった。
    構成上、クローズドサークルのハラハラドキドキ感も少なくてちょっと好みには合わなかったかな…。

  • 建物はおもしろい。トリックはあまりおもしろくない。
    でも自分が理論数学が好きなのと、十和田が好きなのでどうしても高評価になってしまう。
    ミステリだけ見た時は2〜3だろうとは思う。

  • シリーズ#2。位相幾何学とトーラス。
    十和田警視はレギュラーになるもよう。

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著者プロフィール

某国立大学建築学科卒業。『眼球堂の殺人』で第47回メフィスト賞を受賞しデビュー。本格ミステリの系譜を継ぐ書き手として絶賛を浴びる。他の著書にデビュー作を含む「堂」シリーズ、『猫又お双と消えた令嬢』にはじまる「猫又お双」シリーズ、『災厄』『暴走』『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』『アールダーの方舟』『不死症』『幻屍症』『LOST 失覚探偵』『死者の雨‐モヘンジョダロの墓標‐』『土葬症 ザ・グレイヴ』『小説 Fukushima 50』『あしたの官僚』『ネメシス3』『楽園のアダム』がある。

「2023年 『WALL』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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