リバース (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935869

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの著者。

    正直結構終盤の方まで、イマイチかもと
    思っていました。

    ミホコが絡んでるんだろうなとか、
    蕎麦関係あるんだろうななんて。

    でもそれを思わせることすら
    著者の作戦というかテクニックなんだなって
    最後に思わせてくれました!
    さすがでした!

  • んんん~ビックリした(笑)
    序盤でなんとなく犯人がわかり
    読み進め
    最後の数行で…

    いゃぁ…最後の方まで【俺もう分かっちゃってるもんねぇ~】くらいのノリだったのに(笑)

    なんか料理頼んで
    厨房眺めながら一杯やってて
    おおお…もう出来そうだねぇ~
    って思ってたら料理人が出来た料理を隣のゴミ箱にドォォ~ン!!!
    みたいな衝撃

    ぇえぇぇぇ!!(マスオさん風)
    ってなった。

  • ミステリー書評
    読書レベル 中級
    ボリューム 338頁
    ストーリー ★★★
    読みやすさ ★★★
    トリック  ★★★★
    伏線・展開 ★★★★
    難易度   ★★★
    読後の余韻 ★★★★★

    一言感想:ミステリでも特にイヤミス好きな方、コーヒー好きな方にオススメの作品です!

    性格が暗めな主人公、そして終始、不穏な空気が漂っているので、スッキリしない感覚のまま読み進める事になります。この何とも言えない違和感がずっと続くので(神経質になり過ぎたかもしれませんが)疲れました(笑。

    本線からは外れますが、物語の中で「コーヒー」の描写は圧巻でした。その中でも蜂蜜入りコーヒーは絶対飲みたくなりますよ、ホントに!

  • リバース=逆転する、反転する
    衝撃のラストで覆る!ということで慎重に慎重に読み進めたが・・・
    いやぁ〜湊かなえさん、凄かった!
    見事にラストの衝撃をうけてしまった。
    ここまで来ると、読後はイヤミスを超えて妙な爽快感に浸れた。

    本作は珍しく男性目線での物語。
    特に、男性が抱く劣等感や嫉妬心の描き方は斬新で新鮮に映った。
    また、裏の主人公とも言える広沢由樹・・・
    作中にもあるとおり色で例えるなら透明。まさにそれを体現するような言動と人物描写で、捉えられそうで捉えられない万人受けする人物像、その一方で本人にしか分からない内に秘めた部分の魅せ方のバランスが光っていた。
    言い方を変えれば、そのせいで亡くなってしまったのだが・・・

    ネタバレは避けるとして、湊かなえさんが緻密に張り巡らせた伏線・・・
    恋人、珈琲、蜂蜜、カレー、蕎麦、等
    未読の方には、驚愕のラストまでに真相に気付いて欲しい!と希望を託す一方、湊かなえさんの巧妙で精巧な伏線に舌を巻かれて、私のように爽快感を感じて欲しいとも思った。

    イヤミスではあるが、読後は余韻に浸りながら面白かった〜!と感じられるであろう作品。
    いやはや、ほんと参りました。笑

  • ラスト2ページの衝撃…!!
    この2ページが無いままに結末を迎えてくれたら穏やかな読後感でいられたのに。ズドンと撃ち抜かれた。これがイヤミスの女王ってやつか…。
    でもこの2ページがあるからこそ、(あとがきにも書かれていたけど)タイトルの意味が活きてくる。なるほどだから『リバース』なのか、と。

    広沢亡き後、周囲にいた人間の描写によってのみ描かれることによって広沢という人間の輪郭がどんどんぼやけてミステリアスになっていくのが、少しだけ部活を辞めた桐島くんや、色彩を持たない多崎つくるを思い出させた。

    そして何より、深瀬や古川寄りの人間だったからすごく気持ちが分かってしまうんだ。。。

    あとがきのラストの問い。果たして「犯人」は、この後どういう選択をするんだろうか。この罪も告白するのか、はたまたひた隠すのか。
    すぐには無理だとは思うけど、あまり自分を責めすぎないでほしいと思った。

  • 謎の告発文により汚名を被せられた主人公・深瀬和久が、親友・広沢由紀の過去を辿りながら、広沢の死と彼自身に隠された謎をひとつひとつ紐解いていくミステリー。

    話としては非常にまとまりがあるものだったが、広沢の死をどこか他人事のように(というより、あくまでも自分は関与していないと)受け止める深瀬にあまり感情移入ができず、悶々とした気持ちで読み進めた。
    点と点が線でつながっていく感覚。私にとってこれはミステリーを読んでいて最も心地いい瞬間であり、何度体験しても飽きることがない。
    特にこの作品『リバース』は、練り上げられたプロットと美しく敷かれた伏線により、ラストに衝撃の結末を迎える所謂”どんでん返し”モノであるにもかかわらず、すとんと地に足が着いた終わり方という印象だった。
    その点も加味すると、悲壮感漂うそのラストからは、主人公である深瀬があまりにも運がなく、救いようのない人物であったこともどこか腑に落ちる。深瀬の本当の物語はこの作品のあとに続いていくのかもしれない。

    作者はイヤミスに定評のある湊かなえ氏。読みやすく、ミステリーの部分も書き込まれていたため、次に読む作品にも期待したい。

  • この作者だけに相当などんでん返しは用意してあるだろう、あれ、こんなもんか~、と安心した最終1ページでの大どんでん返し!

  • ありきたりでストーリーの先が何となくわかってしまうような読み物だと思ったのだが、読みやすさと広沢くんの人格が自分好みだった為スイスイと読み進められてしまった。

    若干どうだろう?と思ったのが、男の子たちは友達を作るとき、派手組や地味組とかで固まるものなの??ということ。
    女の子には有りがちだが、男の子はそんなことに拘るのか些かの疑問が残った。
    主人公の卑屈感も、女性っぽいのかな?と。

    サクサク読んで、まぁ有りがちな結末で、、、と思ったところに最後の一行(笑)

    湊先生だわ(*^^*)
    やめられないわぁ!

  • 再読

    かなり前にドラマで観たリバース。話を思い出しながらの読み返しました。
    最後の最後で、まさかの犯人が分かりビックリ。
    そういうことか、、。

    前にも読んだのにすっかり忘れている自分(笑)

  • 絶望感のある無自覚の殺人。深瀬が自分にその責があると気付いてからのストーリーを読者に選択肢を持たせてくれている。高度なミステリーでした。

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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