- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062936231
作品紹介・あらすじ
メフィスト賞受賞シリーズ第三弾!
有り得ぬ館と哲学者の遺言とが惨劇を呼ぶ。
本格、館、密室殺人、秘された過去。メフィスト賞の香り、最高潮!
全編加筆改稿、「文庫版あとがき」追加!
解説では青柳碧人(『浜村渚の計算ノート』)が周木律とシリーズを見事に読み解く。
放浪の数学者、十和田只人は美しき天才、善知鳥神に導かれ第三の館へ。そこで見せられたものは起きたばかりの事件の映像――それは五覚堂に閉じ込められた哲学者、志田幾郎の一族と警察庁キャリア、宮司司の妹、百合子を襲う連続密室殺人だった。「既に起きた」事件に十和田はどう挑むのか。館&理系ミステリ第三弾!
感想・レビュー・書評
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五角形の館で繰り広げられる密室殺人、トリックが凄すぎる。十和田只人のトンデモ館 堂シリーズ第3弾。
シンプルかつ綺麗にせ入れされた構成、よくまとまっている本格ミステリーです。特に今回の館トリックはトンデモすぎでしょ、わかんねーよっ まあそこが最高なんですけどね。
ただ折角良いトリックも、深みや繋がりがなくてどうも重厚感が得られないんすよね… そのあたりが少し残念です。
ただ本シリーズは数学者たちのキャラクターは強烈で素晴らしい! 今後どうなっていくか楽しみです。館モノが好きな本格ミステリー好きにはおすすめの一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
思わせ振りな終わりかたで、直ぐに続きを手に取らずにはいられない。
本格的に物語が動きはじめた感じがする。宮司兄妹、なかなか曲者の毒島。登場人物も個性派が揃いはじめてどんどん面白くなってきてる。
館物は、クラシックで正統派ミステリーのイメージが強かったけれど、この「堂」シリーズは正統派なところを残しながらも個人的にはとても前衛的なものと感じられる。 -
最高!!!!!
自己相似性(フラクタル)
数学と芸術を重ねたような作品が次々と出てきてめっちゃ面白い
後半は一気読み必須
『眼球堂の殺人』同様に、最後の怒涛の追い上げが最高
続きが早く読みたくなる。 -
堂シリーズの3作目。
私は一番面白く読めました。
次回以降を強く読みたいと思いました。 -
びっくりするほど読み易かった。
十和田が現場にいないだけで、こんなにあっさりするものかと。
前二作で身構えて突入しただけに、肩透かしをくらった気分。
そうか、自分はもうあの全く理解できない数学の世界で繰り広げられる『沼地獄』に嵌ってしまってしまっていたのだな。
今までの現実離れした建造物だからこそできるトリックと比べると、今作のトリックはみみっちく感じてしまったけど、相関図が出来上がってきた点では面白みが広がった。
どこまで広がるのか次の段階への関門。この関門を抜けるか、引き返すか、悩みどころではある。 -
■有り得ぬ館と哲学者の遺言とが惨劇を呼ぶ。
放浪の数学者、十和田只人は美しき天才、善知鳥神に導かれ第三の館へ。そこで見せられたものは起きたばかりの事件の映像――それは五覚堂に閉じ込められた哲学者、志田幾郎の一族と警察庁キャリア、宮司司の妹、百合子を襲う連続密室殺人だった。「既に起きた」事件に十和田はどう挑むのか。館&理系ミステリ第三弾! -
堂シリーズ第三弾。
やはり理系ミステリー、数学は面白い。普段謎解きすることなく結果・結論を楽しむ派の私にも、この五覚堂の謎は読んでいる間に解け、それが十和田の解答と当て嵌っている度に嬉しいものだった。
第三弾にして、大分人物相関図が定まってきたように感じるこの堂シリーズ。
中でも天才、善知鳥神の存在は巻を積む毎に不気味さと謎目気を増している。 -
放浪の数学者は天才数学者に招かれ山中の五覚堂へ。 そこで見せられたのは五覚堂で行われた殺人の記録。 すでに起きた事件に対して十和田が示す解とは・・・
数学×理数×ミステリ。 今回は色々と解説もついてマイルドな出来ですね。 探偵役が直接現場に会さないタイプのミステリということである単純な事柄が隠蔽されていますがそれは読んでからのお楽しみということで。