図書館の魔女 烏の伝言 (上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.11
  • (80)
  • (98)
  • (49)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 911
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936538

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • やっと図書館の魔女の続編に手をつけはじめられた。
    「さあて、読むぞ」と意気込んだが、マツリカもキリヒトも出てこない。図書館という言葉も一文字も出てこない。ただ、戸惑うばかり。
    内容は近衛と剛力による姫救出劇。烏と繋がる鳥飼エゴンを中心に話は進む。
    下巻でどうなるのか⁈ 期待と失望を抱えながら次を読み進める。

  • 大好きな『図書館の魔女』続編にも関わらず、何度も挫折し、ようやく読み終えた。

    始めの方がなんとなく助長…とか思っていたけれど、それも必要だったんだよねというのが、読み終えればわかる。

    物事、人それぞれに表もあれば裏もある。見方によっては白かったり黒かったり、立体的なものの見方が本当に面白い。

    エゴンやハクがどんな活躍をするのか、ユシャッバやカロイがどう動くのか…下巻が楽しみ。

  • 上巻の後半にさしかかって文体に慣れた頃に、やっと物語も動き始めた。図書館の魔女本編もそうだったように、おそらくこれからどんどん面白くなっていくのだろう。
    本編の登場人物がなかなか出てこないのだが、端々から存在は感じるので期待して続きを読んでいきたい。

  • 細部まで語られる、やや想像の余地を排した世界観に、最初前作の記憶を呼び覚まそうとしてたらついていけなくなって、最後の最後までほとんど情景が浮かばない状態に…
    最後にやっとついていけてる感覚が出てきて、やっとここから浸れそうと言うところで上巻終了。

  • 逃亡するニザマ高級官僚の姫君と近衛兵の一行と、その案内をした剛力たち
    到着した港町は裏切り、売国奴がうずめく街になっていた
    出国の手引をしてくれるはずの郭に囚われた姫と、近衛兵、剛力、孤児の話


    「隻腕」のカロイが出てきた時点で、「まさか、ヴァーシャールヘイ!」と嬉しくなる気持ちと
    「この手の叙述トリックに散々騙されてきた読書民としては安安と決めつけるわけにはいかない!」という猜疑心が同時に沸き起こる
    ただ、ストーリーが進むにつれて、笛、島嶼の有力者に伝手のある主、手話、言語の知識等々「もうこれ、ヴァーシャ確定でよくね?」と思えてくる



    それにしても、前作にも増して冗長な文章量よ

    このくらいのストーリーを描くのに、やたらと装飾と重複が過剰な文章に思える

    ま、とりあえず下巻も読む

  • キリヒトが出てこない〜

  • 魔女がまだ出てこなかった。下巻に期待。

  • 前シリーズから数年後のお話。
    舞台も登場人物の顔ぶれも前シリーズとはがらっと変わっている。(この巻では一人だけ被ってるのかな)
    そう言う意味では、前巻との繋がりを期待すると肩すかしを食らうことになる。

    物語は相変わらず重厚で緻密ではあるけれど、どうにも歩みは遅い。
    これは前シリーズでも思ったけど、この展開はともすれば退屈に陥りかねないとも思う。
    前は言葉に対する蘊蓄やマツリカやキリヒトの魅力で読ませられたところがあるけれど、今回はそういうのも乏しいしね。

    それでも、下巻への期待の持てる引きと、おそらく語られていない大きな権謀術数が下巻で転がり出すことを期待したい。
    それにしても図書館の魔女は登場しないのかな?

  • 図書館の魔女続編。
    ニザマ政変からのお話。上巻はマツリカ出てきません。
    相変わらず言葉が難しく感じるが、引き込まれていく。

  • 第三者視点からの書きぶりで、前作は魅力的な主人公たちの勇躍が描かれていたけれど、今作は目立った主役が少ない。
    人物重視でなく、物語重視にしたところ、少し読む人を選ぶ本になった気がする。
    山の中から始まり、閉塞的な港町まで世界観は見事に書かれている。
    怪しげな人物を書くのかとてもうまいと思うので、後半に出てくる鈴の音の怪人が、下巻でどう動くかが楽しみ。

  • 主要登場人物は変わったが、読み終わった後はまぎれもなく前作の続編だな、というのを実感する。

    心なしか前作よりも文章に磨きがかかっている感じがする。豊富な語彙力で緻密な情景描写をする書き方は同じだが、落語のようなテンポの良さまでプラスされたという印象。
    前作は視点移動があってちょいちょい読みにくいなあという印象をもったが、今作を読んで考えが変わった。今作もいろいろな人物の心情が同一場面で次々描写されているが読みやすかったのだ。視点移動ではなく神視点で書いているんだということがちゃんと伝わった。作者の筆力に磨きがかかったおかげだろう。
    神視点の小説って珍しいので、小説を書く人には参考になりそう。

    それからやっぱり図書館の魔女シリーズの真骨頂は言葉だと感じた。エゴン周りの話もそうだし、剛力、近衛、鼠の喋り方、ルビなどを駆使しつつ上手くかきわけているところとか。言葉というものの力、重要性がしみじみ胸を打つ。

  • 図書館の魔女シリーズの一作目は文庫4冊と分厚く、文体や文字が読みやすくはなかった。アニメだったら観やすいんだろうなと思ったのは、内容自体は面白かったから。
    そしてニ作目。読みにくさから一年ぐらい放置してしまったが、このほど漸く手に取る。
    、、、にもかかわらず、一向にマツリカやキリヒトがでてこなーい!
    と言うことで、下巻へ。

  • 語彙が豊富。

    内容と関係はしないのだけれど、たつきの道となるような特殊技能を修得するにはとかく時間がかかり、その時間を確保できること(幼少期に生計の維持に拘わされないこと)、質の高い師に師事できることが必要要件であって、富裕な者にこそ与えられる機会は多いのだなということをふと考えた。

  • あらすじ(背表紙より)
    道案内の剛力たちに導かれ、山の尾根を行く逃避行の果てに、目指す港町に辿り着いたニザマ高級官僚の姫君と近衛兵の一行。しかし、休息の地と頼ったそこは、陰謀渦巻き、売国奴の跋扈する裏切り者の街と化していた。姫は廓に囚われ、兵士たちの多くは命を落とす…。喝采を浴びた前作に比肩する稀なる続篇。

  • 待望の第2弾の文庫化。前作同様、情景描写を追うのが難しく感じつつ、主人公というか誰がメインだったんだろうの巻。でもこの物語のメインテーマは以下の文章かと。


    "誰もが節を屈し朋輩を売って恥じないでいる。しかし世に侮られ、巷に蔑まれる山賤ばかりが、市井の徒には紙くず同然に売り買いされる節操を保っている。"


    右腕がない"カロイ"、そして"黒"の秘密など気になる伏線を提示した上巻は、水流に身を任せて吐き出されるための準備巻。流される覚悟は出来ている(笑)、いざ出口の下巻へ!

著者プロフィール

2013年『図書館の魔女』(第一巻~第四巻)でデビュー。デビュー作が和製ファンタジーの傑作として話題となり、「図書館の魔女シリーズ」は累計32万部を記録。著書に『図書館の魔女 鳥の伝言』(上下)がある。『まほり』は著者初の民俗学ミステリ。

「2022年 『まほり 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高田大介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×