あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫)

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著者 : 原田マハ
  • 講談社 (2017年5月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936606

あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 作者の話は大好きだ。絵に興味があるから尚更親近感があるのかも。
    このお話は強い女子の話。ものすごく前向きで、頑張ってる、すごくきちんとした妙齢の女子。いろいろあるよね、これだけ生きてくれば、恋も仕事も家族も・・・。前に向かって進んでいく彼女達は手の届きそうな憧れで、元気や勇気をくれる・・・本当にそんな話なんだけど。
    こんなにみんな強く生きれるのかな?ずるずるずるずる思っていたのと違う方向へ流されてしまったから、こんな卑屈な思いを抱いてしまうのかな?
    強く進んで行けないからか・・・岡倉天心の本を残して逝ったお父さんにものすごく共感できた。娘(こども)に伝えたいことはたくさんあるけど、「あなた(娘)のことを信じて、理解していたよ。」と、最期に素敵な方法で伝えてくれる。信じられてることって幸せなことだよなぁと思った。
    ちょっと私には主人公の彼女達は眩しすぎる存在だったかな。

  • どのお話も文句なく素敵なんだけど、なんかタイトルがダサくないか?
    いつもな原田マハさんらしくないというか。各作品のタイトルは秀逸なのにぁ。無用の人とか、月夜のアボカドとか。すごい素敵。

    まだまだ、人生がんばれるかな?
    かんばろうかな。
    まぁがんばってみるか。

    だって、たぶん、(こんな自分は)ひとりじゃないから。

  • どの作品も人生の半ばにさしかかった独身女性が様々な別れに遭遇し、
    その時の気持ちを切なくも温かく描かれた作品でした。

    「最後の伝言」では父が典型的な髪結い亭主だったけれど、
    それにもめげずに父の事を想いながら母の女としての想いが
    最後まで込められていてくすりと笑えながらも
    思わず涙が出そうになったり、
    夫婦というのは外側からでは分からないというのがよく分かります。
    こんな一途な母の想いがとても可愛らしくもありこんな女性にも憧れました。

    「月夜のアボカド」の中の何気ない台詞がとても心に響きます。
    いちばんの幸福は、家族でも、恋人でも、
    友だちでも、自分が好きな人と一緒に過ごす、ってことじゃないかしら。
    大好きな人と、食事で向かい合って、おいしい食事をともにする。
    笑ってしまうほど単純で、かけがえのない、ささやかなこと。
    高価なものがあったり、沢山の物に囲まれていても
    やはり一番大事な人と食事をするというのが
    どんなに人生の中で最高に幸せなんだと思わされました。
    そしてその大事な食事で幸せをいかに充実させるかということもあり
    大事な要素でもあると思いました。

    「皿の上の孤独」は前半では元同僚のことばかり語っていたので
    あまり主人公の女性のことは気になっていませんでしたが、
    この女性も過去に大きな辛いことが幾度とあり、
    お互いにそれを乗り越えてこの今という瞬間を生きてきているというのが
    とても励まされました。
    今日を生きた、だから明日も生きようという気持ち。
    普通の人から見ていると何でもないことに思える日常でも、
    困難な事を乗り越えている人から見るとこんな思いをしていながら
    生きていると思うと共感せざるおえない気持ちになりました。

    この作品では美術や建築物などの芸術に関することが出ていたので、
    あまり馴染みがなかったのでそれがかえって新鮮で興味深かったです。
    海外での話も多かったのでその光景が浮かぶのも良かったです。

    どんなに辛く悲しいことでも誰かが必ずそばにいる。
    そばにいる人が大切であるように、
    自分もその人にとっては大切な人であるということに気付かされたり、
    人は一人では生きていないということを改めて教えられた気がします。

    原田さんの作品は何冊か読んでいますが、
    さらりと読めてその中にジーンとくる言葉がくっきりと表れて
    いつも心を清々しくさせてくます。
    この作品でも同じくほんのりと心の中に温かい灯をともしてくれてました。
    これから更に歳を重ねる上で大切な事を教えてくれた一冊でした。

  • 疲れた心に必ず効く、読む特効薬! いつの間にか歳を重ねて寂しさと不安を感じる独身女性が、かけがえのない人の存在に気が付いた時の暖かい気持ちを描く。実はすぐそこにある、六つの小さなしあわせの物語。まだまだ人生、捨てたもんじゃない。

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